用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

国内の用廃機動向2023年

<編集履歴> 18Oct.2022公開、07Dec.2023見直し更新(第6回目、情報見直し)

 

 2023年の用廃機に関する予定事案と記録を以下にまとめます。

 なお通常の運用機の解体公告については原則としてフォローしません。気になる方は各基地の調達情報を随時確認ください。

調達情報の読み方に関する説明はこちらへ;

調達情報を読もう - 用廃機ハンターが行く!

 

【2023年の予定と記録】

01月13日(金)海上自衛隊館山航空基地第21航空群TwitterにてSH-60K(8405)除籍を発信。SH-60Kとしは初の用廃機となった。

01月19日(木) 茨城県小美玉市海洋センターのUH-1H(41648、ドアのみ41609号機)撤去

01月23日(月) 岐阜基地に残るファントム2機処分のための入札

02月01日(水) 日本航空協会(東京)は知覧特攻平和会館にある旧日本軍の四式戦闘機「疾風」(鹿児島県南九州市所有)を2月14日付で「重要航空遺産」に認定する旨を発表(日本航空協会HP上での公式発表は3月18日時点でも行われていない)

02月18日(土) 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館にF-4EJ改431号機とATLAのBK117搬入。BK117は早朝に、F-4EJ改は午前9時ごろに基地格納庫を出た機体は11時ごろに基地と博物館を隔てる土手をクレーンに吊るされて跨ぎ、その後、両翼下にタンクを装着してから博物館へとトーイングされた。格納庫前では小学生の綱引きによる機体搬入イベントが行われた。

03月10日(金) 岐阜基地に残るファントム2機処分の履行期限

03月17日(金) 三沢基地にてF-4EJ改 (27-8305)の垂直尾翼を使ったモニュメントの除幕式挙行。この垂直尾翼は2022年9月末には新田原基地にあったものを移設した。

2023年3月25日(土) 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館にF-4EJ改431号機、BK117体験搭乗用機、JAXAのSLIM展示、お披露目式典(正式公開日)

2023年3月末まで 茨城県取手市成田国際航空専門学校のOH-6J(31075)およびUH-1H(41640)撤去公告の履行期限(状況から1月には撤去されていたものと考える)

2023年3月10日ごろ 浜松広報館資料館2階の展示物撤去と移設。ゼロ戦移転のための場所整備実施。

2023年4月 埼玉県行田市さきたまガーデンにてT-1B一般公開予定

2023年4月23日 かつて岐阜基地にあった愛知零式水上偵察機の残骸などを収集した私設博物館「芙蓉博物館」が竣工

2023年05月 百里基地雄飛園の一般見学再開

2023年5月14日 栃木県SUBARU航空宇宙カンパニー宇都宮製作所南工場でのイベントにてAH-1S(73403、AH-1F型相当の量産初号機)が展示された。2022年4月10日のイベントに続き2回目の確認事例となった。

2023年05月中旬ごろ 福岡県朝倉市の音楽館(閉館)の屋外にあったKM-2がヤフオクに出品。15万円からであったが、不調に終わる。

2023年6月-8月末 私設博物館「芙蓉博物館」臨時公開(木曜日のみ)

2023年08月末頃 香川県高松市テンポスバスターズ高松店の移転(移転先での営業再開8月17日から)にともない、UH-1B撤去。

2023年10月01日 松本駅近くの地方協力本部「広報センター信濃」にてOH-6D(31302号機)展示開始。本機は9月29日の夜頃に搬入された模様。

2023年10月7、8日 石川県の日本航空学園航空祭にて2機のL-19Eが復活展示された。(昨年は主翼を外され、返還予定だと聞いていた機体)

2023年10月中旬ごろから 先にヤフオクに出品されていた福岡県朝倉市、旧音楽館のKM-2は廃棄物業者に引き渡された模様。そして、その業者が再びヤフオクに出品。今度は275万円からとするも、やはり不調の様子(継続更新中)。

2023年10月29日(日) 立川駐屯地創立50周年記念行事にてL-19E(従来からの展示機)を再塗装して、エプロンに展示

2023年11月12日(日) 岐阜基地航空祭にて用廃E-2Cを近くで見えるところまで南側の一般入場エリアを拡大

2023年11月26日(日) 築城基地航空祭にて用廃となったF-4EJ(広報展示機予定機)を展示

2023年11月21日 イカロス出版より「日本で見られる保存機・展示機ガイドブック」発売。夏休み返上で書きました(^^;)。

2023年度中 浜松広報館のゼロ戦を資料館2階に移転。(本件は2021年度末の移転調査を元にした私自身の予想であり、公式発表は存在しない)

2024年度中 ザ・ヒロサワ・シティにて科博のゼロ戦YS-11量産初号機(JA8610)などを展示する科博廣澤航空博物館が開館する予定。(2020年内→2021年1月→5月→公開時期未定→2024年開館を目指すという具合に開館予定が延びている)

時期不明 岐阜基地の零式水偵を運び込んだ福岡県の芙蓉博物館。そのHPによると2022年開館予定となっていたが、2022年10月度にはそのHPが消えてしまった。「新卒」で「学芸員」を募集しているため、開館は早くても4月以降になりそうだが・・・。その続報は現れるだろうか?→4月竣工、6-8月に特別公開実施

【福岡県】芙蓉博物館(建設中) - 用廃機ハンターが行く!

 

【注目事項と結果】(私の興味がある順です♪)

1. 岐阜基地に残されたF-4EJ301号機の新たな展示場所は見つかるか?

→進展情報なし。11月度の航空祭で展示

2. 築城基地内の広報展示機(ファントムを含む)はいつ頃再配置されるか?

→2023年度中には展示場所整備はできそうにない。11月度の航空祭で展示。

3. 百里基地雄飛園の一般公開は再開されるか?→5月より再開された

4. 福岡県福岡市貝塚公園のヘロン危うし!2022年末に公表された事業計画より2023~2024年度内には撤去されそうです。

風前の灯、福岡市貝塚公園のヘロン(JA6159) - 用廃機ハンターが行く!

5. 三菱スペースジェットの現存機はどうするのか?→初号機は2023年3月9日頃、アメリカで解体されました。

6. 岩国市の「飛行艇博物館(仮称)」に進展はあるか?

7. 2025年8月15日までは「太平洋戦争××戦80年記念」「○○空襲80年記念」というイベントが続きます。

8. 上記4.と 5.に関連して鹿屋の二式大艇の保存について何らかの進展話は出てくるか?

9. 2022年に閉館した福岡県朝倉市の音楽館。残されたKM-2はどうなるか?→屋外展示機は廃品等処分業者の手に。屋内展示機の様子は不明

10. 所沢航空発祥記念館リニューアル基本構想発表あり。V-44A, H-19C, UH-1Bは廃棄予定→何らかの救済案はあるか?(無さそう)

 

【2023年も引続き情報募集中!】

 以下の事案について、何らかの情報がありましたら、お聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

1. 岩国基地公開時に見かけたT-33Aの601号機。なぜ、ここに?ヒコーキ雲さん、Go!Navyさんにて情報を募るも未だ回答が得られていない、国内航空史上の謎。

【指名手配】岩国基地に転がる謎のT-33A - 用廃機ハンターが行く!

 

2.従来S-62Jと言われてきたこの機体は何型?

【航空自衛隊】 S-62は何型? - 用廃機ハンターが行く!

 

3. 捜索・救難機MU-2Aは正式名称なのだろうか?部隊内呼称であったものが、いつしか公式文書に現れるようになったものではないかと考えるのだが・・・?その根拠となる文書・記録は発掘できるだろうか。

【航空自衛隊】航空救難団のMU-2は何型? - 用廃機ハンターが行く!

 

4.1990年代ごろに千葉県八千代市の商業施設にて複葉機ピッツが展示されていたことがあった。この機体番号は?どこから持ってきて、どこにいっちゃったの??ヒコーキ雲さんにて情報募集中ですが、こちらにはそのうち記事を書こうと思っていて2年近く忘れていた(失礼!)案件。

 

5. 大阪狭山市にあった「さやま遊園」には1975年頃までに(国土地理院の航空写真より)F-86D/F、T-33A、低翼単葉機の4機が園内に展示されていたことが判明している。「確かに銀色の機体があった」「ゼロ戦と呼んでよじ登って遊んだ」などとの証言は得られているが、機種、機番や部隊マークや機体の塗色、展示状況などの機体を特定する情報は全くと言って良いほど発掘されていない。「いつもそこにあったけれど、記録していない」という典型的な例となっている。機首先端の形、尾翼の形だけでも分かるような写真、番号の一部の写る写真などがありましたら、どうかご紹介ください。”総力を挙げて”どの基地の何号機が展示されていたのかを突き止めようじゃありませんか!

【大阪府】さやま遊園の展示機(記録) - 用廃機ハンターが行く!

 

以上