<編集履歴> 09Feb.2026公開、12Feb.2026見直し更新(第2回目、見直し実施)
2026年2月3日(火)から8日(日)の6日間、シンガポールのチャンギ空港の脇にあるChangi Exhibition CentreおいてSingapore Airshow2026が開催された。ショー後半の土日2日間はWeekend@Airshowと称するパブリックデーとなり、多くの一般市民が見学に訪れていた。
私自身は木曜日朝に成田をZIP Air 095便で発ち、当日午後と金曜日の日中はフィリピンのマニラ観光(用廃機展示場所を訪問。別記事参照)、金曜夜にScoot TR391便でシンガポールに移動。土曜日のショーを見て、日曜日早朝に現地を発つAirJapan NQ114便で大雪の成田に戻ってきた。
この記事では2026年2月7日(土)のショーの様子を紹介する。
【入場まで】
SMRT Eunos駅脇のホーカーズで0620頃から朝食を摂り、シャトルバスが発着(0700-1500)するExpo駅に着いたのは0700ごろ。待機列ゼロでチケットチェックと手荷物検査を抜け、バスに乗ったのは0715ごろ。会場に行く途中で水平線の上に完全に浮き出た太陽を見た(日出時刻は0716)。
※1 事前準備として、前日に昼食用ビスケット(小)一包、水1.5Lボトルを購入していた。
※2 Eunos駅脇のホーカーズは土日の朝6時ごろから開いている店が数件ある。ここは駅脇にある比較的大きな(店舗の多い)ホーカーズなので、日帰り弾丸ツアー時の食事場所としても利用価値は高いと思う。空港からは15分程度だ。
さらにEunos駅改札口のバスターミナル側にはパン屋と軽食屋があり、土曜日の0645頃でもテイクアウトで昼食用の焼そば/ビーフン、揚物総菜などを購入することが可能だ。土曜日夜も20時ごろまでやっている(売残り次第で早めに閉店)ので、空港泊を考える方には夜食用としても使える。
※3 シャトルバス往復代は入場チケットに含まれる。Expo駅から会場降車場まで約25~30分程度(復路同様)。
※4 エアショーの公式開場時間は9.30am – 5.00pm。ただし、屋外展示エリアのみは0800から入場可とされていた。今回は0750には屋外展示エリアに入場可能となっていた。
【地上展示】
2026年2月7日(土)の展示機を以下に記します。トレードショー期間中に展示されていた数機(下記リストに記載の無い機体)は、既に引き揚げてしまっており、見ることはできませんでした。
<シンガポール空軍機>
RSAF機展示エリアは仕切られており、ある一定の人数しか入れません。このため、見学エリアに入るためには数十分程度並ぶことがあります。さらに、エリア内では機体毎にコクピットや機内見学用の待機列があり、機体の脇に並ぶことになります(XにはF-16のコクピット見学に2時間半並んだとの投稿あり)。よって、朝一番のRSAF展示エリア公開前、もしくは閉場間際でないとRSAF機の全景写真はマトモに撮ることができません。なお、閉場間際には機体にカバーを取り付けることもありますので、注意が必要です。以下に紹介するRSAF機の写真は全て仕切られた展示エリア外から撮影したものです(私自身は展示エリア内に入っていない)。
(1) F-15SG (8319 / 05-0015, 149Sqn. / Paya Lebar)
爆装、コクピット公開。写真手前の柵はお隣りにあるF-16Cのコクピット見学者用の待機列用。

(2) F-16C (617, 145sqn. / Tengha)
AIM120/AIM9/GuideBomb/Fuel tank搭載。コクピット公開は写真の奥側から登り、手前側に降りてくる。降りて来てから記念撮影をするので、人が入り始めると、もうマトモな機体全景写真は撮ることができない。

(3) A330-243MRTT (762, 112sqn. / Changi)
機内を公開していた。屋外展示エリアを公開してから1時間もすると、RSAF機展示エリアへの入場待機列が機首側から給油ブームより先まで伸びてくる。

(4) AH-64D (068 / 01-2068, 120sqn. / Sembawang)
日中は人垣に囲まれてしまい、外周柵からでは機体自体が見えなくなる(笑)。この写真は退場間際に撮影したもの。この直後に土砂降りとなった。

(5) CH-47F (88173, 127sqn. / Sembawang)
国籍マークおよびSNはぼかしてあり、見えない/読めなかった。


(6) H225M (01 /201, 125sqn. /Sembawang)

(7) S-70B (252, 123sqn. / Sembawang)

(8) Hermes 900 (5500, 116sqn./ Murai camp)
2025年11~12月ごろに配備された”最新鋭UAV”で、このショーが一般初公開となった。36時間ぐらいは飛んでいられるそうな。購入ユニット数は不明ながら、”近いうちに”、これまで20年近く運用してきたHermes450と置換する。
アメリカは2026年1月20日付でシンガポールに対して4機のP-8AをFMSにて輸出することを承認したことを発表。現在の洋上哨戒機Fokker-50 MPA 5機と置換する予定だ。
これらによってシンガポールはマラッカ海峡/南シナ海の洋上監視体制を一新する。
今回のショーでの公開は結構重要な変化の兆しだと思うが、X上で本機について取り上げる方はほとんどいないようだ。ま、そんなモンでしょう。
・参考/米国のP-8A輸出承認コメント;
Singapore – Maritime Patrol and Reconnaissance Aircraft P-8A and MK 54 Lightweight Torpedoes > Defense Security Cooperation Agency > Article Display | Defense Security Cooperation Agency

(9) Orbiter 4 (UAV)
カナード付デルタ翼の短距離偵察用UAV。24時間以上滞空することが可能で、行動半径は150km程度だとか。2022年に配備(購入ユニット数は非公開)されており、2023年9月にPaya Leber基地で行われたRSAF55周年記念公開時にシンガポール国民に対して初展示されている。
https://www.mindef.gov.sg/news-and-events/latest-releases/02mar22_fs3/

(10) SPYDER 基地防空ミサイルシステム
シンガポールでは2011年から配備されているイスラエル製のミサイル防空システム。SPYDERは”the Surface-to-air PYthon-5 and DERby”の略というが、実に「こじつけた」ネーミングだと思っている。
https://www.mindef.gov.sg/news-and-events/latest-releases/04jul18_fs/

<米軍機>
毎回、多数の展示機があるけれど、今回はかなり縮小気味でした。
(1) F-35A (20-5607 / HL, 4th FS, 388FTW)

(2) F-35A (22-5694 / HL, "4Th FS", 388FTW)
(3) KC-46A (66016 / 16-46016, 305th AMW)
(4) MQ-9 (20-413, 319ERS "TOMCATS" / ZZ)

(5) P-8A (Bu.169426, LN-426, VP-45)

<その他軍用機(中/大型Drone含む)>
(1) F-35A (56 / A35-056, 77sqn.)
オーストラリア空軍機。自国とアメリカ以外で唯一の戦闘機展示機。

(2) A400M (54+20, MSN074, LTG-62)
2024年のショーに続き、今回もドイツからやってきた展示機。マレーシアの機体は借りられなかったのかな?手前にあるのは本展示機とは関係ない地上支援設備。トレードショーでは「近くで見られる」けれど、「綺麗な写真は撮れない」のが普通。

(3) H145M フルスケールモックアップ。
色具合などから、おそらくは前回2024年のショーで展示されていたものと同一のものだろう。

(4) Drone(フルスケールモックアップ)

<民間機>
(1) COMAC C909 (B-658M) 今回のショーでの目玉展示の一つ。機体に書かれた注意書きは中国語と英語の併記なので、「読むべき注意書の文字量がすごく多い」ように見える。


(2) COMAC C919 (PK-TJD)
今回のショーでの目玉展示の一つ。インドネシアのTransNusaは中国以外の国でC919を運用する初の航空会社。ショー時点で25機発注のうち6機を運用中の模様(数値は要再確認)。

(3) Airbus A220-300 (P2-PGA)
Air Niuginiのパプアニューギニア独立50周年記念塗装機。ショーを終えた翌2月9日午前9時半ごろ、羽田空港にデモフライトのために飛来した。

(4) Dassault Falcon 6X (N616VG)
"Buy 10, Get 1"だそうな(笑)。これを聞いて昔話を思い出した。ソ連崩壊直前にMiG-29だったかSu-27を5機程度発注した某国が機体を受け取りにいった。「あれ、予備のエンジン3機分もオーダーしてたのだけれど?」「エンジン単体は無いので、代わりにこれを持っていけ」と新造機3機を持ってきたとか。”実話らしい”とのウワサ話もくっついてきましたっけね。
(5) Gulfstream G500 (N46350)
屋外展示機の中で、唯一写真を撮り忘れた機体。
(6) Gulfstream G700 (N708GA)
(7) Bombardier Global 7500 (N10080(?))

(8) Pilatus PC24 (HB-VGA)
(9) Beech King Air 360 (CP-**30B)
(10) Cessna Citation Latitude (N626LA)
(11) Airbus H160B (PK-DRZ, cn.1081)
Derazona Helicopters所有機

(12) Bell Jet Ranger X (N368BT, cn.65368)
屋内展示となっていた唯一の有人実機。

※Airbus A-350-1000(STARLUX, B-58551. 2月10日から台北-成田路線に投入 )とEmbraer KC-390 (PT-ZNG)およびE190-E2 (HUNNUAIR, EI-HUU)は既に無く、見ることが出来ませんでした。
【飛行展示】
(1) 午前と午後の2回、それぞれ約45分ほどの間、チャンギ国際空港の離発着を止めてデモフライトが行われた。Xでの投稿によると、この影響で7日の10時45分に出発するNH842便が欠航となり、乗客は夜発便などへ振り替えられたようだ(火金土運航便であり、トレードショーの火金の便には影響は無かった)。
(2) インドのヘリチーム"サラン"とマレーシア空軍Su-35MKMは土曜日にはデモフライトを行わなかった。たしか前回訪問した2020年のショーの際も土日のうちの日曜日しかデモを行っていなかったように記憶している。よって私は見ておらず、「SingaporeAirshowを見に来るなら、二日間の滞在時間は”絶対”確保しなきゃいけない!」と考えていたハズ。この反省は活かされなかった・・・。
(午前1) RSAFデモ (AH-64D(SN.?) & F-16C (SN.615))
フレア放出シーンが多いですね。リハーサルやトレードディの際に撮影された動画などで、移動パターンと放出タイミングを「予習」してから、撮影に臨みましょう。



(午前2)中国人民解放軍空軍八一表演隊 (J-10CY & J-10SY)
相変わらず毒々しい色のスモークを吐いて飛び回るため(遠めに眺める観衆に対しては目視効果抜群)、ショー後半になるほどスモークが残って写真を撮りづらくなるチームです。演技時の天気もヘイジーな曇天である場面が多く(一部に青空あるもヘイジー)、いま一つだったのが残念。なおエアショー時の天気は、午前・午後とも日曜日の方がベターだったようだ。編隊航過の際、銀塩640mm相当だと正面では中途半端に編隊が入らない(2機分以上3機分未満くらい)。編隊全機が入る進入時もしくは通過後のショットは手前の観客の頭や日傘で邪魔される。演技の最後を飾る上方開花を狙っていたが、前の人の頭にかかってしまい、撮れなかったのが残念。

(午後1)RAAF F-35A (A35-051)
失礼ながら、三沢基地祭での自衛隊機によるデモフライトの方が見応えがあったように思う。

(午後2)インドネシア空軍”ジュピター” KT-1B
写真は最後を飾る下方開花(ブルーインパルスでいうところのレインフォール)。銀塩で640mm相当で撮影し、チョイトばかりトリミングしているので700mm相当程度。

(午後3)中国COMAC C919 (B-001F)。
2022年のショーに続き、2度目のフライトディスプレイを実施。私自身は初見なので「おおっ飛んでいる!旋回しているっ!」と感動。だけどパリやファーンボロで見せるエアバス機やボーイング機に比べると大人しいフライトでした(アソコと較べてはいけないのかも・・・)。


【屋内展示物】
トレードショーだけに有人機、無人機、各種デフェンスシステム構成品、小火器や携帯装備類などなど、様々な展示物がありますが、気になったモノ/写りの良い物だけをいくつか紹介します。
(1) 中国AVICのブース。
J-35Aの大型模型(実物の2/3くらい?)を始めとし、20機近い有人機/無人機の模型を並べていた。お隣りのCOMACブースと合わせると参加した企業内では最大規模の展示エリアだったように思う。

(2) 大型ドローン各種。
ペイロード600kg程度の大型ドローンが固定翼/回転翼、軍事用/民間用あわせて、いくつか展示されてました。個人的には場所や機会を選べば、大型貨物輸送ドローンの使い道はあると思っているので、その開発には口を挟まないけれど、企業経営的にペイするかというと、かなり懐疑的でいます。例えば自然災害で孤立した場所に緊急物資を運ぶなんてコトは可能だけれど、災害が起こるまではどうやって保守点検や操縦/操作訓練しておくのよ?というお話しですね。定常的に利用して、そのコストを貨物運搬料金に転嫁できる運用・業務形態を考えなくてはいけないと思うのだけれど、儲かりそうな事業の発想が湧いてこないのです(経営者にはなれないね>自分)。



(3) 対ドローンシステム。
ロシア・ウクライナ戦争で個人殺傷兵器としても常用されるようになったドローンをどのようにして防ぐか?探知・識別して、物理的もしくは電磁波的に無効化/撃墜するシステムがいくつか提案されてました。写真上はトヨタ車に搭載された対ドローンシステム。写真下は母機ドローンに単機もしくは複数機の迎撃用小型ドローンを搭載/リリースするコンセプト展示。これからの分野ですかねぇ・・・。


【退場】
(1) デモフライトが終わる(1610)と大多数の観客は直ちにシャトルバス乗り場に殺到する。
(2) 公式閉門時刻は1700であったが、この時点で二本のバス待機列が出来ていた。一つは展示館前の広場(フライトディスプレイ見学エリア)を抜け、屋外展示場商談用シャレー前まで伸びた列が折り返してきている列。もう一つは展示館内を突き抜けて屋外展示場まで伸びる列。17時ごろから1時間20分ほどは土砂降り時間帯を含む一時的な降雨があったので、屋外待機列に並ばれた方は大変だったろうと思う。私は屋内にいたが、1730頃には展示館内の待機列は解消され、展示館内からの完全追い出し/閉館は1800であった。
(2) 私は1745に列の最後尾に並んだ。この時点で横列約10人、シャトルバス乗り場まで約380mであった(距離はGoogle Mapにて測定)。約200m進んだ所で4列に分けられ、それぞれの列が縦列駐車するそれぞれのシャトルバスの乗り場へと向かう。多少並んでも外側列(列の進行方向左側)の方が、いくらか早くバスに乗れるように思う(最も手前のバスに誘導されるため)。私自身は結果的には前から2番目に駐車するバスに、並んでから67分後にようやく乗車できた(発車はその3分後の1855)。そして29分後の1924にExpo駅に到着した。
【その他】
(1) 会場内自販機の紙パック飲料(200ml~350ml)は2SGD~、屋外で販売する缶飲料(250ml)は3SGD~、500mlPETボトル4SGD~といったところ。食事は値段表をマトモに見てこなかったけれど、ハンバーガー/サンドイッチが8~13SGDくらい、少しはお腹に溜まりそうな麺類が13~18SGD程度だったでしょうか。レートは125円/SGD程度(4年前、2022年のころは85円/SGD程度でした。ぎゃぁぁぁっ!)
なお、(お金があれば)購入することは容易だけれど、食べる場所がない。テーブルはあるけれど満席だ。立食するか、炎天下のエプロンで食べるか?
(2) ショーの後、宿に戻らずに夜間便で帰国する場合には、チャンギ国際空港T2の外部地表レベルにあるHub&Spokesにてシャワーを浴びることができる。利用料金は5SGDで入場は2130まで。2200に閉館です(利用詳細は検索すること)。SMRT駅改札口からはT2ターミナルを丸々横断し、さらに外部施設(駐車場の一角)を抜けた場所にありまして、徒歩約10分、約800mの距離があります。T2でのチェックイン前なら、10分間シャワーを浴びるだけでも最低45分程度の余裕が必要です(おそらく数分間程度は道に迷う)。ロッカールームのロッカーはダイヤル式ですが、今回の利用時には、その鍵はほぼ全てが壊れており、「荷物を入れた後、形だけ扉を閉めるけれど、誰もが中身を自由に取り出せる状態」でシャワーを浴びることになります。パスポートと財布、着替えのパンツだけ濡れないように袋に入れて、シャワー室内側のフックに引っ掛けられるようにしておくと「チョイトだけ」安心です。また、日本の銭湯のロッカールーム/着替場所とは異なり、ロッカー室からシャワー室に行く間は”フルチン”では移動しないみたいです。上半身裸、下半身パンツ一丁でタオル(現地で入場前に購入可能)を持ってシャワー室に移動するのが”目撃した何人か”のやり方でした(他の人の旅行記を読むと靴と靴下を脱いでシャワー室に入り、室内で脱衣して、脱いだ着衣は(買い物用のPE袋に入れて)室内側のフックにかけるパターンが多いようだ)。制約はあるけれど、弾丸ツアーの方にはお薦めです。
(3) ご参考までに「一般論としての」シンガポールエアショーガイド記事はこちら;
【撮影ガイド】シンガポールエアショー - 用廃機ハンターが行く!
以上