用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【埼玉県】空自 入間基地の展示機

<編集履歴> 27Mar.2021公開、11Mar.2022見直し更新(第6回目、F-104JとT-34A再塗装工事の件を追記、一部文章見直し更新)

 

<場所 Place>    〒350-1324 埼玉県狭山市稲荷山2-3 航空自衛隊入間基地

iruma air base|防衛省 [JASDF] 航空自衛隊

<座標 Location>  35.8390N, 136.3948E 

<訪問日Visit>  17Mar.2021ほか 

<行き方 Access> 西武池袋線稲荷山公園駅下車、道なりに南側へ約1kmを歩く。彩の森入間公園の手前付近だ。

<解説General>

(1) 入間基地南端の道路沿いにはC-46D、F-86F、F-104J、T-33A、T-34Aの5機が機首を北北西に向けて展示されている。これらは柵越しとなるが24時間365日いつでも撮影できる。お薦めは桜の時期だ。手前のF-104Jは24mm程度、奥のF-86FとT-33Aの撮影には100mm程度以上のレンズがあると良い。手前の植樹や監視カメラが邪魔だったり、他の機体と重なってしまうなど撮影アングルが限定されるが、これは諦めよう。例年11月3日(開催日に例外あり)に航空祭が行われており、この時には近寄って見ることができる。ただし触り放題なので他の観客も写り込む。

(2) 修武台記念館内に桜花、F-1、KV-107が展示されているが、これらの機体は原則として撮影禁止だ。特別イベントの際などには限定的に撮影が許可されることがあるのでイベント情報はこまめにチェックしておこう。修武台記念館の見学は入間基地HPより申し込む(2022年3月11日時点ではコロナ対応のため、見学中止)。なお5機の用廃機が並ぶエリア(広報ひろば)と修武台記念館の管理組織や管理体系は異なるので、問合わせをする際にはいくぶんの注意を要する。

(3)入間基地北西部では用廃になった機体の解体処理が行われる。2027年ごろまでは毎年1機程度のC-1が用廃となるハズなので、これらが解体する様子を見ることができるだろう。解体処分と発生した金属の売払いの時期は入間基地の調達情報のHPをチェックしていると公告が出るので概ねの実施時期が判る。(本Blogでは通常の解体処分については都度のフォローはしていないので、気になる方はご自身でチェック願います)

C-1の用廃機発生の予想 - 用廃機ハンターが行く!

C-1の解体 - 用廃機ハンターが行く!

【展示機 Displayed aircrafts】  

1. C-46D (91-1145) 航空自衛隊の保存指定機で平成16年1月27日に指定されている。C-46AをEC-46Dに改装して電子戦訓練機として使用したのちに引退した機体。展示に際して機首にあった巨大なレドームを撤去・整形して展示用のC-46D仕様としたが、胴体上部と下部にレドームが残る。輸送型のC-46Dとして飛行したことはなく、A型から直接電子戦訓練機に改修したため単に”EC-46”と表記する場合がある。本Blogでは”EC-46D”と表記する。なお当時としてはあくまで「電子戦機」であり「電子戦訓練機」ではないが、装備や性能から「訓練機」というのが妥当だろうと考えている。EC-46D側ではレーダーサイト側の電波波長に合わせたジャミングが上手くできず、レーダサイト側が機体側で発信できる波長に合わせて波長を変えて「ジャミングがかかった状態にしてあげて」訓練をしたことがあるそうな(ネットで拾った当時の関係者の回想文より)。2020年11月に再塗装に関する公告が出され、12月8日に入札実施(落札価格は他2件と合わせて2,750,000円)。2021年1~3月度にかけて再塗装された。

 個人的には1977年11月3日の入間基地祭で本機を見ており、遠くから真正面を撮影した「鼻がデカい」ことがかろうじて分かるような写真が一枚残っている。前年(1976年)に初めて「国際航空宇宙ショー(入間基地)」に連れてきてもらったF-14F-15の区別のつかない少年が、その価値を知るはずもなく、この写真を見るたびに(なまじ記録が残るだけに)もっと撮っておけばよかったと悔やんでいる。

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写真1 入間基地のC-46D。再塗装を終えた直後で輝いている。機体上部の黒い涙滴型レドーム(窓の上)と胴体下のレドーム主翼後縁下)はEC-46Dであったことの名残だ。(2021年3月17日撮影)

 

2. F-1 (70-8201) 国産初の超音速ジェット戦闘機の初号機。2005年10月3日に築城基地からフェリーフライトを行い用廃となった。現在は修武台記念館内に保管されており、ごく限られた条件の下でしか撮影はできない。航空自衛隊の保存指定機で2006年2月27日に指定されている。

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写真2 用廃となったF-1初号機は2005~2007年の基地祭で展示されたのち修武台記念館内に収められた。(2007年11月3日撮影)

 

3. F-86F (82-7807) 航空自衛隊の保存指定機で2004年1月27日に指定されている。2020年11月に再塗装に関する公告が出され、12月8日に入札実施(落札価格は他2件と合わせて2,750,000円)。2021年1~3月度にかけて再塗装された。

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写真3 F-86F。(2021年3月17日撮影)

 

4. F-104J (46-8561) ”56-8666”と記載されている。T-34Aと共に再塗装する公告が2021年12月15日付で出され、2022年1月14日に入札が行われた。2月16日には周囲に足場が組まれており、3月7日ごろには作業が終了した。

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写真4 入間基地のF-104J。ホントの機番は46-8561号機だ。(2021年3月17日撮影)

 

5. T-33A (51-5620) 航空自衛隊の保存指定機で2004年1月27日に指定されている。外柵から遠い位置にあるので撮影には100mm程度以上のレンズがあると良い。 

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写真5 入間基地のT-33A。(2021年3月17日撮影)

 

6. T-34A (71-0419)  F-104Jと共に再塗装する公告が2021年12月15日付で出され、2022年1月14日に入札が行われた。3月7日ごろには再塗装作業が終了した。

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写真6 入間基地のT-34A。(2021年3月17日撮影)

 

7. KV-107IIA-5 (74-4844) 修武台記念館内に保管されており撮影不可。航空自衛隊の保存指定機で2010年3月19日に指定されている。

8. 桜花 修武台記念館内に保管されており、撮影不可 。

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写真7 修武台記念館内にあるKV-107IIA-5の74-4844号機は原則として撮影禁止のため、現役時代の姿を貼り付けておく。(2008年11月3日撮影)

 

【その他】

1. ナイキJミサイル一式も保存指定装備となっている。一見すると「一つの塊(ミサイル一式)」だが「ナイキJ訓練弾」「ナイキ発射機」「ハンドリングレール」が指定されている。「用廃機」で無かったため、私自身は指定日を確認していない。なお修武台記念館内には先代のナイキアジャックスが展示されているようだ。恐らくはC-46Dと同時期(2021年1~3月)に再塗装されている(他2件と合わせて2,750,000円)。

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写真8 外柵越しに見ることのできるナイキJ地対空ミサイル。(2021年3月17日撮影)

 

【余談】

 2020年11月12日ごろの入間基地の調達情報にて展示用教材の製作に関する公告があった(見積提出は2020年11月17日、納期は2021年2月26日)。展示するのは垂直尾翼の一部と銘板の一部だったが、その形状と大きさから2016年4月6日に鹿児島県鹿屋市 高隈山地 御岳山頂付近に墜落して失われたU-125(49-3043号機)のものを安全教育用の展示品とするための役務ではないかと考えます。おそらくは一般には公開されないものでしょう。

 

 最後に保存指定航空機(および保存指定の装備~ナイキJ~)については2021年10月度に基地広報班に直接問い合わせて確認した。お忙しい中、調査にご協力いただいた関係者各位に対し、厚く御礼申し上げます。

 

【余談2】

スライドフィルムを使い始めた頃(40年前の高校一年生だ)に入間基地で撮影した、やや露出オーバー気味の写真を複写してソフトでいぢくってみた。

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写真9 入間基地南西部をタキシングするF-86F。(1980年12月18日撮影)

 

以上