用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

海上自衛隊 SH-60Lの話

<編集履歴> 24Mar.2024公開(海自H-60系列の話より分離独立)

 

【概要】

 SH-60Kの後継機。2020年秋に初号機がMHIのエプロンに姿を見せ、2021年5月12日に初飛行を行った。2023年12月に部隊使用承認を得た。

 量産機はまだ飛行しておらず、これからの機体だ。当然ながら”用廃機”は発生していない。用廃機が発生するのは運用を始めてから25~30年程度が経過したころだろう。

 私自身は「SH-60Lの用廃機を一目見たかった・・・」と、この世に未練を残して、一足お先に逝きそうな気がしている(笑)。

写真1 厚木スプリングフェステバル2024にて、一般に初公開されたSH-60Lの初号機(8501)。USH-60Kとどこが違うか分かるかな?(2024年4月20日

 

【SH-60KとSH-60Lの見分け方】

 SH-60Kの能力向上型であるSH-60Lは、中身が更新されているが、外見上の目立つ差異はほとんどない。もちろん、モデラー的な目で眺めればパネルラインが異なるとか、アンテナが1本違うとか、機首のFLIRがEO/IRセンサーになったとかの違いはあるのだが、見慣れないと判らない。

 「大きな違い」は一点のみ。胴体左右側面の日の丸にの上前側にレーザー警戒システムのセンサ(黒い四角のセンサ)が追加されたことだ。

写真2 SH-60Lの胴体右側面。日の丸の機首側上部(この写真では右上)に新たに設置されたレーザー警戒センサ(LWS、黒色の四角形のもの)。(2024年4月20日

 

写真3-1, 3-2 SH-60L(上)とUSH-60K(下)の胴体左側面を比べてみる。SH-60Lでは日の丸の機首側に新たに設置されたレーザー警戒センサ(LWS、黒色の四角形のもの)が取り付けられており、これが唯一ともいえる識別点だ。下側の写真のUSH-60KにはCMDが取り付けていない(注:通常、USH-60KにはCMDを装着していない)が、通常のSH-60Kでは太鼓型のフライトデータレコーダーより前に、SH-60Lの写真と同様にCMDを取り付けているので識別点とはならない。日の丸の下に伸びる赤帯の塗り分け位置も幾分異なっていることが判る。(3-1: 2024年4月20日厚木基地、3-2: 2022年7月18日館山航空基地にて撮影)

以上