<編集履歴> 26Mar.2021公開、03Mar.2026見直し更新(第15回目、C-1の写真を追加)
【基本情報】
<場所 Place> 〒432-8551 静岡県浜松市西区西山町無番地
航空自衛隊浜松基地 浜松広報館(エアーパーク)
<座標 Location> 34.7475N / 37.7117E
<訪問日Visit> 27Aug.2020, 24Mar.2021, 21Dec.2021, 20Apr,2022, 31Jul.2022, 27Feb.2026ほか
<行き方 Access> JR浜松駅バスターミナル14番よりNo.51せいれい高丘浜松・泉高丘行バスに乗車(所要約18分、400円)、泉四丁目で下車し、基地外周に沿って約800m歩く。
<解説General>
(1) 1999年4月に開館した航空自衛隊の広報施設。名称や目的はどうあれ、世界的な視点で見れば一国を代表する”空軍博物館”だ。開館は0900-1600、入場無料。休館日は毎週月曜日、毎月最終火曜日、3月第二週の火~木曜日、年末年始。休館日には駐車場にも入れないが、屋外にあるF-86Fブルーインパルス機(以後、B.I.機と略す)のみは標準ズームレンズで外周からなんとか撮影できる。
(2) 浜松広報館に関する紹介記事はもともとは一つでしたが、記事の容量が増えたこととと見やすさを考えて、2022年8月4日付で次の4つの記事に分割しました。それぞれの記事のURLは次の通りです。
・屋内展示機について
【静岡県】空自 浜松広報館(その2、屋内展示機) - 用廃機ハンターが行く!
・格納保管機について
【静岡県】空自 浜松広報館(その3、格納保管機) - 用廃機ハンターが行く!
・その他
【静岡県】空自 浜松広報館(その4、その他) - 用廃機ハンターが行く!
【屋外展示機 Outdoor display a/cs.】
(1) C-46D (91-1138)
保存指定機(推定)。この機体の晩年は入間基地の飛行点検隊所属機であり、現在もその時の塗装を残している。2021年10月25日に再塗装工事に関する入札が行われ(3,850,000円で契約)、2022年2月25日付で公式Twitter上に作業終了とのコメントが発信された。浜松で保管・展示するためのフェリーフライト(本機のラストフライト)の際に滑走路エンドまで行ったものの、エンジンからオイルリークを起こして離陸を断念。最後のワンフライトのためにシリンダーを交換したという逸話が残る。

写真1 飛行点検隊塗装を施したC-46D。(2021年3月24日撮影)
(2) F-86F (02-7966)
B.I.機、本機は「保存指定機ではない」と推定。

写真2 F-86F、B.I.機。休館日でも中望遠レンズがあれば外周から撮影できる。(2021年3月24日撮影)
(3) F-104J (76-8698/無人機UF-104J/JA仕様機)
本機は用廃機を広報館展示用として無人標的機UF-104J/JA仕様に改装した機体であって、「本当の標的機」として有人もしくは無人の状態で実際に飛行したことはない。本当の(実用化された)UF-104J/JAは14機が存在していたが、全機が撃ち落とされて硫黄島周辺の海域に海没している。ここでは実際のUF-104J/JA同様にコクピット後方上部とコクピット下部付近に設けられたアンテナに注目しよう。ちなみに本当のUF-104J/JAはシリアルナンバーの戦闘機を示す頭から3桁目の"8"を"3”に変更して運用していた(例:76-8694→76-3694など)。用廃機は物品扱いになるため、元の機体のシリアルナンバーを記す必要はない。しかし展示用として実機同様に無線操縦用のアンテナを取り付け、塗装もUF-104J仕様にしたのなら、いっそナンバーの”8”の部分も”3”に書き換えたら良いのにと思うのは私だけだろうか・・・。なお本機は「保存指定機ではない」と思われる。
・注:無人機開発に際しては、最初に「有人でも飛行可能な無線操縦機」を2機製造した。これは「無線で動くこと”も”できる有人機F-104J」であり、パイロットが搭乗したうえで「地上からの無線操縦」にて離着陸や機動を行い、何らかの異常があった場合には直ちに搭乗パイロットが「有人機として」対応する仕組みを持った機体だ。46-3592と46-3600が該当する。これら2機は開発時点では”QF-104Jと呼ばれていたが、部隊使用承認後にUF-104Jとなった。開発後の無線操縦システムだけを搭載した「完全な無人機のF-104J(量産型の無人F-104J)」はUF-104JAと呼ばれ、12機が改修された。JもJAも外形的には差が無いので、本記事ではUF-104J/JAと表記している。



写真3-1, 3-2, 3-3 用廃となったF-104Jを無人標的機であるUF-104J/JA仕様に改装して展示している。コクピット後方背部と機首下部に設けられたアンテナ(水色のブレード状のものと黒い円錐状のもの)に注目する。(機体は2020年8月27日、アンテナは2021年3月24日撮影)
(4) H-21B (02-4756)
1960年に米軍から10機が供与され、第二代目の救難ヘリコプターとして運用されたが、2機が相次いで墜落して失われた。原因は木製のメインブレードに問題があったとされ、7年間の運用された後の1967年に残る8機が用廃にされた。国内に2機残されている貴重な機体のうちの1機だ。ちなみに、もう1機は岐阜基地内に保管されているが、こちらは一般公開されていない。両機とも航空自衛自衛隊の保存指定機で、部隊マークは描かれていない。2022年10月25日に入札が行われ、年度末までに再塗装工事が終わる予定だ。契約金額は1,980,000円であった。
<交換されたローター>
ヒコーキ雲さんのサイトにおいて、2026年2月23日付で「ローターがV-107のものと交換されている」という話が掲載された。H-21Bのローター根元は取付部から後縁にかけて「斜めに切り落とされている」が、V-107のローターは「直角に切り落とされている」。またV-107ローターの方が約1m長いのだ。自分の撮影した写真を確認したところ、2007年には既に「直角切り欠きローター」となっていた。これは何時頃交換されたのだろうか?Flyteamさんへの投稿写真にて確認したところ、2000年1月撮影時には「後縁が斜めに切り落とされていた」。浜松広報館に展示されてから数年後にローターを交換したようだ(ちなみに広報館の開館は1999年4月)。
ついでに陸上自衛隊のV-44について確認したところ、Go Navy!さんのサイトにgeta-o氏が1963年5月18日に撮影した50002号機の写真が掲載されている。この機体のローターの根元は「直角に切り落とされているように見える」。もう少し調べてみたいと思う。
・ヒコーキ雲さんの記事はこちら;
https://hikokikumo.net/AT-Display-H21-Hamamatsu.htm
・本Blogでの関連記事はこちら;
【メモ】ローターが交換されていた、浜松広報館のH-21B - 用廃機ハンターが行く!

写真4 その形状から米軍では"フライングバナナ"と称されていたH-21B。ローターはオリジナルではなく、V-107のローターだという。(2021年3月24日撮影)
(5) 川崎C-1 (08-1030)
2025年3月12日午前、入間基地から浜松基地へのフェリーフライトを行い、用廃となった機体。同年7月25日(金)午前に北基地からトーイングされて展示格納庫の前の駐機場に置かれ、8月27日の午前中に再び基地北側に向けてトーイングされていった。この間、「展示」に関するアナウンスは無かったものの、展示格納庫内から見ることが可能であった。また屋外イベント時に撮影することも可能だった。同年10月26日(日)開催の浜松基地航空祭ではC-2と並べて展示されていた。
2025年12月24日(水)の午前中に基地北部のエプロンから展示格納庫前にトーイングされてきており、実質的は「展示機」となっている(展示格納庫内からガラス越しに見学できるが、近寄ることはできない)。年度が替わった4月初旬から”正規の展示機として一般公開"されるものと考えている。

写真5 展示格納庫前に置かれたC-1を展示館との連絡通路より見る。いくらか褪色が進んでいる。(2026年2月27日撮影)
(6) その他:ナイキJ地対空ミサイル、捕捉レーダー、ミサイル追随レーダーなどがある。これらも「保存指定」されている可能性が高い。

写真6 捕捉レーダー(左)とナイキJ地対空ミサイル(右)。(2021年3月23日撮影)
以上