用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【福島県】オールドカーセンター・クダンの展示機

<編集履歴> 06Apr.2021公開、03May.2024見直し更新(第6回目、見直し実施)

 

<場所 Place> 〒979-0513 福島県双葉郡楢葉町大字山田岡字仲丸1-45(楢葉南工業団地内)  オールドカーセンター・クダン

オールドカーセンタークダンホームページ

 <座標Location> 37.2525N, 14.9971E

<訪問日Visit> 24Aug.2019, 11Dec.2021, 26Aug.2023ほか

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写真1 オールドカーセンター・クダンの屋外展示機を外周道路より望む。(2019年8月24日撮影)

 

<行き方 Access> 

(1) JR常磐線Jヴィレッジ駅より西に道なりに約1.4km、徒歩約18分。

(2) 車の場合には常磐自動車道(E6)広野ICから約2.5km。

 <解説General>

(1) 株式会社九段建設研究所が所有する旧型車両コレクションを展示した自動車博物館で1997年9月5日にオープンした。廃棄物処理業者から集めた自衛隊機も15機分(機首だけでも1機分と数える)を所有しており、1機(T-2)を除く14機が展示されている。開館は土日祝日の1000-1600(入場は1530まで)、入場料は大人900円。本Blogではこの博物館の「脇役」である航空機についてのみに焦点を当てて紹介する。

(2) もともとは建設関連資材や構造物の各種の確認・評価試験を行う場所だったが、現在では展示専用エリアになっているとのこと。

(3) 休館日には敷地外の道路から屋外展示機を一望できる。F-104JやRF-4EJの様子も見ることは可能だ。

(4) 展示機はいずれも防衛省(旧防衛庁)からの貸与ではなく、スクラップにされた機体を再生して展示したもの。このため機体には傷やツギハギが目立つが、入手した経緯を考えると良く再生されていると言える。

(5) 東京からは、なんとか日帰り圏内だ。普通列車乗り放題のJRの企画切符「青春18きっぷ」の夏の利用期間に開催される松島基地航空祭に合わせて訪問するとコストパフォーマンスが良いだろう。

【東京発一泊二日】Old Car Center Kudanと松島基地航空祭見学ツアー - 用廃機ハンターが行く!

 

【展示機Aircrafts】

(1)  B-65 (03-3093) 元は入間基地の総隊司令部飛行隊所属機。退役前にスペシャルマーキングを施された機体で搬入後も尾翼下部の胴体に関係者の名前が残されていたが、2021年2月訪問時には確認できなかった。

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 写真2 入間基地で用廃となったB-65。(2019年8月24日撮影) 

 

(2) F-86F (02-7946) 富山県東福寺野自然公園に1995年ごろまで展示されていた機体。現在は機首番号を"996"と描いている。垂直尾翼にはシャチホコマークがうっすらと残っている。ヒコーキ雲さんのところには東福寺野自然公園展示後に小牧基地で「展示された」ように書かれているが、「展示されたことはない」。東福寺野自然公園から撤去された機体を廃棄するまでに間、一時的に小牧基地内に仮置きしていたことを指すのだろう。

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写真3 機首番号を”996”としたF-86F (02-7946)。かつては富山県東福寺野自然公園に展示されていた機体だ。(2019年8月24日撮影)

 

(3)  F-104J (76-8705) 岐阜基地に2004年3月末ごろまで展示されていた機体だ。2019年夏ごろから2020年夏ごろまでは周辺工事のために撮りづらかった。2021年12月~2023年8月時点では機体前半分のエリアから撮影できるが、機体両側真横から機体後部までの範囲は立ち入り禁止エリアになっている。

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写真4  かつては岐阜基地の展示機だったF-104J (76-8705)。(2021年12月11日撮影)

 

(4)  F-104DJ (26-5001) 2003年3月ごろまでは入間基地に展示されていた機体。2024年5月時点で「マトモな形」で一般公開されているF-104DJは、本機以外には河口湖自動車博物館の機体だけ。貴重な展示機だ。

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 写真5 かつては入間基地の展示機だったF-104DJ (26-5001)。(2019年8月24日撮影)

 

(5)  F-104DJ (26-5005) 本機も上述のF-104J (76-8705)と同様に岐阜基地にて2004年3月末ごろまで展示されていた機体。705号機と同時期に撤去された後、こちらに引き取られた。001号機の主脚を修理するために入手したが、工具が無かったり作業時間等の問題があり、手が付けられていないという話を聞く。2019年以降の訪問時には非公開エリアの片隅に主翼および後部胴体を外して置かれている。目にすることができるので「展示機」としてカウントしているが、この判断は正しいのだろうかと悩む存在だ。

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 写真6 組み立てられずに放置された状態のままのF-104DJ(26-5005)。(2019年8月24日撮影)

 

(6)  RF-4EJ (57-6376) 恐らくはスクラップ業者から入手したと思われるコクピット後方までの機首部のみを展示中。2018年10月28日に訪問者が確認したのが、恐らくはネット上で最初の報告例だ。機首左側には新谷かおるのコミック「ファントム無頼」登場機にちなんで#680と記入されている。右側は37X(Xの部分は1)と記載されているが、次の理由により機体番号は57-6376と断定する。

a. 2010年7月25日の百里基地航空祭にて、格納庫内に展示された376号機の塗装パターンと本機の塗装パターンが一致すること。

b. 2012年10月21日の百里基地祭にて、格納庫の裏に並んでいた用廃機の中に57-6376があり、これが解体され、機首部だけを福島県に搬送したとしても時間的には無理がないこと。

c. 塗装から明らかに7機あった限定改修機のうちの1機であり、次の消去法により376号機となる。

・2008年2月25日に百里基地で撮影された371号機とは塗装パターンが異なる。

・2012年10月21日の百里基地祭にて格納庫裏に並んでいた用廃機372号機および374号機とは機首右側の塗装パターンが明らかに異なる。

・2006年4月18日に撮影された373号機および418号機とは塗装パターンが異なる。

・412号機は茨城空港に展示されている。

※参考:ヒコーキ雲さんでは371号機説を採用している。

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 写真7-1, 7-2 機首左側には”680”と記載しているが57-6376号機。(2019年8月24日撮影)

 

(7)  KM-2 (6243) 1990年代半ば頃まで百里基地脇に放置されていた機体。

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 写真8(2019年8月24日撮影)

 

(8)  L-19E (11214) 2000年ごろまで千葉県松戸駐屯地に展示されていた機体。

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 写真9(2019年8月24日撮影)

 

(9)  T-6G (72-0176) 入間基地に展示されていた機体であり、その当時から”72-0022”と記載されていた。 

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 写真10(2019年8月24日撮影)

 

(10)  T-33A (71-5305) 上述のKM-2同様に1990年代半ば頃まで百里基地脇に放置されていた機体。お腹にトラベルポッドを付けた機体は国内には本機以外に存在しない。

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 写真11-1, 11-2 T-33Aのお腹の下にあるトラベルポッド。このポッドは国内に現存する唯一のポッドだ。(2枚とも2019年8月24日撮影)

 

(11) OH-6J (31016) 現在は海上自衛隊のOH-6J(211-8761)の塗装を施して展示されているが、本当は陸上自衛隊の31016号機。海自機は機首下部にアンテナがあるが、陸自機である本機には、そのアンテナが付いていない。陸自機の迷彩よりも海自機塗装の方が見栄えがするから、というのが理由らしい。

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 写真12 塗装もロゴも海上自衛隊だが、実際は陸上自衛隊の31016号機。2021年訪問時には置き場所が少し変わっていた。(2019年8月24日撮影)

 

(12) UH-1B (41531?) 現在は”41581 / JG-1581"と記載しているが、ホイストの有無から41531号機ではないかと推定されている(ヒコーキ雲さんの記事より)。本機の出どころは1990年前後に百里基地脇に放置してあった個人所有物の機体らしい(Flyteamさんより)。側方窓より望遠レンズでラジオコールを探すも、窓の汚れもあって確認には至っていない。

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 写真13(2021年12月11日撮影)

 

(13)  TH-55J (61307) アスベスト対策の一環として各地のTH-55J展示機が撤去、解体されるなか、ひっそりと生き残っている機体。ただしエンジン部以降の後半部分は存在しない。

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 写真14 H-13KH(左)とTH-55J(右)。(2019年8月24日撮影)

 

(14)  H-13KH (30217、川崎ベル47G3B-KH4) 現在は”30216”と記載している。気が付くと国内に残る陸自唯一の機体となっていた。どうか末永く保管されますよう。 

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 写真15 陸上自衛隊機としては国内唯一の機体となってしまったH-13KH。"30216"と記しているが本当のS/Nは”30217”だ。(2021年12月11日撮影)

 

(15)  T-2 (69-5117) 前期型の機首部のみを2009年8月ごろから2016年10月ごろまで展示していたが、現在は格納して非公開となっている。

以上