用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【基地訪問】松島基地2020年8月6日

 2020年8月6日には午前と午後の2回、基地上空でブルーインパルス(以下B.I.と略す)の訓練が行われるというので行ってみた。とは言うものの、本命はF-2Bの訓練飛行隊である第21飛行隊(以下21sqn.)の活動状況を確認することでした。 

 さて当日は午前中は高曇り。時々青空が見えるものの、やや海霧気味で堤防から滑走路上の機体を撮っていても少し霞むかな~という程度(画像ソフトでコントラストつけるなど修正すれば大丈夫!な程度)。11時過ぎには晴れたけれど、やはりヘイズがかった天気でありました。 

【B.I.】

 朝から3回のフライトを実施。1st.は1,2,3番機で金華山沖へ。2nd.は1,2,3番機で基地上空訓練。3rd.は1,4,5,6番機での基地上空訓練でした。相変わらず編隊離陸は一切行わず、全て単機離陸でした。2nd.、3rd.では訓練ならではの科目スキップ、ローショー科目の実施、ミス発生などなどが生じます。なお私自身はラジオを持っていませんが、近くに音を垂れ流す方がおられましたので状況を知ることができました。イヤホンをつけないでラジオを聴くことの良し悪しについては、ここでは不問としておきます。

 また気づいたことでは今月号の航空ファン誌(2020年9月号)では5番機パイロットが一人しか紹介されていませんでしたが、この日は二人乗りで訓練を行っていました。新人パイロットの操縦なのか、離陸後の脚上げは機体高一機分くらいになってからで高い高い!「ノーマル離陸か?」と思いましたね。  

この日見られた機体は次の通りです;

16-5663 尾翼番号2、エンジンなし

26-5690 尾翼番号記載なし

36-5694 尾翼番号3

36-5697 尾翼番号3

06-5787 尾翼番号1

※ 訪問時には上記の通り尾翼番号”3”が二機存在していましたが、尾翼番号は必要に応じて書き換える(シールを貼替える)ものなので、個人的には書いて(貼って)あろうがなかろうが、また同じ場号が複数機に存在しようが重要視していません。

 

 今年は残念ながら全ての基地祭が中止となりました。B.I.機の左側のインテイク脇に記入されたB.I.60周年の記念特別マークを記録に残すためには松島基地詣でをする必要がありますね。 

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写真1 久々に望遠レンズを使うと撮影成功率が低い。トリミングで誤魔化します(笑)。(2020年8月6日撮影)

 

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写真2 尾翼には3とあるが、5番機のロートランジットテイクオフ。ギアアップの高度はかなり高いぞ。(2020年8月6日撮影)

 

【21sqn.】

 昨年春に生じたT-4の飛行停止事案をうけ、新規学生パイロットの供給がほぼ無くなってしまった「教育訓練部隊」の21sqn.。Twitterで「松島基地」を検索するとB.I.ばかり表示されるので、開店休業中なのか、それとも細々と飛んでいるのか現状が判らない状態でした。その状況確認を行うことが今回の松島基地訪問の主目的です(B.I.が2回飛ぶとかは私にとってはオマケなのだよっ!)。

 蓋を開ければ1st.と2nd.の2回、それぞれ5機が飛びました(うち一機は天候偵察かしらん?)。1st.は離着陸ともにR/W07使用。1番機は低い上がり、2,3番機はハイレートクライム、4,5番機は編隊離陸と楽しませていただきました。訓練では1機がSFOを2-3回行っていました。SFOSFO/ELP(Simulated FlameOut approches/Emergency Landing Pattern の頭文字を並べたもので、エンジン停止(フレームアウト)時の模擬緊急着陸進入パターン。日本では"SFO(えすえふおー)"だけを表記したり発声することが多いですね。11時半ごろからの2nd.は離着陸ともにR/W25使用。いずれのフライトでもドラッグシュートは使用しませんでした。松島基地のメイン滑走路(その他の基地も同様ですが)を使用する場合、ドラッグシュートなしでも通常は問題なく停止できるハズですが、Twitter投稿画像ではシュートを使用しているものもありますね。どのような基準で使用しているのかな・・・?

21sqn.の機体は14時頃には全機格納されてしまいました。T-2時代には一日中飛び回っていたような感じがしています。F-2Bになってからは(震災の影響もあって)松島にはほとんど来ていないので単純な比較は出来ませんが、やはり学生パイロットの絶対数が少ないからなのでしょうかね。

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写真3 編隊離陸を見せた1st.の4番機と5番機。(2020年8月6日撮影)

 

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写真4 この日の着陸ではドラッグシュートを使いませんでした。(2020年8月6日撮影)

 

【基地内放置のT-6Gほか】

(1) 2017年の台風にて破損し、ゲート脇の展示場から旧タワー脇に移動されたT-6G(52-0129、ただし機体には52-080と記入)は訪問時にも存在していました。

(2) 救出訓練用のT-2(79-5141)のコクピット部分も存在していました。

(3) 基地ゲートからチラリと中を覗くと展示機展示場のT-2とF-86Fが見えましたが、T-2の後方にあるF-104Jは(建物の陰になって物理的に)見えませんので現状不明です。

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写真5 上記写真6の垂直尾翼付近を拡大。T-6Gがまだ解体されずに残っていた。(2020年8月6日撮影)

 

以上

<編集履歴>

10Aug.2020 公開

13Mar.2021 見直し更新(第2回目、鹿妻のT-2B.I.の話は別稿へ移動)