用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

津波で被災したT-4の利用法

<編集履歴> 04Jun.2021公開、05Jun.2021見直し更新(第1回目、字句表現等修正)

 

2011年3月11日の東日本大震災において、発生した津波により4機のT-4が被災し、うち3機(658, 683, 804(BI))が抹消された(注:ほかにもF-2B, U-125A, UH-60Jが被災しているけれど、本記事のテーマとは関係ないので取り上げない)。被災した676号機は修復され、現在も使用中だ。

 抹消された機体のうちブルーインパルス機(804号機)の垂直尾翼はモニュメントとして松島基地ブルーインパルスハンガーの脇に残されている。

 さらに機体番号を消去しているので658号機か683号機のいずれかは不明だが、一機が防衛省電子装備研究所飯岡支所電磁特性研究室に運び込まれ、ステルス評価装置の性能確認試験(静的計測)に用いられていることが文献に記されていたことが判ったのでお知らせしておこう。

添付したURLは防衛装備庁技術シンポジウム2017発表要旨だ。

この中のポスターセッション10、「ステルス評価装置の性能確認試験」に「松島基地津波に被災した機体を活用」という説明文と共に写真が掲載されている。

要旨の23ページ、全体なら24/32ページを見ていただきたい。

https://www.mod.go.jp/atla/research/ats2017/img/ats2017_summary.pdf

 

この写真以外にも飯岡支所のポールの上に据え付けられたT-4の写真が事業所紹介パンフか何かにあったハズなので興味ある方は丹念に探してみよう。

 

※と、いうことで私は岐阜基地から搬出されたX-2はここで評価試験装置の評価のために使われているのではないかと思っているんだけどね・・・。(立川の電波暗室じゃね?という声もありますが・・・)

以上