用廃機ハンターが行く!

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【雑談】名古屋空港の慰霊施設「やすらぎの園」にて

<編集履歴> 13Aug.2024公開

 

【はじめに】

 小牧基地名古屋空港の南東端(ほぼ滑走路端)には1994年4月26日に発生した中華航空機墜落事故の慰霊施設「やすらぎの園」がある。ここは円形に土手(盛り土)が造られ、その内側壁面には事故の概要等を記した碑文などが埋め込まれています。

中華航空機事故の報告書はこちら(分割掲載なので、Topページを貼付);

https://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-acci/96-5-B1816.pdf

中華航空機事故に関するWikipediaはこちら;

中華航空140便墜落事故 - Wikipedia

 

【事例と所感】

 先日、名古屋空港小牧基地R/W34使用時の午前中の着陸機撮影ポイントである「やすらぎの園」の周辺で撮影してきました。ここを訪れるのは約40年ぶりですね(普通は午後になってから、オアシスや空港デッキ、航空館Boon前あたりにしか行かない)。

 その折に、「(円形の)施設の土手(盛り土)の上に登って撮ればイイ」という発言を耳にしました。発言者の国籍や出身地域(主な活動場所)、性別、見た目の年齢、会話から判断するマニアの程度(撮影歴)および、その前後の会話の流れの詳細などは記載しませんが、「何気なく」「ポロリ」と、この発言が出てきたことに大変驚き、そして悲しくなりました。

 

 かつて「土手(盛り土)に登って撮影する者」がいて、大騒ぎになった行為ですよね(自分自身では確認していませんが、新聞沙汰にもなったそうです)。その話も風化したのでしょうか。

 風化したのであれば、この話を「見えるところに開示し、見てもらえるようにする」のは、それを知っている者の務めかとも思います。そこで【雑談】として、自分のBlog(および自分の発信するXへの投稿)に残しておきたいと思います。

 

「慰霊施設内の円形の土手(盛り土)の上に登ってはいけません」

 昨今は「法的根拠が無ければ何でもアリ」の風潮がありますね。

 これは法的根拠はなく、道徳的な話です。そして「俺の知ったこっちゃねぇ!」という方は、残念ながら、必ず存在しています。かつては岐阜基地の滑走路東端にある墓地の墓石の上に乗って撮影していた輩がいたこともあると聞いていますので、「大切な場所だとは、墓地より判りにくい慰霊施設」にて「明文にて禁止されていない活動/行動」は何が起こっていても、不思議ではないでしょう。

 

 私は慰霊施設のモニュメントに登ってまで撮影をしようとは思いません。しかし、これは価値観や死生観の異なる人には通じない話。今回の話の発端となる発言者は、「いけない行為だとは、これぽっちも思っていなかった」のでしょう。

 今は日本人でもお墓参りをしない家庭が増えたように思います(そもそもお墓が無い)。また「日本の昔からの習慣/慣習/心の在り方」なんぞ、全く知らない海外からのスポッターが多数来日する時代です。こうなってくると「登るな!」と記した看板表示も必要になってくるかとも思います。

だけど、看板表示などの手間も費用もかける以前の話として、今回のこの投稿文が皆様の注意を喚起し、「慰霊施設に登って撮ろう」という行為を防ぐ一助になればと思います。少なくとも日本人に対しては。

以上