<編集履歴> 21Feb.2019公開、11Oct.2022見直し更新(第5回目、見直し実施)
航空自衛隊は1980年以降に単座のF-15Jを165機、複座のF-15DJを48機、合計213機を導入して現在も運用している。これまでに事故等によって10数機を失っているが、退役機は無く(注:2021年5月26日付Twitterで中央胴体部のスクラップが確認されているが、機体番号の特定には至っていない)、したがって”正式な展示機”は本記事の最終見直し・更新時点では存在しない。
しかし墜落機の一部が記念碑となって築城基地と那覇基地の一角に残されているほか、スクラップにされた事故機の機首部分が千葉県内の商業施設に”展示”されている。また小松基地内に306飛行隊30周年を記念して設置されたF-15の垂直尾翼を模したモニュメントが存在する。
【垂直尾翼の記念碑】
(1) 築城基地内 72-8883(2008年09月11日墜落、操縦者生還)
(2) 那覇基地内 72-8879(2011年07月05日墜落、操縦者殉職)
写真1 このモニュメントは那覇基地一般公開の時に見ることができる。(2016年12月11日撮影)
【スクラップ展示】
(1) 52-8846 千葉県市川市大慶園内。これは1995年11月22日に発生した空戦訓練中のミサイル誤射事案によって世界で唯一”空中戦で撃墜された”機体だ。被弾墜落した機体は海中から引揚げて原因調査を行ったが、その後スクラップ業者に払下げられたものの一部を入手したのだろう。幸いなことに操縦者は被弾前に脱出し、生還。2019年には防府北基地司令となっていた。飲み会では「世界で唯一撃墜されたF-15の操縦者」と触れ回っているとか、いないとか・・・。とにかくお元気そうで何よりです。
写真2 千葉県内に展示されているF-15Jの機首部。(2013年09月14日撮影)
写真3 同じ機体を後方から見る。左手にはF-104J 697号機の機首部分もある。(2013年09月14日撮影。2019年8月時点では設置場所も塗装も異なっていますが、状況の良く判る2013年時の写真を公開しています)
【スクラップ~中央胴体部~】
2021年5月26日付Twitter投稿にて双発機の中央胴体部が廃棄物業者のヤードにあることが確認されている。ほぼ後方から、左側面が少し見えるような位置関係だ。
主翼は無く、インテークにかけてのフェアリングを外した跡の形状から「同じ双発機のX-2ではない」ことが判る(F-15確定)。
さて何号機だろうか?
F-15Jの801号機から882号機まで(それ以降はメンドウになってチェックしていない)とF-15DJについてFlyteamさんの投稿写真撮影日を確認してみたところ、次の機体がしばらく投稿されていないことが判った(2022年10月11日見直し)。確認方法はF-15JとF-15DJの機番ごとに投稿写真の最終撮影日を確認して、事故機以外に最近2年くらい撮影されていない機体をピックアップするだけだ。それが「怪しい」となる。ただし、例えば1988年6月29日に日本海で空中衝突して失われた808号機の写真が「2019年撮影」などとして投稿され続けている情報非管理サイトなので、あくまで参考程度として考えて欲しい。
投稿写真の最終撮影日からみた「怪しい」機体:
830号機 最終撮影日2019年12月01日
841号機 最終撮影日2019年10月20日
・・・誰か残りの機体の投稿日を確認して、「怪しい」機体をあぶりだしてくれないかしらん?
以上