用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【北海道】空自 八雲分屯基地のT-33Aほか

<編集履歴> 29Jul.2022公開、01Jan.2023見直し更新(第1回目、千歳基地のT-33Aは残っていたため、記述変更)

 

<場所 Place> 〒049-3118 北海道二海郡八雲町緑町34番地 航空自衛隊 八雲分屯基地 kichisyoukai

<座標 Location> 42.2465N, 140.2772E

<訪問日Visit>   23Jul.2022

<行き方 Access> 

(1) JR函館本線八雲駅より道なりに約1.1kmを歩く。徒歩15分程度。

<解説General> 

(1) 八雲分屯基地には長さ1,800mの滑走路(RW12-30)があり、有事の際には代替飛行場となる基地だが、相当のマニアでないと地図上で指し示すことができないほどにマイナーな場所だ。北部航空方面隊(三沢)隷下の第6高射群第20高射隊と第23高射隊が配置されている。展示機や基地の主要な建物およびエプロンは滑走路の北西側にある。年に一回程度の公開行事が行われ、パトリオットシステムや陸自・空自の車両を主体とした展示が行われている。航空機の参加は通常はフライパスが数機程度だ。

【展示機 Displayed aircraft】

(1) T-33A (81-5351) 正門ゲート奥に203sqn.のマークを付けた機体が機首を東北東に向けて置かれている。晴れていれば機体右側はほぼ終日順光で撮影できる。機体自体に特記すべき事項はないが、北海道内で見ることのできるT-33Aは本機と美幌航空公園の2機しか存在しない(千歳基地のT-33A (71-5303)は2022年11月11日時点では基地南端に放置)ので早めに撮影しておこう。なお周囲に建物があるうえ、植樹もあるために外周から撮影することはできない。函館からでも約70km離れているので「チョイト眺めに行ってくる」というにはいささか苦しい距離にある。公開イベント以外で訪問する場合には、事前に基地渉外担当者とよく擦り合わせをしてから訪問しよう。

写真1,2 一般開放イベントの際に撮影したT-33A。(2022年7月23日撮影)

 

【その他】

(1) 本部庁舎入口脇に「ナイキJ弾 20周年記念碑」と記されたナイキJ地対空ミサイルの先端部分を利用したモニュメントが建てられている。

写真3 ナイキミサイルの先端部分のモニュメント。(2022年7月23日撮影)

 

(2) RF-4E装備品展示:本部庁舎入口を入ったところにRF-4EのKA-56E低高度パノラマカメラ部分とRF-4Eの模型が展示されている。赤い保護カバーには「RF914」と記されているので、おそらくは57-6914号機(最終号機)のものであろう。これらは2020年(令和2年)3月10日に教材として登録され、同月17日に「RF-4E装備品展示 除幕式」が執り行われていた。

 八雲分屯基地は1994年(平成6年)10月5日午前3時ごろにRF-4E(57-6910)が長万部町静狩峠付近に墜落した際に、その捜索・回収拠点となっており、当時は所属隊員約270名をもって対応したという経緯がある。事故後の公開行事では慰霊を兼ねてRF-4Eが飛び回るようになっていた。このRF-4Eの装備は2020年3月の偵察航空隊閉隊(最終フライトは3月9日)と共に八雲に”贈呈”されたのだろう。

写真4 RF-4EのKA-56E低高度パノラマカメラ部分。奥にはRF-4Eのスティックと模型がある。(2022年7月23日撮影)

 

【余談】

 2022年7月23日(土)、13時~15時という短時間ながら八雲分屯基地創立45周年記念行事が行われた。当初予定ではC-130HとUH-60Jが飛来して展示されるほか、UH-60Jの帰投に合わせて千歳基地からU-125Aも飛来して救難展示を見せるハズだったのだが、あいにくの悪天候(雨は降らなかったものの低い雲が周辺を覆っていた)のため、これらは中止となってしまった。余談の余談だが、この時は「JR北海道&東日本パス」というJR北海道JR東日本普通列車および東北の私鉄に自由に乗れる企画券を利用して東京から普通列車で北上し、青函フェリーの夜行便を使って28時間ほどかけて八雲駅に到着した。時間はかかるが、”やろうと思えば”結構安く往復することができるぞ。もっとも次回もやってみようとは、あまり思わないが・・・。カネは無いけれど、時間と体力と行ってみたいという気力があるなら、一度はトライしてみよう!

写真5 パトリオットシステム構成車両群の展示。(2022年7月23日撮影)

以上