<編集履歴> 29Jul.2021公開、03ct.2022見直し更新(第1回目、現地再訪につき見直し実施)
<場所 Place> 〒771-0220 徳島県板野郡松茂町広島字鍬の先22 クリニック釈羅
(2010年ごろまでの旧名称:フランシスコ D ペニア メモリアル診療所)
<座標 Location> 34.1374N, 134.5847E
<機体 Aircraft> A-4E (Bu. 151095)
<訪問日Visit> 27Jul.2021 and 01Oct.2022
写真1 塗装が剥げ落ちかけているけれどカッコイイぞ!(2021年7月27日7時50分ごろ撮影)
<行き方 Access>
(1) JR徳島駅より徳島バスの徳島-鳴門線(バイパス経由)に乗車し「笹木野」下車(約25分、430円)。ここから道なりに約300m、徒歩4分。
<解説General>
(1) 徳島空港の滑走路西端から約650m付近にある医療施設の庭に、米海軍から貸与されたA-4Eスカイホークがブルーエンジェルス塗装となって機首を北東に向けて置いてある。施設の玄関脇にあり、門は無いのでいつでも見ることができる。ただし展示機としての管理は雑であり、訪問時には周囲は雑草で覆われていて機体左前半分程度しかまともに見ることはできなかった。特に順光サイドとなる機体右側エリアには全く立ち入ることができない状態だった。
(2) 公共交通機関を利用して現地を訪問する場合、JR徳島駅から「笹木野」に行くバス路線は複数ある。それぞれ朝夕の通期時間帯は一時間に2本程度、それ以外の時間は1~2時間に1本程度の運行頻度だ。基本的には走行距離の短い(したがって運賃も安く、かつ早く着く)「バイパス経由」の路線を選ぼう。
(3) 本機は1994年ごろにかつての院長が厚木基地司令官と厚木基地内に旧日本軍機が埋まってるかどうかで海軍機を賞品に賭けをして掘り返したところ、いくつかの部品が発見された。賭けに負けた司令官は当時厚木基地内にあった退役してスクラップとする予定だったVC-5(テイルコードUE)のスカイホーク1機を「博物館に展示するため」という形で処理して院長に貸与したという。機体は日本飛行機にてブルーエンジェルス塗装が施されたのち(前後胴体と主翼に)三分割して厚木基地から東名、名神を経由して陸送され、1997年2月16日から公開された。本機は上述の通り「院長が賭けに勝って”貰った”」というのが通説だが、手続き上は「(無償かつ半永久的な)貸与」だ(プレートにもon loanと書かれている)。この点は明確に記しておきたい。
上述の経緯はインターネット航空雑誌ヒコーキジャーナル第233号に掲載されていますので一読ください。http://www.hikojour.jp/hikojourBDB/hikojourBDB0233.html
(4) 設置から約30年を経ているが、一部のマニアのウワサ話をまとめると所有者は高齢化しており、そろそろ本機を手放したいという意向を近隣に漏らしているようだ(注:この話はあくまでウワサ話を総合した私自身の推測です。こういうウワサがあるよ、という話です。本当の話は確認していません)。本機もまた書類上はアメリカ本国に返却・抹消手続を経た後に国内処分という形となり、書類上からは消えてなくなった時点で機体の全てもしくは一部のパーツが国内コレクターの手に渡るのかもしれない。「いつまでも あると思うな 用廃機」(詠み人知らず)なので、興味ある方は早めに訪問しておこう。
写真2 機体右側の撮影は、この程度が精いっぱいだ。コクピット両脇にはDr.Nakanishi(中西院長にちなむ)と書かれている。(2021年7月27日7時50分ごろ撮影)
写真3 機体左側の様子。主翼前あたりまでは見えるが、前脚に近寄ることはできない状態だった。もともとラダー下部(エンジンノズルの上部)のパーツ(写真では木の葉で隠れた部分)は欠けており、金属板でそれらしく補修している。塗装のノリも異なるようで、2022年10月訪問時にはこの部分だけ塗色が変色していた。(2021年7月27日7時50分ごろ撮影)
写真4 垂直尾翼のMD社マーク。(2021年7月27日7時50分ごろ撮影)
写真5 ”This aircraft is on loan from the Naval Inventory Control Point at Philadelphia, PA”というプレートも草に隠れている。(2021年7月27日7時50分ごろ撮影)
写真6 2022年10月訪問時にはさらに雑草に覆われている状態であった。本機はもともとラダー下部(エンジンノズルの上部)のパーツが欠けており、金属板でそれらしく補修している。塗装のノリも異なるようで、訪問時にはこの部分だけ塗色が変色していた。(2022年10月1日8時00分ごろ撮影)
【お詫び】
本記事を2021年に公開してから2024年3月6日までの間、クリニック名称を「沙羅」と記載していましたが、正しい名称は「釈羅」であることに気づきましたので訂正します。関係者の皆様には、長い間、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
以上