用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【山梨県】河口湖自動車博物館・飛行舘

<編集履歴> 25Apr.2021公開、08Nov.2021見直し更新(第6回目、T-6Gの紹介文を見直し更新)

 

<場所 Place>〒401-0320 山梨県南都留郡鳴沢村富士桜高原内 河口湖自動車博物館

河口湖自動車博物館・飛行舘

<座標Location> 35.4537N, 138.7410E

<訪問日Visit>   20Aug.2019ほか

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写真1 飛行舘の内部。(2019年08月20日撮影)

 

<行き方 Access> 

(1) 富士急行線河口湖駅から道なりに約7.5km。車を利用すること。 

<解説General>

(1) 原田氏の個人コレクション展示館で毎年8月のみ一般公開している。毎年の開館期間前に開館期日、開館時間、休館日を確認すること。例年であれば開館時間は1000-1600、開館期間中は無休で入場料は大人1,000円程度だ。館内の撮影は携帯電話、スマートフォンに限り可能。カメラ、ビデオカメラ、タブレット端末での撮影 及び 自撮り棒の使用は禁止、三脚などの機材は持込みは禁止となっている。また個人利用はOKだが商用目的の撮影は禁止とのこと。詳細はHPや現地にて確認ください。

(2) 飛行舘の外周屋外に3機、飛行舘内に10機程度とバックヤード部に数機が展示されている。外周展示機は閉館中には木々の隙間から機体の一部を覗き見ることができる。ただし撮影するほどの条件ではナイので行くと余計にストレスが溜まるだけだと思う。

(3) 公開の都度、展示機のレイアウトが変わっている。過去に展示されていた機体は手放したのか格納したのかは不明。本Blogでは私自身が訪問した2019年8月時点の様子をもとに記載しており、その前後に展示された機体まではフォローしていないので注意願う。

 

【外周屋外展示機】

(1) C-46D (61-1127) 駐車場脇にある。手前には柵ではなく工事用の仕切り板で隔てられていた。訪問後に再塗装工事を行う予定だったのだろうか?

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写真2,3 駐車場の脇にあるC-46D。(2019年08月20日撮影)

 

(2) F-104DJ (26-5007) 空自の無償貸付機。国内で唯一”マトモな”複座型マルヨンだ。晴れれば背景に富士山が入るが、逆光となる。訪問時には垂直尾翼の中央部がなぜか黄色に塗られていた。

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写真4 自動車博物館入口屋上のF-104DJ。(2019年08月20日撮影)

 

(3) F-86F (02-7970) 胴体部分のみが飛行舘脇のコンテナの上に展示されている。2019年訪問時には主翼部はバックヤードに置いてあった。

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写真5 F-86Fの胴体。(2019年08月20日撮影)

 

【飛行舘内展示機】

(1) ゼロ戦21型 中島飛行機製91518号機。1983年にカロリン諸島ヤップ島から回収した機体を復元。国内にあるゼロ戦の中では唯一灰白色の塗装を施している。

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写真6 91518号機。天井からピッツや人力飛行機が吊り下げられている。(2019年08月20日撮影)

 

(2) ゼロ戦21型 中島飛行機製92717号機。内部構造を見せるため、外板を張らずに展示されている。

(3) ゼロ戦52型 中島飛行機製1493号機。カロリン諸島ヤップ島から回収して復元。

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写真7 外板を張らずに展示した92717号機。後ろには尾翼に「豹187」と描いた1493号機があった。(2019年08月20日撮影)

 

(4) 隼1型 2013年から展示が始まったが展示当初は胴体部分のみだけだった。 2021年夏の公開では隼2型の上方に天井から吊り下げられていた。

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写真8 展示当初は胴体部分のみだったが、今では主翼も復元された。(2019年8月20日撮影)

 

(5) 隼2型 本機も少しづつ復元作業を続けたもので2021年8月に無塗装銀地で公開された。

(6) 一式陸攻22型 12017号機(龍41)の胴体

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写真9 毎年少しづつ復元されていった一式陸攻の胴体部分。(2019年8月20日撮影)

 

(7) 桜花のレプリカ

(8) 93式中間練習機 「赤とんぼ」と言われた機体全体を橙色にした機体が有名だが、本機のように無塗装銀地に尾翼のみを赤色とした機体や全体を緑色にしたものも時期や場所により存在していた。「カー753」と描かれて展示されている。 

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写真10 「赤とんぼ」と呼ばれた機体。(2019年8月20日撮影)

 

(9) ピッツS-2A(JA4130)

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写真11 ピッツも吊り下げられていた。(2019年8月20日撮影)

 

(10) 人力飛行機 詳細は確認してこなかったので不明。そのうちネット情報を集めて解説をUpdateします(でも、あんまりヤル気なし)。写真5のゼロ戦の上に機体が見えます。

 

【バックヤードの機体】

(1) F-86F (02-7962) Blue Impulse塗装を施して”02-7960”のナンバーを記載しているが本当の機番は”02-7962”だ。962号機は1970-73年頃にはB.I.に所属するも、その後は築城基地6sqn.に配置換えとなっており、引退時は通常塗装であった。ちなみに本当の”02-7960”は浜松広報館に展示されている。

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写真12 ブルーインパルス塗装のF-86F。(2019年08月20日撮影)

 

(2) T-33A (51-5639) 機体後半部は復元品(後半部分と壊れた垂直尾翼が別途敷地内で確認されている)。

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写真13 機首番号の大きさがオリジナルと異なるT-33A。(2019年08月20日撮影)

 

(3) T-6G (52-0098)  胴体に書かれた”098”が正しいならば元福岡県久留米市石橋文化センターに展示されていた機体だ。なお本Blogにおいて当初はT-6GもしくはSNJと記載していたが読者指摘によりT-6Gとした。その違いは操縦席前の作りと尾灯にあるとのこと。SNJの写真とよく見比べてみよう。また当初は出所不明としていたが52-0098を正しいものとしてこの紹介文を更新した。さらに書いておくとJウイング誌2021年8月号別冊「全国保存機・展示機ガイド2021」p.20に本機は掲載されていない。これは別冊執筆時には本記事から抜け落ちていたからだ(この部分の執筆はワタシです)。雑誌発行後の2021年8月中旬に現地を訪問された方がTwitterに写真を投稿したことで抜け落ちていたことに気づき、本記事に追加し、修正した。JW誌上では11月号p.114にて修正記事を載せているが、読者の皆様には改めてお詫びしておく。ごめんなさい。(2021年11月8日記)

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写真14 かつては九州に展示されていたT-6G。(2019年08月20日撮影)

 

(4) H-19C(40012) 機首部分のみ

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写真15 H-19CとS2F-1の機首部。(2019年08月20日撮影)

 

(5) S2F(海自の4111, Bu.136660, MSN. 569)1975年に用廃となった元海上自衛機。アラスカにウォーターボマーとして利用すべく1978年月には"N218AK"のS/Nを取得したが、結局は輸出されなかった機体。機首右側に「11」がうっすらと残っている。Bu.No.とMSNは機首側から中を覗くと見える銘板に記載された番号で、この銘板の写真は主に国外の航空機サイトで紹介されている。

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写真16 機首に”11”の数字が残るS2F-1の機首部。(2019年08月20日撮影)

以上