用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【ハノイ】ベトナム防空・空軍博物館

<編集履歴> 22Apr.2019公開、05Feb.2022見直し実施(第8回目、写真追加)

<場所 Place>       ベトナム防空・空軍博物館 Bao Tang Phong Khong Khong Quan

<座標Location>       20.9995N, 105.8292E

<訪問日 Visit>  29Jul.1997, 08Jan.2012 and 30Sep.2018

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写真1 ショッピングモール「アルテミス」の5階から窓越しに撮影した展示機の一部。(2018年9月30日撮影)

 

<行き方 Access>

(1) ハノイ市内にあり、市バス(No.16, 19, 24)あるいはタクシーを利用。

<解説General> 

(1) ハノイ駅の南西に直線で3kmほどの場所にあるベトナム国内で最大の航空機展示場所で残骸も含みS/Nが確認できる機体が27機展示されている。かつては空軍博物館とこれに隣接する防空博物館の二つの博物館であったが、2000年前後に統合された。開館時間は土曜日~木曜日の0800~1100、1300~1600(土日祝は1630)、金曜日閉館(グループ見学のみ)で入場料 は30,000VND(2018年9月30日時点)。

(2) 博物館の向かい側に建つ「Altemis(アルテミス)」ショッピングセンタービルの5階あたりから屋外展示機を俯瞰して撮影できるが、窓が汚れているために良質な写真は望めない。本Blog掲載写真は画像ソフトでかなりコントラストを高め、また色調を修正してある。

(3) 博物館前のバス通りは2018年9月の訪問時には拡張・高架工事の真っ最中。2025年ごろまでは渋滞が続くものと思われる。

【展示機 Aircrafts】

(1) MiG-17F(2011, 2047) ベトナム空軍はソ連製MiG-17Fと中国製のJ-5を使用したが、ここにあるのはソ連製のMiG-17F。2011号機はかつて緑色系のまだら迷彩塗装だったが、訪問時にはほぼ銀色になるまで退色が進んでいた。2047号機は翼下に爆弾を懸吊している。

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写真2 2機のMiG-17。2047号機は翼下に爆弾を吊るしている。(2018年9月30日、「アルテミス」の5階から撮影)

 

(2) J-6C (6058,cn. J6-6436) 中国製MiG-19S。右主脚カバーに”歼6-6436”という番号が残る。

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写真3 ベトナム戦争(およびそれ以後)にはJ-6(中国製MiG-19)も使用された。(2018年9月30日撮影)

 

(3) MiG-21PFL (4326)とMiG-21MF(5121) ベトナム空軍はbis/F-13/MF/PFL/PFMの五形式のMiG-21(単座)を使用したが、このうち三形式が展示されているのでジックリと違いを見比べてみよう。4326号機の機首には13個の撃墜マークが描かれている。機体各部の注意書きはキリル文字ではなくベトナム語になっている。

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写真4 タイプの異なる2機のMiG-21。アチコチ異なっているが、とりあえずはキャノピーからドーサル部にかけての形状や垂直尾翼の面積などに注目してみよう。(2018年9月30日、「アルテミス」の5階から撮影)

 

(4) MiG-21PFM (5020) 機首に12個の撃墜マークを描いている。

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写真5 博物館の建物前に展示されたMiG-21PFM。(2018年9月30日撮影)

 

(5) Su-22M3 (5821, 5831) 展示されている機体の中で”最新”のものだが、ベトナム空軍のSu-22は2020年頃に全機が退役した。国内にはダナンの空軍基地などに若干数が展示されているが、私自身が2022年1月末時点で確認している一般見学が可能な機体はこの2機のみだ。今後、数年内にはさらに数機が各地に展示されていくものと思われる。

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写真6 本博物館内での”最新鋭機”Su-22M3。展示されている2機に目立った差異は無さそうだ。(2018年9月30日、「アルテミス」の5階から撮影)

 

(6) F-4N (Bu.153001, NH201 / VF-114) 本博物館の目玉となる展示物。当時、北ベトナム側は「撃墜した」と言い、脱出して捕虜となったパイロットは発射したロケット弾の跳弾かその破片を吸い込んで両エンジンが止まったためと証言している。なお後席乗員は死亡した。近くにはデコイとして用いられた「竹編み」の対空ミサイルSA-2が展示されている。 1997年に訪問した時には外国人が入場することのできない防空博物館の中庭に展示されており、外周から見えた尾部の写真は機体番号を特定する貴重な情報源となっていた。

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写真7 F-4B墜落機の周囲には各種のエンジンやバードドックの残骸も集められてる。(2018年9月30日撮影)

 

(7) F-5A (7579) ”65-10547, cn.N6208”といわれているが、”65-10497, cn.N6158”じゃないかというがBobOgdenのS/N本(第2版)の説だ。北ベトナム空軍のマークを入れているが、鹵獲されて、実際に飛行していた機体なのか、展示のために(南から)持ってきてマークを描いて展示したのかは確認していない。

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写真8 ベトナム戦争記念物の定番、F-5A。(2018年9月30日撮影)

 

(8) A-37B (0475, 68-7931) ベトナム戦争の航空機展示の3点セット(F-5A、A-37B、UH-1H)の一つ。さほど珍しくないが、この機体も北ベトナム空軍のマークを入れている。F-5同様に鹵獲されて実際に飛行していた機体なのか、展示のために(南から)持ってきてマークを描いて展示したのかは確認していない。

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写真9 ベトナム戦争記念物の定番、A-37B。(2018年9月30日撮影)

 

(9) UH-1H (027, 68-15632) 胴体には"UH1A"と描かれている。

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写真10 ベトナム戦争記念物の定番、UH-1H。(2018年9月30日撮影)

 

(10) A-1H (AD6, Bu.139723) プロペラが無いとなんとなく間抜けな顔つきに見える。A-1Hはベトナム国内に4機ほどが残されているようだ。機首に”AD6”という改称前の本機の機種名が描かれている。

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写真11 屋外トイレ(かなり汚い)の前にあるA-1H。(2018年9月30日撮影)

 

(11) Aero L-29 Delfin (743) ベトナム空軍で使用されていた練習機。

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写真12 1997年に訪問した時には塗装が剥がれて一見ボロボロだった機体。機体の入替は行われていないようだ。(2018年9月30日撮影)

 

(12) TL-1 (01) ベトナム空軍技術研究所がフランスのRaely220をベースに製造した偵察機ベトナム初の自主開発動力機だったハズ。1980年9月25日に初飛行し、13回102分のテスト飛行で運用は終了した。

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写真13 (2018年9月30日撮影)

 

(13)HL-1 (84-11) TL-1に続いてベトナム空軍技術研究所製で開発した機体。訪問時には機首右側には”84-02”と書かれていたが”2”の下に”1”が見えていた。機首左側には”84-02”となっていたが”2”だけはやたら退色して薄くなっていた。

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写真14 (2018年9月30日撮影)

 

(14) HL-2 (87-03) TL-1、HL-1に続いてベトナム空軍技術研究所製で開発した機体だが、1987年頃には財政状況が悪化して開発プログラムは中断された。

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写真15 (2018年9月30日撮影)

 

(15) VNS-41 (401) Aircraft Repairing Factory(修理廠)製の水上機。詳細は未確認。

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写真16 (2018年9月30日撮影) 

 

(16) U-17A (764)

(17) Zlin Z-226 Trener 6 (101-A)

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写真17 Zlin(左)とU-17A(右)。(2018年9月30日撮影)

 

(18) Mi-4S (59510) 台座の上に展示されているので、それなりに展示に力を入れるべき存在の機体なのだろうが訪問時にはボロボロだった。

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写真18 Mi-4S。(2018年9月30日撮影)

 

(19) Mi-6A (7609) 博物館の裏手に展示されている。機体周囲にはいつでも駐車車両があるので邪魔になり撮りづらい。

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写真19 裏庭にある超大型ヘリMi-6。周囲に車を停められることが多いため、機体だけの写真は撮りづらい。 (2018年9月30日撮影)

 

(20) Mi-24A (7430) 国内に2機存在しており、もう一機はHCM市の南部空軍博物館にある。

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写真20 攻撃ヘリMi-24A。 (2018年9月30日撮影)

 

(21) Ka-25BSh (7511) こちらも国内に2機存在しており、もう一機はハイフォンの海軍博物館にある。

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写真21 カモフKa-25BShとMi-24Aが並ぶ。(2018年9月30日撮影)

 

以上