用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

ベトナムにおける展示機の概要

【概要と特徴】

1. ベトナム戦争当時の戦跡地に各種の展示物がある、観光客にウケのよい塗装が施されていることが多い。特にハノイおよびHCM都市部の展示機のほぼ全ては観光客ウケするような色合・迷彩に塗り直されており、史料的価値が失われている。一方、地方都市にはまだオリジナル塗装の機体が残っている場合がある。

2. 北部のハノイ周辺都市にはMiG-21の展示が多いが、南部のHCM周辺には少ない。

3. 現用機Su-22系の展示はまだ少ないが、2020年内に全機引退との噂があり、退役後は各地に展示されるものと思われる。2025年あたりまでは新規展示場所を確認する必要がありそうだ。

4. ベトナム戦争当時の事案については公式記録が残っていないため、例えばMiG-21の供給機数や爆撃の日時や被害規模など「正しい数値」が判らない事案が多い。ベトナム戦争に関する書籍等は数多く出版されているが、調べに調べた挙句、「判らないということが判った」という事例が頻繁に存在する。このため本Blogに限らず、表記が断定的になっていたとしても眉に唾つけて読んで下さい。日時や数値など引用する場合には引用元を記載すると良いでしょう。 

5. ベトナムは急速に発展する時期にあり、ハノイやHCMではバス路線の増加や改廃が頻繁に行われている。地方都市内の交通も(飛躍的に)良くなってきており、本Blogではフォローしきれないケースが多い。本Blogの「01_【必読】利用上の注意」でも記載していますが、大都市周辺都市や地方都市を訪問する前には各自で最新のアクセス情報を十分に確認したうえで訪問してください。

6. 本Blogでは原則として「ホーチミン」を「HCM」と略します。例:HCM博物館、HCM市など。 

7. 本Blogでベトナム語の表記を行う場合には入力時の煩雑さからアルファベット文字のみとして、各種の音声記号は記載しないことにしています。しかしアルファベットのみをコピーして検索エンジンにて検索してた場合であっても、まず間違いなくベトナム語表記の文字の検索結果が現れるので、実用上の問題は無いと考えています。 

 

 

【主な展示場所】

1) ハノイ市中心部の機体:防空空軍博物館、軍事歴史博物館、B52戦勝記念館など

2) ハノイ周辺の都市の博物館に存在する機体:ハイフォン、ニンビン、ハロン湾など

3) ベトナム中部(ダナン・フエ周辺)に存在する機体:ダナン軍事博物館、DMZツアーなど

4) HCM市中心部の機体:南部空軍博物、戦争証跡博物館、HCM市博物館、HCM作戦博物館、統一会堂など 

5) HCM周辺の都市(南部エリアの都市)に存在する機体:クチ、カントー、ヴィンロン、ビエンホアの博物館など

 

【航空ショー】

1. 一般人が実機を間近に見ることのできるイベントは現在までに行われたという記録は見つかっていない。国際航空ショー、基地祭、記念日のフライバイなどのイベントは存在しないものと考えている。

 

【スポッティング】

厳禁だが、いくつかのサイトで外撮り画像が公開されている。

 

【参考文献(日本語)】

「変わりゆく、戦争の承認たち・・・ ベトナム戦争の航空機展示事情」山本晋介、航空ファン1998年10月号p.128-131

ベトナム ホーチミン市周辺の展示機」山本晋介、航空情報2015年7月号p.26-27

ハノイの航空機展示施設(前編) ベトナム防空・空軍博物館」大路聡、航空ファン2018年5月号p.68-73

ハノイの航空機展示施設(後編)ベトナム軍事歴史博物館とハノイの展示機」大路聡、航空ファン2018年6月号p.58-63

ホーチミンシティ(旧サイゴン)の展示機」大路聡、航空ファン2018年9月号p.74-79

タンソンニャット国際空港の元南ベトナム空軍機」大路聡、航空ファン2018年11月号p.60-61

「韓国戦争記念館で解くベトナム「B52池」の謎」大路聡、航空ファン2019年7月号p.70-73

 

【参考サイト】

airliners.netおよびSpottingmode.comを参照する。

 

【その他】 

1. 軍管区の博物館について

 ベトナム軍はいくつかの「軍管区」に分かれており(自衛隊の方面隊のようなもの)、それぞれの軍管区ごとに展示館を保有している。本Blogでは原則として「【都市名】第*軍管区博物館(都市名軍事博物館)」と表現します。この展示館の規模はマチマチであり、戦車や航空機を展示しているところもあれば建物の一角にパネルを展示しているだけのところもある。2019年末時点での状況は次の通り;

 第1軍管区博物館 Thai Nguyeni, ハノイの北約50km 、MiG-21展示あり。

 第2軍管区博物館    Phu Tho, Tp. Viet Tri、ハノイの北西約60km。機体展示なし。

 第3軍管区博物館    Hai Phong、 ハノイの西。MiG-17展示あり。

 第4軍管区博物館    存在しない

 第5軍管区博物館 Da Nang、ベトナム中央部。MiG-21ほかの展示あり。第6軍管区を合併吸収した。

 第6軍管区博物館 第6軍管区は第5軍管区に合併吸収され、存在しない。

 第7軍管区博物館 HCM市、機体展示なし。

 第8軍管区博物館 第8軍管区そのものが存在しない。

 第9軍管区博物館 Can Tho、HCM市の南西、A-37ほかの展示あり。

 

2. MiG-21のシリアルナンバーシステム

(北)ベトナム空軍のMiG-21シリアルは次のようにタイプ毎に分類できるように付与されている。

 MiG-21PF:  4100-4399

 MiG-21F-13: 4400-4599

 MiG-21PFM: 5000-5099

 MiG-21MF:  5100-5199

 MiG21bis:  5200-

 一方、国内に展示された機体の中には上記シリアルナンバーシステムに合わない機体がいくつか確認されている。おそらくは展示に際して手元にあった機体に対して何らかの「いわく付き」の番号を書き込んだものであろう。

 

3.  車両のナンバープレートの色について

 軍関係の車両のナンバープレートは赤色。政府関係車両のナンバープレートは緑色とのこと。注意願う。

 

以上

<編集履歴>

16Mar.2019 初公開

16Jan.2021 見直し更新(第3回目、コンテンツの見直し実施)