用廃機ハンターが行く!

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【ベトナム】U-17シリーズの展示機

<編集履歴> 08Feb.2023公開、27Feb.2023見直し更新(第8回目、写真追加)

 

【概要】

 ベトナム戦争当時、連絡用や前線統制用に使われたU-17シリーズは国内に7機が残されている。恐らくほぼ全ての機体は元南ベトナム空軍機(SVAFと略す)で、統一後にはベトナム防空空軍機となった機体だろうが詳しくは調べていない。セスナ185Eの軍用型がU-17A。B型はセスナA185Eの軍用型でエンジンをIO-520-D(300 hp)に換装した出力向上型。A型とB型の外形の差については確認していない。

 

【展示機Aircrafts】(おおむね北から南の順)

(1) U-17A (764, 20.9985N / 105.8293E) ハノイ防空・空軍博物館。

(2) U-17(S/N?, 20.9997N / 105.8290E)  ハノイの防空・空軍博物館のF-4の残骸脇に置かれた胴体部分。「おおむね機体の半分以上が残っている」残骸だが、「展示機」としてはカウントしたくない存在だ。Bob OgdenのS/N本(第2版)ではU-17A(7621)があるとされているが、私自身は確認したことがない。本機のことなのだろうか?。

(3) U-17A (042, 16.0486N / 108.2171E) ダナンの軍事博物館(第5軍管区博物館)

(4) U-17A (767, 12.2343N / 109.1929E) ニャチャンの空軍大学付属の展示場Bao Tang Khong quan Nha Trangに置かれている。

(5) U-17B (764, 10.8049N / 106.6608E) HCM市の南部空軍博物館にある国内2機目の”764”号機

(6) U-17B (71-1448 / SVAF, 10.7791N / 106.6924E) HCM市の戦争証跡博物館、国籍マークは米軍のものに描き直されているが元南ベトナム空軍の"759"号機。

(7) U-17A (157, 10.2352N / 106.3737E) HCM市の南西約70km、ベンチェ省省都ベンチェにある省立博物館Bao tang thih Ben Tre展示機。他の武器関連展示物と共に屋外の屋根の下にあるため、衛星画像では確認できない。Google Mapを展開すると見られる画像ではエンジン、水平尾翼、脚部は無く、主翼も大きく破損している。「胴体だけ」という表現が当てはまる状態だ。垂直尾翼右側面に"157"という数字がかろうじて確認できる。

写真1 ダナンの軍事博物館(第5軍管区博物館)のU-17A。(2018年9月27日撮影)

 

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写真2 戦争証跡博物館のU-17B。(2014年11月1日14時30分ごろ撮影)

 

写真3 ハノイの防空・空軍博物館にあるU-17Aの”764”号機。(2018年9月30日撮影)

 

写真4 HCM市の南部空軍博物館にある2機目の”764”号機。こちらはU-17Bとされる。(2014年11月3日撮影)

写真5 ハノイ防空・空軍博物館のファントム脇にあるU-17の残骸。(2012年1月8日撮影)

 

【余談】

Bob OgdenのS/N本(第2版)にはCanThoの第9軍区博物館にU-17Aが展示されている旨が記載されているが、これはO-1(O-1Eか?)の間違いだ。

以上