用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【愛知県】三菱重工業(株)小牧南工場の展示機

<場所 Place> 〒480-0293 愛知県西春日井郡豊山町大字豊場1

三菱重工業(株)名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場  三菱重工

<座標 Location>  35.2524N, 136.9146E

<訪問日Visit>   28Jul.2021 

<行き方 Access> 名古屋空港から約740m、徒歩約10分。

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写真1 県道161号線沿いから置いてある機体が見える。・・・晩秋から春ごろに行くと良いだろう。いや、冬場でも枯草が邪魔になるかもしれない。(2021年7月28日撮影)

 

<機体 Aircraftと 解説General> 

(1) 名古屋空港に隣接する三菱重工業(株)名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場(以下、本Blog内では単に三菱もしくは三菱重工と略す)には以前から4機の航空機が展示されていたが、2021年春ごろに県道161号線脇(トヨタレンタリースの反対側、豊山スカイプール駐車場脇)に移設された。

(2) F-86F(62-7702)はF-86Fの国産2号機だ。なお国産1号機はアメリカに返還したため国内には残されていない。最も県道に近い場所にあるので見やすい。部隊マークは記入されていない。航空自衛隊の無償貸付機。

(3) F-104J(56-8672)は三菱製の”マルヨン”だが、この機番にさしたる意味はない。部隊マークは記入されていない。航空自衛隊の無償貸付機。

(4) T-2(19-5101)はT-2初号機、すなわち国産初の超音速ジェット機でもある。これこそ博物館に展示すべき機体だと思うが、用廃となってからはずっと屋外展示となっている。機首には標準ピトー管が取付けられ、また垂直尾翼にはADTWのマークが記入されている。航空自衛隊の無償貸付機。

(5) HSS-2B(8084)はHSS-2Bの初号機だ。並んだ機体の一番奥にあり、ほとんど見ることはできない。

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写真2 豊山スカイプール駐車場から見た展示機群。黒いフェンスの奥にグラウンドからの球よけネットが貼られている。(2021年7月28日撮影)

 

【余談】

 2021年7月の訪問時にはJR勝川駅からバスで名古屋空港に向かったのだが、そのバスは北味美駅を過ぎたあたりで側道から左折するために出てきた乗車と衝突!幸いケガ人は出なかったがバスは右前側を小破し、乗用車は右前側が中破してしまった。代替バスが来るまで待つよりも歩いた方が早そうだと判断し、バスを降りて炎天下を徒歩で現地に向かったのだった。

 

【余談その2】

防衛省所管に属する物品の無償貸付及び譲与等に関する省令」の第二条(無償貸付)では「防衛大臣又はその委任を受けた者(以下「防衛大臣等」という。)は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる物品を無償で貸し付けることができる。」としており、第二条第一項には「防衛に関する施策の普及又は宣伝を目的として印刷物、写真、映写用器材、音盤、模型若しくは見本用物品その他これらに準ずる物品を地方公共団体、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校その他当該普及又は宣伝を行う者に貸し付けるとき」という文言がある。

 すなわち、これら航空機の展示は「防衛に関する施策の宣伝を目的」として貸付けられたものなのだろうというのが私の解釈なのだが、いかがだろうか。

 さてSUBARU工場のT-1やIHI瑞穂工場のF-104Jは一般人は見ることができないものの工場内道路の脇に置かれており、工場勤務者に対する宣伝用途としての役目を果たしている。しかしここで紹介した三菱の機体は工場勤務者の動線とは離れたところにあるので「工場勤務者に対する宣伝用」とは言い難いような気がする(朝夕の出勤/退勤時のみ使う道路脇なのだろうか?)。さらには「一般人に対する宣伝用」とも微妙に異なるような展示位置だという気がする。いや「一般人に対して自社製品の宣伝をする」という視点は無かったのだろう。かつての史料室前にあったときに比べれば「対外的に機体を見せるという宣伝目的としては"格段の進歩"」だとは思うけれど、県道161号線に沿って並べるとか、半年ごとに1機ずつあいち航空ミュージアムに貸出して「特別展」を繰り返すとか、もう一歩踏み込んだ展示・宣伝が出来なかったものだろうかと思う。ここの後で訪問したヤマザキマザックのT-6G、川崎重工のT-4あるいは淡路島のミツ精機の展示方法と見比べると展示物の歴史的価値の大きさに対する扱いがとても軽いように感じられました。企業のフトコロは黒字であっても、メセナ活動などと言っている状況ではないのでしょうけれどね。

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写真3 県道沿いの植樹の隙間から中望遠ズームレンズを通して見たT-2初号機とHSS-2B初号機。(2021年7月28日撮影)

 

以上

編集履歴

31Jul.2021 公開

02Sep.2021 見直し更新(第1回目、写真追加)