用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

陸上自衛隊 固定翼機の展示状況

主にヘリコプターを運用する陸上自衛隊だが、若干数の小型~中型の固定翼機を連絡機として使用してきた。これらの機体の現存状況を確認してみよう。なお本項はJARG発行のJapanese MilitaryAircraft Serials 2000およびインターネット航空雑誌ヒコーキ雲からの情報を抜粋し、まとめたものです。解釈が異なる場合には、その理由を明記していない限りは当方の解釈ミス・転記ミス・勘違いや誤記と考え、参照元が正しいものとしてください。

 

【L-5】

 L-5A/B/C/E/Gの各型合わせて35機が供与され1953-1958年の間に使用された。現存するのは所沢航空発祥記念館のL-5E(535025)のみだ。なお本機にはL-5GのS/Nである535025が記入されており、その正確なS/Nは不明とされている。

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写真1 所沢航空発祥記念館に唯一残るL-5。(2018年8月22日撮影)

 

【L-16】現存する機体はない。 

【L-19】

S/NよりL-19Aが104機、L-19E-1が14機、L-19E-2が8機の合計136機が在籍していたものと考える。用廃機が各地に展示されていたが、現在残るのは5機程度と「貴重な存在」になりつつある。

1) 11204 L-19E-1 山梨県 河口湖自動車博物館に格納(非公開)

2) 11209 L-19E-1 石川県 日本航空学園 教材機

3) 11210 L-19E-1 石川県 日本航空学園 教材機

4) 11214 L-19E-1 福島県 オールドカーセンタークダン(元松戸駐屯地展示機)

5) 11364 L-19E-2 東京都 立川駐屯地(35.7054, 139.3995)

6) 11366 L-19E-2 栃木県 北宇都宮駐屯地(36.5137, 139.8755)

日本航空学園所有の11209と11210号機は2018年10月6日の学園祭時には主翼を外され返却直前の姿であった。

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写真2 オールドカーセンタ―クダンのL-19。以前は松戸駐屯地に展示されていた機体だ。(2019年8月24日撮影)

 

【L-21】

S/Nより62機が供与されたものと考える。1953-1965年に使用された。現存するのは所沢航空発祥記念館の一機のみ。そのS/Nは12032、c/n 18-2773。なお旧S/NはH-1032だった。

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写真3 所沢航空発祥記念館のL-21。こちらも現存するのは本機のみ。(2018年8月22日撮影) 

 

【KAL-1】 現存する機体はない。 

【KAL-2】

川崎重工で製造された1機(S/N: 20001、元航空自衛隊の40-1555)が1954-1966年に使用された。現在は所沢航空発祥記念館で展示されている。

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 写真4 国内に1機のみ残されたKAL-2。左側にはT-34が見える。(2018年8月22日撮影)

 

【LMおよびLM-2】 LMのうち3機をLM-2に改造した。現存する機体はない。 

T-34

S/Nより9機が富士重工ライセンス生産され、1954-1982年に使用された。現存するのは以下の3機だ。

1) 60506 栃木県 陸上自衛隊北宇都宮駐屯地(36.5168、139.8758)、元航空自衛隊51-0343 

2) 60508 埼玉県 所沢航空発祥記念館、元航空自衛隊51-0346

3) 60509    大阪府 陸上自衛隊八尾駐屯地(34.5686, 135.6056)、元航空自衛隊51-0349

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写真5 かつて東千歳駐屯地にあったT-34。撤去済だが記録として掲載する。(2005年6月5日撮影)

 

【TL-1】

 81001/81002の二機を運用したが、海上自衛隊に移管してKM-2の6293/6264となった。このため陸上自衛隊機としては存在してない。以後の動向は別項「海上自衛隊固定翼機の現状」を参照のこと。

 

【LR-1】

 三菱重工(株)が開発したビジネス機を自衛隊仕様とし、一部には偵察用のカメラを装備して合計20機を運用したが、このうち3機を事故で失っている(うち1機22001は教材機としたのち廃棄)。現在も11機が各地に展示されている。

1) 22003 東京都 立川駐屯地(35.7054, 139.3996)

2) 22004 兵庫県 淡路市ミツ精機(株)(34.4587, 134.8600)

3) 22006 栃木県 北宇都宮駐屯地(36.5134, 139.8755)、正門に展示

4) 22007 千葉県 成田つくば航空専門学校教材機、2005年2月6日以降のGE-Pro画像に存在。概ね35.8800, 140.0721に置かれている。

5) 22008 宮城県 霞目駐屯地(38.2374, 140.9248)、2007年5月20日には展示されていた

6) 22009 青森県 航空科学館「大空広場」

7) 22010 静岡県 静岡理工科大学(34.7378, 137.9590)、2014年3月7日以降GE-Pro画像に存在

8) 22013 熊本県 北熊本駐屯地(32.8421, 130.7325)、2011年8月30日以降GE-Pro画像に存在

9) 22014 山形県 神町駐屯地(38.4025, 140.3861)、2010年8月11日以降GE-Pro画像に存在

10) 22016 沖縄県 那覇駐屯地(26.2054, 127.6627)、「22019」と記入、2009年2月21日以降GE-Pro画像に存在

11) 22020 千葉県 木更津駐屯地(35.3918, 139.9167)、2019年4月13日以降GE-Pro画像に存在、LR-1の最終号機

※22005号機は那覇駐屯地で1989年11月以降に展示され、2012年10月以前に撤去。

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 写真6 ミツ精機(株)本社にあるLR-1(22004)。平日日中は見学可能だ。(2019年10月7日撮影)

 

【LR-2】 

 現在、陸上自衛隊が運用する唯一の固定翼機。23051-23058の8機を調達したが、2017年5月15日に23057号機が函館空港に着陸する直前に北斗市山中に墜落、抹消となった。用廃展示機は発生していない。なお23050という架空の番号をつけた整備訓練用に購入した中古のビーチキングエア350が霞ヶ浦駐屯地の格納庫内に存在しており、2001年4月25日の公開時にその姿を見ることができたが、現在も存在するのかどうかは不明だ。 

 

【その他】

習志野演習場(35.7103, 140.0616)には対テロ制圧訓練用(機内突入訓練用)のB-767胴体部分がある。この胴体については2016-18年頃の調達情報に若干の情報が掲載されているので、興味ある方はジックリと探して見てください。

 

以上

編集履歴

14Dec.2019 公開

08Jun.2020 見直し修正(第8回目、静岡理工大学のLR-1追加)