用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【全羅北道】グンサン(群山)、クンチャン大学校の展示機

<編集履歴> 26Sep.2019公開、07Apr.2022見直し更新(第3回目、C-54Dの解説追加)

 

<場所 Place>          クンチャン(群長)大学校通用門脇

<座標 Location> 35.9981N, 126.7852E

<訪問日Visit>     19Sep.2019

<行き方 Access>

(1) グンサン(群山)市庁から北東に直線で約8kmの場所にある大学。市外バスターミナル前の市内バス停(南行、道路の反対側)から市バスNo.52,53,54のいずれかに乗車し、クンチャンハッキョ(群長学校)で下車。所要26‐30分、運賃は1,350W。バスが大通りの下をくぐり抜けると目の前に機体がある。

復路は機体前のバス停から乗車する。 なおNo.54の運行頻度が最も高いようで一時間に2本程度の便が走っている。なお復路での下車時はバスターミナル前は通らず、近隣の道路を通過するので下車場所には注意が必要だ。事前に周辺地図を確認しておくか、地図+位置確認アプリで自分の現在位置を確認して降車しよう。

(2) ソウルからグンサンまではソウル高速バスターミナル(セントラルシティ、湖南群線)から30~45分に一本程度の頻度で走っている。群山高速バスターミナルは市外バスターミナルの北側約100mにある。

<解説General> 

(1) 「クンチャンデハッキョ」を自動翻訳・変換すると「軍装大学校」となるが、軍用教育施設ではない(注)。「群長大学校」であるとの指摘を読者からいただいている(感謝)。本校には工学部があり、自動車、航空、造船に関する学科を有している。

注:韓国のカカオマップの衛星写真で韓国内の状況を観察すると、軍用施設の場合には当該エリアは森林や田畑に修正されている。しかし本校の様子は問題なく確認できるので「軍用施設ではない」と判断できる。Google Map/Earthの衛星情報・地図情報と合わせることにより、「軍用施設か否か」を判断するための手段となるので、覚えておくとよい。

(2) チョンジュ(全州)とグンサンは市外バスで60分程度、20分に一本程度の頻度で便があるのでチョンジュ周辺の展示機と合わせて訪問すると効率がよいだろう。

【機体 Aircrafts】

(1) F-4D (68-759, 65-0759) カカオマップの衛星画像履歴から、F-4Dは2012-2015年頃に搬入されたことが判る。主翼を折りたたみ、また前脚柱を大きく伸ばした形態での展示は極めて珍しい。

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写真1,2 大通り脇の通用門前にあるF-4D。(2019年9月19日13時ごろ撮影)

 

(2) C-54D (0-72740) カカオマップの衛星画像履歴からC-54Dの前歴を確認すると、この機体は2009年までソウルの戦争紀念館に展示された後、クンチャン大学の南西約50kmにある格浦港に移設されて展示されていたものだ。2015-2016年頃には撤去され、2018年までに本校に搬入されている。なお済州島にある済州航空宇宙博物館に展示されているC-54Dには”D-72740”と垂直尾翼に記載されているが、これは偽ナンバー。コクピットを見学できるが、その際の写真を見直すと肝心なラジオコールプレート(およびいくつかの計器)は残っていない。開館前には迷彩塗装であったことから「0-72740ではない」と言えるが元のS/Nは分からないままだ。

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写真3,4 各地を転々としているC-54D。(2019年9月19日13時ごろ撮影)

 

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写真5 ソウルの戦争展博物館に展示されていた頃のC-54D(0-72740)。(2006年10月14日撮影)

以上