用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【韓国】BAe Hawk Mk.67(韓国名T-59)の展示機

<編集履歴> 19May.2022公開

 

 韓国空軍で使用されていたBAe Hawk Mk.67(韓国名T-59)の展示状況を紹介しよう。

【概要】

 韓国空軍は1991年に20機のHawk Mk.67を発注した。これらは1992年9月から1993年11月にかけて納入され、S/N. 67-496~67-515が与えられて 醴泉基地の216FTSで2013年まで使用された。韓国での運用中に4機が墜落抹消、1機が事故で飛行不能となった。引退後は韓国内展示用に3機を残し、残る12機はアメリカに輸出されて民間企業Air USA Inc.で使われていたが2機が2014年と2015年にそれぞれ離陸時に事故を起こしている(N506XXは全損)。その後、事故を起こした1機(N509XX)のパーツを含む全機が売りに出されている。

・参考URL:Air USAの機体紹介のページはこちら。

Aircraft - Air USA

・参考URL:8機プラス2機分のスペアパーツが売りに出ている。飛行可能な機体は一機2百万ドルとのこと。安いっ!

1992 BAe Hawk in Utah for Sale-$2,000,000

写真1 ソウルエアショー2007に展示された現役時代のT-59。(2007年10月20日撮影)

 

【展示機】

 引退後に展示用に残された3機のほか、事故で飛行不能となった1機の合計4機が展示されている。

(1) T-59 (67-497, cn. 367/6K002)    醴泉空軍基地 のゲート前(36.6260 / 128.3573)に台座の上に据え付けられて展示されており、その状況から撮影は可能(Airliners.netに画像あり)。GE-Pro画像では2018年10月19日以降確認できる。


(2) T-59 (67-498, cn. 368/6K003)    空軍士官学校の屋外展示場 (36.5783 / 127.5243)に2014年10月19日以降確認できる。空軍博物館見学ツアーに参加すると撮影できる。


(3) T-59 (67-501, cn. 371/6K006)    済州航空宇宙博物館 (33.3043 / 126.2997)に展示。航空ファン誌2014年7月号p.73-79「韓国の展示機ガイド・済州航空宇宙博物館とその周辺施設」には「T-59の第1号機であり・・・」という記述があるが、前述の通り第1号機は67-496 (cn. 366/ 6K001, 1994年7月2日に事故抹消)であり、本機はcn.から第6号機となる。なおS/Nの頭二桁はMk.67の”67”だが、どうして”496”という中途半端な数字から付与されていったのか、その理由はまだ見つけていない。

 

(4) T-59 (67-502 cn. 374/6K007)    醴泉基地で着陸事故を起こしたのちにゲートガードとなったと言われる機体。GE-Pro画像ではどこにあるのか確認することができない。Bob Ogdenの著書では67-505号機(cn. 381/6K010)とされているが、67-505号機はアメリカでN507XXとして登録されているため、こちらは誤記と判断する。

写真2 済州航空宇宙博物館のT-59。(2016年3月26日撮影)

以上