<編集履歴> 24May.2020「航空自衛隊 連絡機、救難機、その他の展示機」として公開、29Dec.2024「航空自衛隊 U-4のお話し」に分離独立、02Feb.2025見直し更新(第3回目、写真追加)
【概要】
(1) YS-11PおよびB-65の後継となる現用の人員等輸送機。米国製ガルフストリームIV SPが原型だ。1997年~2000年にかけて5機を導入し、入間基地を拠点に運用中だ。
(2) 当初予定では、7~9機程度まで機数を増やす話があったハズだったが、いつの間にか話が無くなり、最終的な調達機数は5機だけとなった。
(3)2016年頃までは所属によって中部航空方面隊司令部飛行隊(恐らく整備は第二輸送航空隊が実施)のマーク(三色シェブロン)と第二輸送航空隊のマーク(鷲のマーク)を付けて運用していたが、2017年半ば頃~2020年初夏頃までのノーマーク時代を経て、全機の尾翼と機首の「航空自衛隊」ロゴ下側後方に航空自衛隊を表す徽章を記入するようになった。名目上、二つの部隊で運用していたものを一括運用するように改めたのであろうが、ノーマークの機体が見られた期間は2017年度から2020年度に渡っており、意外にダラダラと変更していったという感じがする。実質的な管理制度の改編は直ぐに行われたのだろうが、マークを剥がすための作業時間と点検整備時間の兼ね合いで「見た目」の変更が遅れていたのかもしれない。
(4) 入間航空祭でのデモフライトは大人しい。
これまでのパターンだと;
1) C-1編隊の先導機(単機)
2) 2機のC-1との三角編隊(先頭機)
3) T-4との混成編隊(3機編隊のリード機)
4) 2機での編隊通過
・・・こんなものか。
もともとがビジネスジェットなので、大きなGはかけられないのだろうけれど、比較的低速で会場右手から進入してきて、会場正面で観客側に大きくひねって背中を見せてくれないかなぁとか、混成編隊ならU-4(単機)をリード機として、左右2機ずつT-4を従えて「見栄えよく」してくれないかなぁなどと思う。
(5) 本Blog的には残念なハナシだが、用廃となった機体はない。30~35年程度運用するとして、用廃機が発生するのは2030~35年頃か。ユメではないな・・・。
【機体】
(1) 75-3251 (cn.1270, 元N442GA) 配備後、2017年12月初旬ごろまでは第二輸送航空隊のマークを垂直尾翼に入れていた。2019年9月頃にはノーマークであったが、2019年10月9日には航空自衛隊徽章を描いていた。
写真1(入間基地北端、2021年10月4日撮影)
(2) 75-3252 (cn.1271, 元N452GA) 配備後、2017年5月中旬ごろまでは第二輸送航空隊のマークを垂直尾翼に入れていた。その後の画像投稿はしばらく途切れていたが、2020年2月22日には航空自衛隊徽章を描いていた。
写真2-1, 2-2 2-1: 入間基地R/W17にアプローチする75-3252。2-2: 芦屋基地航空祭で展示された252号機。一般公開時に、このアングルで、かつ背景側に人が入らないショットを狙えるチャンスは意外に少ない。過去にどのような写真を撮影してきたかをまとめて置き、撮影していないアングルを撮れるチャンスがあれば、これを逃さないようにしておきたい。(2-1: 入間基地北端にて2022年6月27日、2-2: 芦屋基地航空祭にて2022年9月4日撮影)
(3) 85-3253 (cn.1303, 元N435GA) 1998年1月12日にN435GAのナンバーで仙台空港に飛来。納入後は総隊司令部飛行隊の三色シェブロンマークを入れていた。2017年12月ごろから2018年6月中旬ごろまでのIRAN時にマークは消され、2020年1月末頃まではノーマークであった。2022年12月24日には航空自衛隊徽章を描いていた。
写真3-1, 3-2 3-1: 新田原基地祭からの帰投時にハイアングルテイクオフを見せた85-3253号機(三色シェブロンのマーク)。3-2:ノーマーク時代の253号機。(3-1: 新田原基地航空祭にて2011年12月4日、3-2: 入間基地にて2018年7月18日撮影)
(4) 95-3254 (cn.1326, 元N325GA) 納入後は総隊司令部飛行隊の三色シェブロンマークを入れていたが、2011年7月ごろから2011年12月中旬ごろまでの短期間のみ、第二輸送航空隊マークを記入。2012年1月から2018年6月1日頃までは再び総隊司令部飛行隊マークとなっていた。2018年6月中旬ごろから2019年8月初旬頃まではノーマークであったが、2019年8月7日には航空自衛隊徽章を描いていた。
写真4-1,4-2(4-1: 千歳基地航空祭、2013年8月4日、4-2:入間基地南端、2020年11月12日撮影)
(5) 05-3255 (cn.1359, 元N359GA) 配備後、2018年5月末ごろまでは第二輸送航空隊のマークを垂直尾翼に入れていた。その後はノーマークとなり、IRAN明けの2020年7月25日には航空自衛隊徽章を描いていた。
写真5(入間基地南端、2021年2月3日撮影)
【Gallery】
写真6 入間基地R/W35に着陸するU-4を白黒モードで正面から狙う。(2019年11月12日撮影)
写真7 入間基地R/W17に着陸する85-3253号機。(2024年9月10日撮影)
写真8 新田原基地祭からの帰投時にハイアングルテイクオフを見せた85-3253号機。(2011年12月4日撮影)
写真9 2機のT-4を従えた混成編隊で航空祭上空を通過する。翌2019年の航空祭(ヘイジーな曇天)でも同様の混成編隊を披露した。編隊間隔を詰め、左右に2機ずつT-4を従えると、もっと見栄えがすると思うのだが。中型機ゆえにウイングレットがあっても、翼端渦はそこそこ強いのかな。(入間航空祭にて、2018年11月3日撮影)
写真10 U-4の2機編隊飛行シーンは激レア。(入間航空祭にて2022年11月3日撮影)
写真11 やや後方からのトップライト気味の光線で、背景が暗い場所に置かれてた95-3254号機の正面を切り取ってみる。(千歳基地航空祭、2013年8月4日)
【参考図書/文献】
(1) 「自衛隊機導入・開発の真実 第12回:U-4多用途支援機」Jウイング2024年9月号No.313, p.98-p.101
以上