用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【京都府】京都るり渓温泉 ゼロ戦研究所のT-6G

<編集履歴> 07Aug.2021公開、12Jul.2023見直し更新(第3回目、2023年GWの様子を追記)

 

<場所 Place> 〒622-0065 京都府南丹市園部町大河内広谷1-14 京都るり渓温泉

https://rurikei.jp/

<座標 Location> 35.0324N, 135.3955E

<機体 Aircraft>  T-6G (52-0101)

<訪問日Visit>   05Aug.2021

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写真1 機体の説明・解説は一切なく、機体諸元が主脚脇に貼られているだけ。(2021年8月5日撮影)

 

<行き方 Access> 

(1) 能勢電鉄日生中央駅から無料送迎バスで約35分。

(2) JR園部駅より無料送迎バスで約30分。

<解説General> 

(1) るり渓は約4㎞に渡る園部川流域の渓谷。自然公園の一角にリゾート施設「京都るり渓温泉」があり、その第6駐車場脇にT-6Gを展示した「ゼロ戦研究所」という建屋がある。0700-2300の営業時間内なら表からガラス戸を通して撮影は可能。日中は戸を開放しているので建屋内に入って機体周囲360度を撮影できる。ただし機体だけを収めた建屋なので下がって撮ることは出来ず、全景を撮るなら超広角ズームや広角ズームがあると良い。

(2) 「ゼロ戦研究所」と称しているが、ゼロ戦や太平洋戦争に関する解説や展示板などは一切ない。T-6Gの左主脚脇には機体諸元を書いたプレートがあるが、機種名の記載がなく、乗員数、全幅、全長、全高・・・などの諸元のみが列挙されている。このため何も知らない一般の方からすれば、「ゼロ戦研究所にあるから、きっとゼロ戦なのだろう」程度の情報しか得られない。マニア的に見ると塗装変更により機体番号は確認できず、また操縦席は見学できないため、過去の記録以外に機体番号を確認することはできない。

(3) 本機はヒコーキ雲さんへの投稿写真から以前は山口県美祢市秋吉町にあった秋吉台サファリランドの日本歴史博物館に展示されていた機体だ。その当時から両翼のエルロンとラダーは骨だけになっていた。2000年以前にるり渓温泉(移設当時の名称は”るり渓フラワーガーデン”。その後は"るり渓みどりと憩いの公園"などと名称を変えている)に移設されたが、しばらくは屋外展示(野ざらし)であった。2005年夏から2012年夏の間に現在の建屋の中に移設された。なお”移設”ではなく、展示機はそのままで周囲を覆うようにして建屋を建てたのではないかという噂話もあるが、その真相は不明だ。

(4) 周囲には照空燈、触発機雷、特殊潜水艇(?)が置かれているが、意味のある解説はない。

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 写真2 EOS70Dに10-24mmをつけて撮影。左下には触発機雷が見える。(2021年8月5日撮影)

 

【余談】

(1) 夏の”ゼロ戦研究所”は蒸し風呂状態。撮影後に温泉で汗を流したいと思っていたが、のんびりするほどの時間的余裕はなかった。カラスの行水程度は出来たのだが・・・。結果として日生中央駅から現地を往復して戻るまでに一銭も使わずに済んだのだが、このような撮影行脚はあんまりお薦めしない。できれば秋や春の「歩いて気持ちの良い季節」に一日かけてのんびり温泉も楽しみたいと思う。

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写真3 一人乗り特殊潜水艇?魚雷を前後に二分割し、真ん中にそれらしき乗員室を造ってつなげた"なんちゃって特殊潜航艇"のような気がするが、解説は一切無い。(2021年8月5日撮影)

 

【展示物の将来について】

 2022年8月25日7:01配信の京都新聞記事(YahooNews)によるとるり渓温泉では数年後に、保管庫辺りをキャンプ場にする計画を進めており、展示物の撤去や博物館などへの寄贈を考えているとのこと。何らかの形で機体が残されることに期待したい。(2022年8月25日記)

【近況】

 SNS投稿などから2023年GW中には機体等はそのまま存在しており、見学は可能でした。ただしバギーコースで使うバギーや各種の資材も脇に置かれていて、「展示館」から「資材庫/物置」という位置づけに変わったような感じですね。こういう状況になると(経験上)いつ見学できなくなるかは分かりません。機体目当てで訪問される場合には、必ず事前に現地に連絡を入れて、見学できること確認してからお出かけください。(2023年7月12日追記)

以上