用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【千葉県】昭和の杜博物館

<編集履歴> 06May.2024公開、09May.2024見直し更新(第1回目、PA-28機のS/Nなど情報更新)

 

<場所 Place> 〒270-2221 千葉県松戸市紙敷1378 昭和の杜博物館

昭和の杜博物館 | 松戸市観光協会

<座標 Location> 35.7718N/139.9298E

<訪問日Visit> 05May.2024

<行き方 Access> 

(1) JR武蔵野線もしくは北総鉄道の「東松戸」駅より約1.4km、徒歩約20分。

(2) 北総鉄道「秋山」駅より約1.3km、徒歩約18分。

写真1 昭和30~50年代ごろに使われたアイテムが豊富な私設博物館。(2024年5月5日撮影)

 

<解説General>

(1) 昭和30年代~50年代ごろに使われていた民具、玩具や模型、車、鉄道、軽飛行機(2.5機分)、小型船舶など、あれやこれやと集めたB級私設博物館。元は地元の吉岡氏がクラシックカー購入からコレクションを始めたものであり、2010年11月に博物館としてオープンした。吉岡氏が2019年1月に急逝され、またコロナ禍となったため、しばらく閉館していたが、後を継いだご子息(現オーナー)やボランティアの皆様が開館維持に尽力されたようで、2023年5月からは第1、第3日曜日と第2、第4土曜日の1000~1600(最終入館15:00)のみ、一般に公開されている。入場料は300円。

(2) 昭和38年生まれの私から見ると「祖父の家で使っていた」「子供の頃に使っていた」ような展示品が極めて多く、懐かしい想いに浸ることができた。

(3) 自分の経験上、「早めに訪問すべき私設博物館」だと思う。あれこれ考えるより先に訪問することをお薦めしておく。

【展示機Displayed Aircrafts】

(1) 富士FA-200 (JA3653, cn.Fa-200-46) 1981年5月27日登録抹消。成田航空専門学校で教材機として使われたのち、当館で展示。

写真2-1, 2-2 FA-200は外周からも撮影できる。(2024年5月5日撮影)

 

(2) FA-200 (S/N?) ゼロ戦風にカウリングを黒、機体上側を緑色に塗った機体のキャビン部より前方だけが展示されている。2010年11月には、この塗装で地上にあった。

写真3 機体番号不明のFA-200(前半分)。(2024年5月5日撮影)

 

(3) パイパーPA-28-140 (JA3636, cn.28-7125253) 1979年4月に登録抹消。成田航空専門学校で教材機として使われたのち、当館で展示。海上自衛隊のT-5練習機風の塗装を施している。2020年2月に訪問された方の写真を見ると、この時点で水平尾翼を含めた尾部が無くなっていた。

写真4 「自衛隊機?」と思うような塗装をしているPA-28。(2024年5月5日撮影)

 

【その他Others】

(1) 鉄道:流山鉄道で使用されていたクモハ2006(元は西武758+1758)、日立電鉄のモハ1003(車体半分のみ。元は小田急モハ1形(デハ1100形))、銚子電鉄デハ1001(元は営団2000形)、国鉄の車掌車ヨ3500(台枠にヨ13721とあるのでヨ3500を2段リンク化してヨ5000に編入した13500番台車)が置かれている。

写真5(2024年5月5日撮影)

 

(2) 中古車両: カッコイイもの、クラシカルなもの、一般車など、あれこれ10数台。南極観測で使用した雪上車やソーラーカーまである。

写真6 移動可能な展示物は、時々展示場所が変えられているようだ。(2024年5月5日撮影)

 

(3)その他:

1) 航空機エンジン 型式不明(排気管の形状からYS-11のダートエンジンと推定)

写真7 型式不明な航空機用エンジン。(2024年5月5日撮影)

 

2) 航空機主脚 機種不明。

写真8 日立電鉄モハ1003の脇に転がる旅客機の主脚部分。(2024年5月5日撮影)

 

3) 爆発物確認用リモート車(REMOTEC製ANDROS) 米軍払下げ品だろう。初期型のMk.3Mod.0あたりに似ているが詳細不明

写真9 どこから持ってきたのかANDROS。(2024年5月5日撮影)

 

4) F-4ファントムの増槽タンク:訪問者の投稿記事を見ると2019年頃から2022年6月頃にかけては「ファントムの物」と言われる2本のタンクが転がっていたが、2024年5月に訪問した際には見つけることができなかった。

5) 105mmりゅう弾砲 "M2A1 No. 15848", "1944"という刻印が残る。かつて陸上自衛隊では米軍からの供与品を使用していた。米軍払下げ品か陸自用廃品が流れてきたのだろう。

写真10(2024年5月5日撮影)

 

6) 松戸迷才会作成/提供の航空機モデル各種

7) 小松崎茂の原画/複製画コレクション

などなど・・・。

 

【余談】

 松戸周辺にはユーカリ交通公園のS-62、大慶園のF-104/F-15や小型ヘリコプター、鎌ケ谷市制記念公園のSNJなどが展示されている。計画的に回れば一日で全てを見られるが、「良い光線具合でキレイな記録写真を残したい」場合には、2か所を訪問するのがせいぜいだと思う。地道に通って良い記録作品を残していこう。なお、このあたりの道路は常に渋滞しているので、数キロ程度の移動でも1時間近くかかることが多い。鉄道と徒歩で訪問することをお薦めする。

以上