用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【福岡県】朝倉市黒川の音楽館(おんらくかん、閉館済/記録)

<編集履歴> 30Jun.2021公開、13Feb.2024見直し更新(第8回目、6260号機現状追記)

 

 本館は2022年になってから管理者が高齢となったことを理由に閉館された。本Blogでは記録として記事を残すことにします。

<場所 Place>〒838-0072 朝倉市黒川1494 音楽館(おんらくかん)

<座標 Location>  33.4054N, 130.7790E

<訪問日Visit>   28Aug.2010, 04Aug.2021 and 02Sep.2022 

<行き方 Access> 

(1) 車を利用して訪問する。

<解説General> 

(1) かつての梨選別場に作られた私設博物館であったが、2022年に管理者が高齢となったことを理由に閉館された。閉館前にはKM-2が2機、T-34Aの前部胴体、零式水偵のフロートが展示されていた。閉館前の時点で入場料は600円。開館は水~日曜日の1000-1700、休館日は月、火と12月~2月であった。なおコロナの影響により2021年5月から9月末までは金、土、日、祭のみの開館となっていたが、2021年10月からは上述の開館日に戻っていた。

(2) 閉館となったことを知らずに2022年9月2日(金)の10時過ぎに現地を訪問しているが、屋外にあるKM-2は周囲の田畑からアングルは限定されるものの撮影できた。

(3) 福岡県や朝倉市の観光紹介サイトは2022年9月23日時点でも音楽館の紹介を公開しているので注意されたい。

(4) 2000年代中頃まで(現在の大刀洗平和記念館が開館するまで)の数年間は名古屋空港から移設されたゼロ戦32型を一時的に屋内に展示していた。またMH-2000Aヘリコプターも展示していたが、これらは大刀洗平和記念館開設に合わせて移転されている。

【展示機 Aircrafts】  

(1) KM-2 (6260) 屋外展示で機首両側と垂直尾翼左側の番号は消されている。ラダー部分は補修、もしくは似せて作り直したようで、番号の「260」のみが残る。閉館後の2022年9月初旬でも敷地外から撮影可能であったが、2023年5月中旬には地上に降ろされ、5/15-18の4日間はYAHOO!のオークションに出品されていた(15万円~)が、買い手はつかずに終了した。その後、所有者が変わり、新たにヤフオクに即決価格280万円で出品されているが、2024年2月13日時点では落札者はなく、継続して出品され続けている。機体は筑紫野市山家の県道77号線脇(33.4778N/130.5844E)に置かれていることが、2023年6月撮影のGoogle MapのStreet Viewにより確認できる。

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写真1 2機あるKM-2のうち屋外展示機は6260号機。(2010年8月28日15時ごろ撮影)

 

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写真2 写真1から11年経過後の機体。(2021年8月4日10時30分ごろ撮影)

 

(2) KM-2 (6272) 番号を消された屋内展示機で閉館となった現在ではもう見ることができない。展示物等が処分される際に一緒に処分されるものと予想する。こちらは屋外にある6260号機とは異なり、ヤフオクなどに出品された形跡はみつけていない。

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写真3 屋内展示の6262号機。(2010年8月28日14時ごろ撮影)

 

【展示後撤去された機体】

(1) ゼロ戦32型 名古屋空港に展示されていた機体を空港改装により移設した。 2000年代中頃まで(大刀洗平和記念館が開館するまで)の数年間、一時的に屋内に展示していた。

(2) MH-2000A ゼロ戦を展示していた頃に館内に展示していた。現在は大刀洗平和記念館前に移設されている。

(3) T-34A (71-0435) 前部胴体のみの航空自衛隊最終号機。2021年8月4日訪問時には存在していたが、2022年9月2日に再訪した際には無くなっていた。廃棄されたか、個人コレクターに譲渡されたものと思われる。

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写真4 駐車場脇に置かれていたT-34Aの前部胴体。(2010年8月28日15時ごろ撮影)

 

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写真5 写真4から11年後の様子を土手の上から。この翌年に再訪したところ無くなっていた。(2021年8月4日10時30分ごろ撮影)

 

(4) 零式水上偵察機のフロート。1990年頃に福岡市の大濠公園で発見されたもの。どうやら大戦後に糸島の水上機基地から米兵が持ち込んでボートとして遊んでいたものらしい。以前は甘木鉄道太刀洗駅舎を利用した大刀洗平和記念館にて展示されていた。2021年8月4日に訪問した際には閉館しており、屋外には見当たらなかった。福岡県豊前市の芙蓉博物館に引き取られており、館内に置かれている(芙蓉博物館は2023年竣功するも2023年5月中樹の時点で一般非公開)。

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写真4 駐車場脇に転がる零式水上偵察機のフロート。(2010年8月28日撮影)

 

【余談】

(1) かつては展示場脇に置かれたコンテナの上にスペースシャトルの半身模型が置かれていたが、2017年頃に撤去された。

(2) 2021年6月25日に朝倉IC付近から再訪を試みたが、近隣から現地に行く3本の道路のうち2本は途中で通行止め。他に予定があったため、3本目の道路を確認する時間が無く、11年ぶりの再訪を断念した。その後の8月4日(水)に再訪したが、5月以降は開館日が変更との張り紙が残されており、館内を見学することができなかった(仕方なく屋外のKM-2とT-34Aのみを撮影)。

(3) 2022年9月には大刀洗平和記念館の97式戦闘機が撮影可能となったため、芦屋基地祭訪問と合わせて周囲の用廃機展示場所(うきは市スポーツアイランド、温楽館、大刀洗平和記念館、春日基地のF-1)を再訪してきたが、この時点では閉館となっていることは分からなかった。後日、連絡先をみつけて閉館していることを確認した。

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写真5 山あいの田んぼの中に突然現れるスペースシャトルが目印だったが、2017年ごろに撤去された。(2010年8月28日撮影)

以上