<編集履歴> 13Nov.2020公開(海上自衛隊の回転翼機より分離独立)、11Aug.2022見直し更新(第7回目、見直し実施、写真追加)
【HSS-2シリーズ】
米海軍の機種名改称後の機種名としてはH-3系統だが、海上自衛隊では名称変更前の”HSS-2"のままで最後まで使用しており、HSS-2(8001-8055)、HSS-2A(8056-8083)、HSS-2B(8084-8167)の3バージョンが存在した。現在ではHSS-2は残っておらず、HSS-2Aも残るのは1機のみ。HSS-2Bは8機が各地に展示されている。S/N順に紹介しよう。
【展示機】
(1) 8074 鹿児島県 鹿屋基地航空史料館(唯一のHSS-2A)
(2) 8084 愛知県 三菱重工(株)小牧南工場(HSS-2Bの初号機)
(3) 8085 千葉県 館山基地
(4) 8101 石川県 県立航空プラザ
(5) 8114 岐阜県 飛騨エアーパーク(36.1783, 137.3157)、2003年6月以前より存在
(6) 8149 神奈川県 陸上自衛隊武山駐屯地(35.2184, 139.6289)、2003年4月22日GE-Pro画像に存在。(なおSpottingmode.comでは本機をS-61AH 8949としている。)
(9) 8167 青森県 大湊基地(HSS-2最終号機だが2018年公開から2019年公開の間に機体番号を8162に変更して記載)
【展示後に撤去解体】
(1) 8105 和歌山県 海上自衛隊紀伊由良基地(33.9571, 35.146)に1993年より展示されるも2021年3月19日までに撤去された(入札公告2020年11月16日付掲示第2号より入札日は12月16日、履行期限は2021年3月19日)。
写真1 鹿屋基地史料館のHSS-2A(8074号機)。国内に残る-2Aはこの一機のみ。(2020年3月10日撮影)
写真2 大湊基地のHSS-2B(8167号機)。2019年の公開時には機体番号が”8162”に変更されていた。(2018年06月30日撮影)
【S-61シリーズ】
H-3系統の輸送および救難型を海上自衛隊ではS-61と命名して使用していた。南極観測支援用の輸送用ヘリコプターであるS-61A(8181-8183)およびS-61A-1(8184, 8185)と救難ヘリコプターS-61AH(8941-8953)が存在した。現在では各型それぞれ1機が屋外展示機となっている(S-61AHは機体前方部分のみ)。
(1) 8181 S-61A 愛知県名古屋市 南極観測船ふじに搭載
(2) 8185 S-61A-1 千葉県館山基地
(3) 8941 S-61AH 鹿屋基地航空史料館内に機体前方部分を展示
写真3 南極観測船「ふじ」甲板上のS-61A。撮影時間帯により手前の橋の支柱の影が機体にかかる。(2017年10月8日15時30分ごろ撮影)
写真4 館山基地のS-61A-1(8185号機)。国内に残るA-1はこの一機のみ。(2009年5月31日撮影)
写真5 鹿屋航空基地の史料館内にあるS-61AH(8941号機)。キャビン後方部で機体は切られており、尾部は存在しない。(2022年1月20日撮影)
【その他】
(1) 大湊航空基地の消火訓練ピットの脇(41.2317N, 141.1288E)には救助訓練用のS-61系の胴体(S/N不明)が置かれている。本機は一機のキャビン部後方に、もう一機分の「機首部以降、キャビン後部まで」を継ぎ足した「ストレッチタイプのS-61」のような造りをしており、エンジン部などの上部構造物や脚支柱などは付いていない”直方体”だ。2022年2月15日に「ヘリコプターが不時着して乗員が行方不明になった」との想定で救助訓練が行われ、その様子がいくつかのメディアで公開されているが、その際の映像・画像に本機が写っている。興味ある方はネット上を丹念に探してみよう。
以上