<編集履歴> ??Aug.2018Mixiに公開、21Feb.2019はてなBlogに移設して公開、
05Oct.2022見直し更新(第25回目、見直し実施、写真追加)
【概要】
海上自衛隊では28機(6701~6728)のB-65を連絡・輸送・訓練機として1960年から1991年まで使用していた。6701~6719の原型はビーチクラフト65だが、6720~6728の原型は垂直尾翼前縁が斜めになった(付け根部分が前に伸びている)ビーチクラフトA65だ。また国土地理院より委託を受けて地図作製のための航空写真撮影機として1機のB-65P(9101、旧JA5061)を1983年まで運用していた。運用期間中の事故抹消は6717号機(1985年10月23日)の一機のみ。
B-65のうち5機(6720, 6721, 6722, 6727, 6728号機)は航空自衛隊が購入した機体で、計器飛行訓練の運用を海上自衛隊に委託していたものだ。海上自衛隊において本機種で計器飛行訓練が行われなくなったため、1980年3月4日に航空自衛隊に返還された。返還後の状況は別記事を参照願う。
航空自衛隊 連絡機、救難機、その他の展示機 - 用廃機ハンターが行く!
【展示機】
展示機は海自基地内や青森県、山口県、九州各地の公園等にあったが、2022年10月5日時点で残るのは全機展示機が5機、機首部分のみの展示が1機の合計6機だ。
(1) 6702 徳島基地広報館内にて機首部分のみを展示している。基地公開の際には操縦席で記念写真を撮影しようとする家族連れで長蛇の列ができる。
【徳島県】海自 徳島航空基地の展示機 - 用廃機ハンターが行く!
写真1 徳島航空基地広報館にあるB-65の機首部分。(2022年10月1日撮影)
(2) 6714 鹿屋基地航空史料館の屋外に展示されている。2015年頃の台風被害により、ラダーや左翼エルロンが被害を受けたため取り外された。
【鹿児島県】海自 鹿屋航空基地史料館 - 用廃機ハンターが行く!
写真2 鹿屋航空基地史料館のB-65 (6714)。ラダーが無くなっている。また写真では分からないが左翼のエルロンも無い。(2022年1月20日撮影)
(3) 6718 下総基地内に置かれている。基地内の用廃展示機の中では”新顔”だが、設置されてから30年近くが経過している。
写真3 下総航空基地のB-65(6718)。(2009年10月11日撮影)
(4) 6725 岩国基地内の米軍エリアの一角にある自衛隊の敷地(”飛び地”のようだ)にPS-1と共に置いてあるため、一般人は近寄ることができない。座標は34.1317N, 132.2480Eだ。Google Earthなどの衛星写真で都度存在を確認しよう。
(5) 6726 館山基地の正門奥に他の用廃展示機と共に並べて置かれている。例年7月末頃に行われる公開行事の際に撮影できる。(1)と(2)で紹介した機体とは垂直尾翼の形状が異なることに注目する。
写真4 館山航空基地のB-65(6726)。(2015年7月26日撮影)
(6) 9101 茨城県つくば市国土地理院 「地図と測量の科学館」前にB-65Pがある。開館日・開館時間を確認して訪問しよう。
【茨城県】国土地理院のB-65P - 用廃機ハンターが行く!
写真5 つくば市の国土地理院のB-65P”くにかぜ”。(2022年2月6日撮影)
【展示後撤去】(確認したもののみ)
(1) 6704 青森県平賀町(現平川市)中央公園に1983年11月に設置されたが、2012年7月4日に解体・撤去された。
(2) 6707 鹿児島県串良町福留中古車センターに1995年ごろ民間機塗装となって展示されていた。現状不明。
(3) 6709 青森県新郷村グリーンパークに1985年以降、2009年以前に展示されていた。
(4) 6715 山口県和木町蜂ヶ峯総合公園 PE-Pro画像より2019年5月8日には存在するも2020年6月23日には撤去済。2020年度にB-65展示場所付近のリニューアル工事を行ったが、その工事に際して撤去したとのこと。
(5) 6716 宮崎ユニバーサルカレッジに教材機として2000年ごろに存在。宮崎ユニバーサルカレッジのその後が分からず、調査中断。
(6) 6724 青森県八戸市子供の国に1991年以降、2018年以前に展示されていた。
以上