用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

航空自衛隊 保存指定航空機

航空自衛隊には装備品等を保存し、後世に伝えるための制度が存在する。

平成 10 年 (1998年)6 月 4 日 航空自衛隊達第 13 号「航空自衛隊における装備品等の保存業務に関する達」というものだ。その原文はネットで読むことができる;

http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/g_fd/1998/gy19980604_00013_000.pdf

 

これをザックリ解説すると、「歴史的価値のある用廃となった装備品は装備品等保存委員会で審議のうえで2セット残しますよ(ただし大型機や設備は写真代替も可)」というもの。保存対象とするものは航空機、誘導武器、航空警戒管制用器材、弾薬(航空機搭載用ミサイル等を含む。)、武器、個人被服(制服、帽子、階級章、航空服、航空ヘルメット等)、 その他だ。どうやら1999年4月にオープンした浜松広報館での展示品の保存業務を念頭に設けられた制度のようだ。

まぁ、こんな制度が航空自衛隊にある(陸自や海自で明文化した制度は見つけていない)ということだけ判ってもらえればイイかと思う。興味ある方はキチンと原文を読んでくださいな(毎度ながらの他力本願モード)。

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写真1 浜松広報官館のT-6は保存指定航空機だ。(2018年8月13日)

 

さて本Blogにおいて重要なのは保存指定された航空機の存在だ。ここでは保存指定航空機と記すことにしよう。第17条では「2セットを残す」としているが、この達が発効した平成10年(1998年)6月時点で既にスクラップとなっていたり、1機しか残っていなかった機体には当然ながら適用されない。また第18条には「大型装備品等(大型航空機(中略))は、(中略)その構成品の一部又は写真等をもって保存に代えることができる」と”逃げ”の規定があるので保存指定航空機が必ず2機あるとは限らない。

前述の通り浜松広報館オープン直前に作られた制度であることから浜松広報館に展示されている機体のほとんどは保存指定航空機だろうと考えてはいるが、私自身はその確認をしていない。広報館に問い合わせたり情報公開請求を行えば判ることだろうが、今のところ、そこまで相手側に手間をかけさせるものではナイと思っているので判明している機体のみを紹介する。

皆様がここに掲載された機体以外の保存指定航空機をご存知でしたら、一報いただければ幸いです。

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写真2 関係者の努力により航空自衛隊より博物館に貸与され、いつでも見学することができるようになったT-2CCV。(2019年11月11日撮影)

 

【保存指定航空機】(無印はネット情報で確認、*1はJW誌2021年8月号p.50より)

F-86F 82-7807 入間基地屋外展示*1

F-86F 02-7960 浜松広報館

F-104J 76-8686 岐阜基地保管

F-104J 76-8693 浜松広報館

T-2 29-5103 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に貸与し展示。CCV実験機。

T-2 59-5111 浜松広報館、B.I.機、前期型

T-2 29-5176 松島基地、B.I.機、後期型 

T-3 81-5501 静浜基地、製造初号機

T-3 91-5517 浜松広報館

T-6 52-0010 浜松広報館

T-6 52-0011 静浜基地

T-33A  51-5620 入間基地屋外展示*1

T-34A 51-0382 浜松広報館

T-34A 61-0390 静浜基地保管

H-21B 02-4756 浜松広報館

H-21B 02-4759 岐阜基地保管

C-46D 91-1145 入間基地屋外展示*1

 

【余談】

「この機体を保存指定にしましょうよ!」という場合には第13条により部隊等の長に別紙第1の上申書にハンコを押させれば良いワケですね。「部隊等の長」であって「飛行隊長」である必要はないので、広報部門や協力本部などにネジ込むという手段が使えそうですね・・・♪

 

以上

編集履歴

26May.2020 公開

04Jul.2021 見直し更新(第2回目、JW誌2021年8月からの情報追記)