<編集履歴> 24Sep.2024公開
月刊誌「航空情報」(せきれい社)が2023年12月号(10月21日発売予定)をもって休刊となることが先日発売された11月号の最終ページに掲載されました。
「航空情報」誌は1951年10月に株式会社酣燈社によって創刊された老舗の航空雑誌ですが、2014年に現在の株式会社せきれい社に発行発売が移管されています。
私自身は「航空情報」誌を読んで育った航空マニアの一人。雑誌デビューは「航空情報」誌1979年2月号、p.148-149の投稿文でした。当時は中学3年生で、その投稿の内容は「F-86Fブルーインパルスの主翼下面の色は銀に見えるけれど、ホントは何色?」という質問でした。(ちょっと長めの背景説明:当時はフィルムカメラにマニュアルフォーカスレンズの時代で300mm以上のレンズで飛行中の機体のアップを写したカラー写真というものはあまり出回っておらず、400mmレンズで撮影すると「すげぇ~!ピントが合うんだ!!」という時代でした。F-86ブルーインパルスの主翼下面塗色は雑誌のカラーページでの紹介が少なく、あってもモノクロ写真でしたので色が分からなかったのでした。そして塗色は白色ではなく銀色が正解です。)
その後は写真投稿/記事投稿をするようになり、その時どきの自分の好みの変化に合わせて購読雑誌/投稿雑誌を航空ファン、航空ジャーナル、エアワールド、Jウイングなどへと変化させていました。近年では「航空情報」誌は数か月に一度、図書館でまとめて目を通す程度の存在でしたが、それでも無くなると知ると残念に思います。
自分の職歴を振り返れば会社の事業内容と市場がマッチせずに潰れた事業事案は何度かありましたし、自身の転職にも繋がっています。ですので「今回の休刊(恐らくは廃刊)は残念ではある」けれど、それ以上の思い入れはありません。「次に向けてかんばってください」とだけ言っておきます。
が、昨今の出版業界の状況を見るに「航空情報」誌だけでなく、どこの航空雑誌も大変そうだなぁと思う次第。「航空情報」誌の休刊が公表された後のXへの投稿を読むと「航空情報」誌推しの人、「航空ファン」誌推しの人、「Jウイング」誌推しの人、それぞれが居ることが分かりますが「写真しか見ないので雑誌は無くても構わない」という方もおられますね。
「航空情報」誌のライター/カメラマン氏らは今後どうするのか?残る航空雑誌二誌に吸収されるのか(それはそれで誌面が面白くなるかもしれないので読者としては歓迎)。いやいや残る二誌も大丈夫か?などと考えてしまいます。
雑誌記事の魅力と市場(読者層や販売部数)の話をするとまた別次元の話となり、かつ長くなりますので書きませんが、今般の休刊に関係する方々には早期に納得いく着地点が見つかりますことをお祈りしております。
文書だけではつまらないので、”既に無くなっちゃった”RF-4EJの写真を張り付けておきます。2018年11月21日、百里基地にて撮影。
【追記】
雑誌がなくなるということは、例えば飛来機の背景等をキチンと解説した媒体が無くなるというコトですねぇ。いつも「パソコンや情報関連には弱い!」と悲痛な叫びをあげているオッサン(私だ)には分からないのですが、最近の皆さんはドコでそういう情報を仕入れているのでしょうか。常にオリジナルソースを探して翻訳ソフトで翻訳しているのが”標準”になっているのかしらね?
いや「どこの基地にどんなマークを付けたナニが飛来したってハナシ」だけが注目されて(撮れればイイのだ、で終わってしまい)、その背景を知ろうという動きがないから軍事航空雑誌が衰退するのか。
以上