<編集履歴> 13Nov.2025公開、同日見直し更新(第1回目、追記あり)
C-1の初飛行日を「1973年」11月12日とする記事が配信された。
(2025年11月13日11時49分閲覧)
https://trafficnews.jp/post/605626
嘘を広めるでない。C-1の初飛行日は「1970年」11月12日だ。
誰だ、こんな記事を書いたのは?と、確認すると、「ああ、彼かぁ」。
過去に三菱F-1の初飛行日を「1975年6月3日」とする記事を配信された方だ。
「それでは仕方がないな」、と一人納得する。
【主張】三菱F-1の初飛行日は1977年6月16日 - 用廃機ハンターが行く!
F-1の初飛行日に関する私の主張の中で述べているが、ライター氏が食い扶持を稼ぐために何を書こうが、また、読者が何を信じようが、私の知ったこっちゃないが、史実は正しく伝えよう。
「生じた事案」を「どのように解釈するか」はライター氏や読者次第だが、「いつ、どこで、何が、どうした」という基本事項は、間違えることなく発信するように心がけていただきたいと思う。
繰り返すが、C-1の初飛行日は昭和45年(1970年)11月12日だ。C-1初号機のシリアルナンバーが「28-1001」であることからも「1973年初飛行」ではないことが瞬時に判るだろう(※)。
しれっと修正しておきなさいな。

写真 C-1初号機。(芦屋基地航空祭、2024年10月6日撮影)
※ 航空自衛隊機のシリアルナンバーの最初の一桁は領収年(西暦)の下一桁を表している。1973年に初飛行して、同年中に領収されたのなら”3”で始まるシリアルナンバーとなる。こんなことからも「おかしい!」とすぐに気づく。なお、C-1の場合は初飛行時には18-1001という番号が記入されており、後に28-1001に書き直されたというエピソードがある。少しでもC-1の開発史を読んでいれば、この辺りの話は、より食い扶持を稼ぐことができるネタになると思うのだけれどなぁ。
・参考:本ブログでのC-1に関する記事はこちら;
【追記】
世界の傑作機「特集 川崎C-1」(1979. 1 No.105)のp.11を読むと、初飛行は昭和46年11月12日となっているが、これは誤記だ。
その前の文章で「昭和41年11月16日の装備審議会で基本要目が決定され、基本設計の作業契約が取り交わされ・・・、基本設計に着手してから3年9か月後の46年9月7日、XC-1試作1号機はロールアウトし、11月12日に初飛行」(原文を一部略記した)と書かれている。昭和41年11月の3年9か月後は、ストレートに読み取れば「昭和45年8月」なので、ここで「昭和45年(1970年)」と「昭和46年(1971年)」を間違えて記載していることが判る。そして、その後の記事の記述は「46年1月から実用試験が始まった」(略記)と続いていくが、この時系列をみても初飛行が昭和46年ではなく、昭和45年であることが読みとれる。(2025年11月13日13時02分記す)
以上