<編集履歴> 02Nov.2024公開、11Nov.2024見直し更新(第1回目、見直し実施)
2024年10月24日(木)から27日(日)の四日間、サチョン基地にてサチョンエアショー2024が開催された。隔年開催とすることが決まってからは初めてのショーだったので、力の入れ具合は変わったかな?と幾分の興味を持って26-27日の二日間訪問した。結果として、細かな変更や新たな展示物は多々あるものの、大局としては「従来通り」というのが個人的感想だ。
【地上展示機】(順不同、頭の数字は展示機数を数えるための連番)
<ROKAF>
(1) KC-330 (18-001, 5W, 金海) 韓国空軍のA330-MRTTね。
(2) F-5E (80-781) 空軍機エリア展示の用廃機。2018年からコクピット公開機として展示される定番機。今回、機体の注意書などは全て消されていた。
(3) F-5E (50-590) コクピット公開の用廃機。2018年からコクピット公開機として展示される定番機。
(4) F-15K (02-026, 11FW, 大邱) イロイロと吊るし物あり
(5) KF-16C (95-051、所属不明)
(6) F-35A (21-029, 17FW, 清州)
(7) KF-21 (002/単座2号機) 今回の目玉。外翼にミサイル、後部胴体にはスピンシュート付。27日10時半ごろには会場から撤収した。トーイング時は撮影のチャンスだったが、気づくのが遅れて撮れなかった。
(8) FA-50 (13-001, 所属不明)
(9) T-50 (07-020, 所属不明)
(10) KA-1 (06-019, 237sqn., 8FW, 原州)
(11) KT-1 (04-076, 213sqn., 3TW, サチョン) コクピット公開機。
(12) KT-1 (04-078, 236sqn., 3TW, サチョン) コクピット公開機。
(13) RQ-4B-30 (S/N ?, 39RW, サチョン) 垂直尾翼のS/Nは、両側ともグレーの紙と白いガムテープで目張りされていた。
<ROKArmy>
(14) KUH-1 (16048) 唯一の陸軍展示機
・他に装甲車や設備運搬車(トラックの派生型)など3両ほどを展示
<ROKNavy> P-3C/P-8Aの参加なし
<USAF>
(15) F-16C (90-735, 35FS) スペシャルマーキング機"PUSH IT UP!"。
(16) A-10C (80-245/USAF)
<民間・その他>
(17) 復活号 (HL003X) 毎度お馴染みの韓国初の自力製作機(でしたっけ?)
(18) MUAV (001) 大韓航空製の大型UAV。ADEXソウルエアショー2023に出展されていた機体。
(19) LAH (001) 開発中(*)の武装ヘリコプター
(20) LCH (HL003S) 開発中(*)の民間小型ヘリコプター。LCH(Light Civil Helicopter)
*陸軍の AH-1S と 500MD の更新を目的とした小型武装ヘリ(LAH)プロジェクトと、産業通商資源部が所管する民間小型ヘリ(LCH)プロジェクトとが(ほぼ)同時に開始された。韓国航空宇宙産業(KAI)が正式な契約者となり、2015 年 6 月にエアバス・ヘリコプターの H155(旧名称 EC155)をベースとした機体を2022年までに開発する事業が始まった。見ての通り、「”機体の開発”は終わった」ので、今はその「評価」を行っているところなのだろう。なお、説明看板には「EC155」ではなく、「ES155B1」と記載されていた。”C”と"S"を誤記したのではないかと思う。
(21) 民間小型機 多機種/多数を体験搭乗に使用。
【飛行展示】
単機デモ、空軍/米軍共同の制圧デモ、ブラックイーグルスのアクロ、ポールベネッツ(毎回招待されている)のピッツによる民間アクロ、パラシュート降下(27日は悪天候により中止)、空軍機/民間小型機による体験搭乗が行われた。
(1) KT-1 (04-072, 所属不明) 単機デモ。26日のみ確認。27日は見ちゃいない。
(2) T-50 (09-036, 所属不明) 26-27日の両日に単機デモ実施。
(3-1) KF-21 (001/単座初号機) 26日単機デモ実施機。ミーティア4発を胴体下に装着。
(3-2) KF-21 (006/複座2号機) 27日単機デモ実施機。ミーティア4発を胴体下に装着。
(4-1) KA-1 (06-019, 237sqn., 8FW, 原州) 26日制圧デモ参加機。
(4-2) KA-1 (06-010, 237sqn., 8FW, 原州) 27日制圧デモ参加機。X投稿写真より判別。
(5-1) FA-50 (13-002, 所属不明) 26日制圧デモ参加機。
(5-2) FA-50 (14-012, 所属不明) 27日制圧デモ参加機。X投稿写真より判別。
(6-1) A-10C ✕2機 制圧デモ参加機。両日とも2機が飛来しているがS/N不明
(6-2) A-10C (79-0134) 27日制圧デモ参加機。X投稿写真より判別。
(7-1) HH-60P (01-760, 233CSRS, 清州) 26日制圧デモ参加機。
(7-2) HH-60P (01-772, 233CSRS, 清州) 26日制圧デモ参加機。
(8) C-130H (55-030, 255sqn., 15W, 城南) 26日の体験搭乗機。27日は見ちゃいない。
(9-1) CN.235 (40-092, 256sqn., 15W, 城南) 26日の体験搭乗機。ゾウ印。
(9-2) CN.235 (40-102, 258sqn., 5W, 金海) 26日の体験搭乗機。ユニコーン印。
(10) CN.235 (40-100, 258sqn., 5W, 金海) 27日飛来の支援機。ユニコーン印。
(11) T-50B (Black Eagles) 予備機2機を含む10機が参加
(12-1) Pitts S1-11B (VH-PVX) Paul Bennett Airshowsアクロチーム。両日とも1日2回実施
(12-2) Pitts 12S (VH-TYJ) Paul Bennett Airshowsアクロチーム。26日午後と27日午前のショーでVH-PVXと共演
【その他】
(1) F-5E (D-1, D-2) 滑走路脇に置かれたデコイ。撮影禁止。見るだけ。
(2) F-5E/F 滑走路反対側に置かれていた保存機。F-5E(599)、F-5F一機、タイプ不明一機。シャトルバスの車窓からも往路に比較的近い場所から見ることができました。もちろん撮影禁止。見るだけ。
(3) 超音速空対地ミサイル ASM-3と似たような形状の実物大模型。このクラスでラムジェット推進だと同じような形になるのかしらん(収斂進化?)?ADEXソウルエアショー2023で展示されていたかな?(記録を見つけていない)
【雑記】
(1) 今回は入場前に事前登録制(入場は無料)となりました。携帯にSMSで番号が送られてくると自分では理解していたのだけれど、国際ローミングで自分の携帯番号を使えるようにしておいた(ハズ)なのだけれど、ついに一度もSMSは送られてきませんでした(この番号で登録状況の確認やキャンセルができるという触れ込みだった)。なお、サチョン市外バスターミナルから、始発のシャトルバスに乗り込んだ私の場合、事前登録の有無は全くチェックされませんでした(登録しなくても入場可能だった)。
(2) 26日(土)朝のサチョン市外バスターミナルから、始発のシャトルバスに0735頃に乗り込むと、既に40人ほどの乗客が既に乗車していた。バスは0800に発車。積み残し客あり。
(3) 27日(日)に、同じ時間にサチョン市外バスターミナルに到着するも、シャトルバスは未着。0754にやってきたバスに乗り込んだのは自分を含めて8名のみで、0815に発車。このとき、かなりの人数がバス待ちをしていたのだが、なぜか彼らを乗車させずに発車した。どういう状況なのか、理解はしていない。会場ゲートでは、係員から「まだ入場できない!」という感じでひと悶着あったが、乗客側(もちろん現地の人)の抗議ですぐに入場することができた。
(4) 26日(土)は快晴。27日(日)はどんよりとした曇りで、時々小雨となりました。
(5) 韓国内の報道によると24-27日の4日間のショーへの来場者数は合計413,225人となり、過去最高の人出だったそうな。
その内訳は;
24日(木) 約7万人(13,102件)
25日(金) 約6万人(14,863件)
26日(土) 約15万人(80,604件)
27日(日) 133,225人(70,504件/06:26AM)
※カッコ内は「事前登録」特設サイトの申し込み数です。27日14時まで登録可能ですが、当日は朝6:26am時点での登録数を確認しました。
たしか一人で4名まで登録可能であって、一日あたり10万人枠だったハズなのだけれど、24日は登録数の5.3倍、25日も登録数の4.04倍の入場者があったコトになるな。私が訪問した26-27日は、公開エリアの広さと日本国内の基地祭での人混みの程度から、感覚的には7-8万人というのが妥当なトコロかと思うのだけれどな。
・・・なんだか、「公式発表」の数値が信じられないなぁ。
(6) 2019年訪問時は帰りの時間帯、サチョン市外バスターミナルは大勢の客で大混乱。だけど、今回はほとんど客が居ませんでした。なお会場からサチョン市外バスターミナル行のシャトルバスは待ち時間10分程度ですが、駐車場行きの列はざっと見てその5~6倍は並んでました。
(7) 宿はバスで30分程度(空いている往路)から60分程度(渋滞している復路)の晋州バスターミナル脇のモーテル(かつての荘旅館)。窓口に張られた宿泊料金を見ると一泊35,000ウォンでした。agodaで予約していましたが、やや高くなったかな。ガラガラですので、飛び込みでも大丈夫でしょう(宿の予約は保険のようなものだと思っています)。なお、晋州-サチョン間のバス料金は片道2,300ウォン。
<ご参考>
【慶尚南道】サチョン(泗川)エアショー撮影ガイド - 用廃機ハンターが行く!
以上