用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【インチョン】仁荷大学校

<編集履歴> 12Oct.2019公開、04Sep.2025見直し更新(第7回目、C-47解説追記、写真追加)

 

<場所 Place>     インハデハッキョ(仁荷大学校)

<訪問日Visit>  05May2009 

<行き方 Access>

(1) ソウル地下鉄水仁線インハデ(仁荷大、K)駅下車、No.5出口前。

(2) ソウル地下鉄1号線ジュアン(朱安、156)駅よりバスNo.511に乗車し、インハデ(仁荷大)下車。正門まで徒歩3分程度。 

<解説General> 

(1) 仁川にある、2017年には全国8位となった総合大学。キャンパス敷地内の5ヶ所に航空機が展示されている。見学に際しては事前に許可を受けるのが建前だが、近所の住人もキャンパス内を自由に散歩している。問題を起こさない範囲で自由に入れると言い切ってもよいだろう。休日でも大学には研究者が通うので校門は開いている。ただし現在ではコロナ感染防止対策が取られ、入構に制限が生じている可能性がある。

【展示機と座標 Aircrafts and Locations】 

(1) C-47A (HL2002, 43-15737, cn.20203,  37.4490N / 126.6551E)

 メインストリート近くに置かれている。解説板の説明書きなどにはDC-3とされているが、本当は軍用型C-47Aの塗装を変えたもの。C-47あたりの機体は、戦後、大量に民間に放出され、手を加えられている。このためC-47AなのかDC-3なのか、あんまりこだわるつもりは無いけれど、「軍用塗装の機体をここに持ってきて、ここで民間塗装にしたのか」、それとも「軍から払い下げられ、民間塗装となって運用された後に、ここに持ってこられたのか」くらいは調べたいと思う(現時点で未調査)。

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写真1-1, 1-2, 1-3 校内メインストリート近くのC-47A(DC-3)。(2009年5月5日10時10分ごろ撮影)

 

(2) B-777-200ER (HL2526, cn.未調査,  37.4466N / 126.6570E)

  1998年製の機体で、2020年6月まで運航されていたが、教育用実習機として寄贈された。現地では以前から存在していたB-727を撤去したのち、2024年2月ごろから移設/再組立てが行われており、同年10月には胴体半分に主翼が結合された形になっていた。2025年5月時点ではほぼ形は出来上がっていたが、輸送のために切断した部分の合わせ目の再塗装されておらず、ツギハギが目立っていたとのこと。

 大韓航空機は2024年頃から塗装パターンを変更しているが、本機に対しても新塗装を適用するのか、それとも現在の除籍当時の姿を残すのか?今後、訪問された方からの報告を待ちたいと思う。(このBlogへの報告でなくてもイイのだヨ。Airliners.netとかJETPHOTOS.comなど、とにかく訪問時の状況を「広めて」下されば、それでイイ)

 

(3)  ダグラスC18S (HL2012, 37.4498N / 126.6575E)

 キャンパス内工学部棟脇に置かれている。機首下の説明板にはC18Sの軍用幕僚輸送型であるC45の名称となっていた。元は海上自衛隊の"6410"(JRB-4 or SNB-5 or SNB-2C, USN29611)だ。

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写真2-1, 2-2 工学部の校舎脇にあるダグラスC-18S。軍用型のC45というべきかもしれない。元は海上自衛隊機。(2009年5月5日撮影)

 

(4)  実習場 (37.4490N / 126.6584E)

 航空学部実習場に機体があるが、フェンスにより仕切られているので全景を撮影することは困難だ。フェンスの隙間から記録写真程度を撮影することができる。

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写真3 実習場の機体。(2009年5月5日撮影)

 

(5)  裏門脇 (37.4503N / 126.6591E)

 裏門脇に4機の展示機があったが、2010年頃から配置が換わり、また1機の展示機が追加されている。2009年の訪問当時には目の細かいフェンスに囲われており、クリアな機体写真を撮ることは困難だった。証拠写真程度となることを覚悟した上で訪問しよう。

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写真4-1 Cessna 337A Skymaster (HL2005)。(2009年5月5日撮影)

 

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写真4-2 ブラジル空軍から購入して韓国空軍で使用したCessna T-37C (80-932、元T37C-0932)。後ろに見えるヘリコプターはHughes 369A(S/N ?)。(2009年5月5日撮影)

 

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写真4-3 説明板にL-19とあるが元は韓国軍のO-1A(12527, 51-12527)。その後、民間籍の”HL1037”となったようだ。(2009年5月5日撮影)

 

【展示後に撤去もしくは移設された機体】

(1)  B727-281 (HL7350, cn.20469, 37.4470N / 126.6573E)

 かつてはJA8331だった機体。事故を起こして金浦空港に保管されていたが、韓進財団(大韓航空)から1992年8月に実習および教育用として寄贈され、1994年5月24日に機内実習館として開館した。当初は航空専門学校の校舎脇(37.4470N/126.6577E)に置かれていた。2010年10月の新校舎(総合実習館)竣工の際に、 37.4470N / 126.6572Eへと若干移動されている。2024年前半期頃に撤去され、代わりにB-777が設置された(上述)。解体されたB-727の機首部分はベトナムハノイキッザニアに運ばれ、展示されている(2024年10月には設置済であったようだ)。ハノイキッザニアのオーナーが韓国系財閥あるいは韓国系大富豪だったから(韓国から持っていった)、というウワサ話もあるが、真偽のほどは未確認。

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 写真5-1, 5-2 大学付属の航空専門学校校舎前にあったB-727。本機の機首部分はベトナムハノイ市のキッザニアに運ばれ、2025年5月時点で展示されている。(2009年5月5日撮影)

 

以上