<編集履歴> 13Mar.2025公開
インド空軍のアクロバットチーム”Surya Kiran”。
私自身は以下のエアショーで、その演技を見ている。
(1) 2007年12月8日 マレーシア LIMA'07
(2) 2008年11月8日 中国 珠海航空展
(3) 2025年3月7-8日 タイ タイ空軍創設88周年記念エアショー
このチームに関する理解を深めることと、撮影した画像を死蔵していても仕方がないので公開しようと考えたコトもあって、見どころなどをまとめた記事にしてみようと思う。
毎度のことながら、少しづつ文献やネット記事を読みながらUpdateするつもりなので、年単位で再訪していただければ、少しは中身が変わっているかもしれません。どうせ、見られる機会は少ないことだし、と他の「宿題」事案よりもユルユル書いていくつもりです。
【チーム概要】
wikipedia参照(いきなり、コレだ!)
歴史などはこちらも参照
Suryakirans-The aerobatic team of Indian Air Force
基本は9機編成のアクロチームだ。演技内容はイギリスのRed Arrowsの影響を強く鵜受けているように思える。オープニングは背後から9機編隊で進入。序盤は9機での編隊変換パスを数回行い、ブレークして小編隊/ソロの演技へと移行する。2015年以降は使用機種をHawk Mk.132に換えたこともあって、天気の悪い時にシルエットだけになると、いよいよRed Arrowsに似てきたように感じている。
【 HAL HJT-16 Kiran Mk.2 (1996-2011)】
私自身はKiranMk.2による演技をLIMA'07(2007年12月8日)と中国珠海航空展(2008年11月8日)で見ているが、どちらもあまり良い天候では無かったな。Suruya Kiranを見たいというよりもインド製(HAL製)のマイナー機をこの目で見たいという欲求の方が大きかったように思う。


写真 マレーシアのランカウイ島で行われた国際航空海事展覧会LIMA'07にて。(2007年12月8日撮影)
【 BAE Systems Hawk Mk.132 (2015-現在)】
BAE Systems Hawk Mk.132に機種更新してから、初めて演技を見たのは2025年3月7-8日にタイはドンムアン空軍基地で行われたタイ空軍創設88周年記念エアショーだ。この機体による演技は、今後もしばらくは見られると思うので、見どころ解説を含め、画像を多く貼り付けておこう。

写真 演技はウォークダウンから始まる。使用機9機に対してパイロットは12名。これに地上整備員リーダー(?)3名が加わって横一列で歩き始める。正面から狙えれば、絵になることだろう。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月8日撮影)

写真 パイロットが搭乗して、ヘルメットを装着するまでは、左側のみ緑色のインテークカバーをつけたままだ。ヒモでつながっている右側カバーは、パイロットによる機外点検時に外して左主翼上に置かれている。砂埃の多いインド国内で、少しでも砂塵の侵入を防ぐための運用手順なのだろうか。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日撮影)

写真 機首左側はヒンディー語、右側は英語で”Surya Kiran”と書かれている。主翼下にスモークポッド、機体下面にスモークオイル用のタンクを装着するのが標準仕様。演技中は排気口からの発煙/両翼ポッドからの発煙/両方同時に発煙の三つの発煙形態を選択できるようだ。以下の画像の中では、それぞれの発煙形態が見られるので、注意して見て欲しい。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月8日撮影)

写真 離陸は3+3+3。滑走距離の関係だろうが、最初の編隊の浮揚は遅く、また高度も低い。最後の3機編隊は最も早い位置で浮揚し、目前での高度も高くなる。また最後の編隊のみがスモークを引く。この写真では3機編隊の中央の機体のみが翼端ポッドから発煙し、両ウイングの機体は排気口からカラースモークを吐出している。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月8日撮影)


写真 オープニングは背後から9機編隊でやってくる。タイのエアショーでは7日はダイヤモンド編隊でやってきてローショーを披露したが、8日はアロー編隊で通過し、ハイショーを披露した。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日、8日撮影)

写真 フレーム内に収まらなかった交差演技。上側の2機は排気口とポッドの両方から発煙している。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日、8日撮影)

写真 Thailandの”T”を型取った、今回のみの特別編隊で航過する。8日のみ実施した。画像の左端機(最右翼機)のみ排気口とポッドの両方から発煙している。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月8日撮影)

写真 ランプイン光景。地上誘導員はあまり細かな誘導はしていなかった。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日撮影)

写真 パイロットが降機する前に、機体左側インテイクにはカバーをつけていた。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日撮影)

写真 降機後のパイロットは地上整備員と敬礼することもなく、三々五々、観客ラインに近づいて握手したり、サインに応えたりしていた。地上でも格好をつけるアメリカンタイプではない、ユーロピアンスタイルだな。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月7日撮影)

写真 タイでのエアショー最終日、お昼過ぎには、帰投に向けて増槽タンクが取付けられた。(RTAF Don Mueang基地、2025年3月8日撮影)
以上