用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【ベトナム】その他のベトナム国内展示機まとめ

<編集履歴> 11Feb.2023公開、27Feb.2023見直し更新(第7回目、見直し更新)

 

ここでは別記事でまとめたもの以外の展示機(軍用機と民間機)を紹介する。

【別記事参照機種】

 UTI-MiG-15、MiG-17(J-5)、MiG-19(J-6)、MiG-21シリーズ、Su-22シリーズ、A-1シリーズ、A-37B、F-5A/E、U-17シリーズ、UH-1H、その他のアメリカ製軍用機、UH-1H以外の回転翼機

【ベトナム】MiG-15、MiG-17、MiG-19展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】MiG-21展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】Su-22の展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】A-1スカイレーダーシリーズの展示機 - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】A-37Bの展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】F-5シリーズの展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】U-17シリーズの展示機 - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】UH-1の展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】アメリカ製軍用機(希少種)の展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

【ベトナム】ベトナム軍回転翼機の展示機まとめ - 用廃機ハンターが行く!

 

ハノイの防空・空軍博物館にのみ展示されている機体】

 以下の機体はハノイの防空・空軍博物館にのみ展示されているので詳細は別記事を参照願う。【ハノイ】ベトナム防空・空軍博物館 - 用廃機ハンターが行く!

(1) TL-1 (01) フランスのRaely220をベースに製造した偵察機

(2) HL-1 (84-11) TL-1に続いてベトナム空軍技術研究所で開発した機体。

(3) HL-2 (87-03) TL-1、HL-1に続いてベトナム空軍技術研究所で開発した機体だが、1987年頃に財政状況が悪化して開発プログラムは中断された。

(4) Zlin Z-226 Trener 6 (101-A) 練習機ですネ。

 

【Aero L-29 Delfin】

ベトナム防空軍で使用されていたジェット練習機。S/N.701-715, 743, 744, 746が確認されている。"74X"のS/Nは第二次購入ロットの機体か、あるいは展示機にした際に記載した偽番号である可能性がある(ただし二回に分けて購入したという事実は確認していない)。4機が国内に残されているが一般人が”正規に”見学可能なのはハノイの防空・空軍博物館に展示された機体だけだ(ただしNhaTrangの空軍士官大学展示機は脇を走る一般道からなんとか撮れるようだ)。746号機は2002年11月にNhaTrangで確認されていたが、その後廃棄されたという。

(1) L-29 (743, 20.9993N / 105.8295E) ハノイの防空・空軍博物館

(2) L-29 (S/N?, 13.0425N / 109.3432E) Dong tac基地内に2機L-29と2機のL-39が並んで

展示されている。

(3)  L-29 (S/N?, 13.0425N / 109.3432E) Dong tac基地内に2機L-29と2機のL-39が並んで展示されている。

(4) L-29 (744, 12.2346N / 109.1932E) ニャチャンNha trangの空軍士官大学付属の展示場https://www.jetphotos.com/photo/9494291

写真1 ハノイの防空・空軍博物館に展示されているL-29。一般人がジックリと見ることができるのは本機のみ。(2018年9月30日撮影)

 

【Aero L-39C Albatros】

 L-29の後任となった現用のジェット練習機でS/N. 8701-8740の40機が確認されている。ベトナム防空軍は12機の次世代アルバトロスL-39NGを発注しており、その初号機は2023年7月に引き渡される予定だ。適当な大きさの機体なので、用廃の進む今後は展示機が増えることだろう。

(1) L-39 (S/N?, 13.0425N / 109.3432E) Dong tac基地内に2機L-29と2機のL-39が並んで展示されている。本機は2機のL-39Cの1機だ。

(2)  L-39 (S/N?, 13.0425N / 109.3432E) Dong tac基地内に2機L-29と2機のL-39が並んで展示されている。本機は2機のL-39Cの1機だ。

(3) L-39C (8720, 10.8128N / 106.6720E) HCM市内空港近くのパイロット養成学校Truong Phi cong Bay Vietに2022年9月25日ごろに搬入され、その後2mほどの高さの台座を設けて展示された。

(4) L-39C (5948, 12.2349N / 109.1921E)  ニャチャンNha trangの空軍士官大学広場に展示。S/N”5948”は偽番号であり、本当のS/Nは不明。

 

【Antonov An-2】

ベトナム空軍での運用状況は不明だが、JETPHOTOS.comには2013年12月にハノイのGiaLam飛行場に着陸するAn-2の写真が投稿されている。

(1) An-2TD (670C, 21.0453N / 105.8810E) ハノイの民航博物館

(2) An-2TD (02103, 20.9997N / 105.8296E) ハノイの防空・空軍博物館

写真2 民航博物館のAn-2TD。翼下に装着されたロケット弾ポッドに注目。(2018年9月28日撮影)

 

写真3 ハノイの防空空軍博物館に展示されているAn-2TD。(2018年9月30日撮影)

 

【Antonov An-26】

(1) An-26 (262, 21.0985N / 105.4840E) ハノイの北西約35㎞、Son Tayにある防空空軍士官学校敷地を2014年7月4日から2015年5月29日の間に整備して本機を含む展示機数機を設置した。

 

【Antonov An-30】

(1) An-30 (VN-B378, 11.5716N / 108.0180E) HCM市の北東約200km、ラムドン省tinh Lam Dongにある観光名所ボブラの滝Thac BoBlaに機体全体をほぼ真っ黒に塗りつぶして置いてある。2019年以降に設置された。"VN-B378"が正しければ後述するリゾートビーチから運ばれてきた機体だ。

<展示後に撤去>

(1) HCM市の南東約80kmのリゾートビーチに2機のAn-30 (VN-B376, VN-B378)が2015年末頃から2020年1月まで展示されていたが、2021年1月末までには撤去された。コロナ禍で客足が途絶えたのが原因だろうか。VN-B378号機はS/Nが正しいのであれば上述したボブラの滝に運ばれて再展示されている。

 

【Ilyushin Il-14】

(1) Il-14T (C-482, 21.0328N / 105.8400E) ハノイ軍事歴史博物館、"C-482"は偽番号で元はVN-C516とされる。

(2) Il-14P (VN-C482, 21.0452N / 105.8807E) ハノイの民航博物館

写真4 ハノイの軍事歴史博物館に展示されたIl-14T。(2018年9月30日撮影)

 

写真5 民航博物館のIl-14P。(2018年9月28日撮影)

 

【Nanchang(南昌)CJ-6A】

ベトナム防空空軍で使用されていた初等練習機。国内に残るのは本機のみ。

(1) CJ-6A (017, 12.2344N / 109.1933E) ニャチャンNha trangの空軍士官大学付属の展示場

 

【Tupolev Tu-134】

(1) Tu-134B3 (VN-A116, 21.0688N / 105.7663E) ハノイ中心部から北西に約8kmほどの町のサッカー場(San bong Hoc vien Canh Sat Nhan Dan)の片隅にある機体。2013年12月ごろから2017年8月9日までは人民警察学校(21.0666N, 105.7636E)に置いてあったが、2017年12月19日には現在の場所に移設されていた。

(2) Tu-134AK(VN-A106, 21.0407N / 105.7522E) ハノイ中心部から北西に約8kmほどの町の連邦警察施設のグランドに2008年には置かれていた機体。ベトナム航空の塗装を残している。

 

【Tupolev Tu-154】

(1) Tu-154 (S/N?, 21.1022N / 105.4676E) 軍の選抜学校教材。2011年12月2日取得の衛星画像にすでに機影が写っている。

 

【Yakovlev Yak-40】

(1) Yak-40 (VN-A452, 10.4061N / 105.4456E) HCM市の南西約140km、カントーCan Tho の北西約60km、ロンスエンにあるトン・ドゥック・タン国家主席記念エリアKhu luu niem Chu tich Ton Duc thangの展示機。トンは統一後の初代ベトナム社会主義共和国主席でロンスエン生まれ。

(2) Yak-40(VN-243, 10.7997N / 106.6545E) HCM市内の空港近くにあるベトナム航空専門学校Học viện Hàng không Việt Namのキャンパス2の中庭にある教材機。2009年3月27日取得のGE-Pro画像には機影が写っている。BoB OgdenのS/N本(第2版)記載の位置情報は明らかに間違いだが、同時に記載されているS/Nは"VN-A446"だ。現在のS/N(VN-243)は書き直されたものかもしれない。

 

【修理廠 (Aircraft Repairing Factory) VNS-41】

 ベトナム修理廠 (Aircraft Repairing Factory) 製の水上機で、国内二か所に合計3機が展示されている。

(1) VNS-41 (401, 20.9998N / 105.8296E) ハノイの防空・空軍博物館

(2) VNS-41(504, 21.0980N / 105.4842E) ハノイの北西約35㎞、Son Tayにある防空空軍士官学校敷地に翼を並べて展示している2機のうちの1機。2015年5月29日から2017年5月30日の間に設置した。

(3) VNS-41(505, 21.0980N / 105.4842E) ハノイの北西約35㎞、Son Tayにある防空空軍士官学校敷地に翼を並べて展示している2機のうちの1機。2015年5月29日から2017年5月30日の間に設置した。

写真6 ハノイの防空・空軍博物館に展示されている国産のVNS-41水上機。(2012年1月8日撮影)

以上