用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

防衛力整備計画(2022年12月16日閣議決定)からの用廃機発生予想

 <編集履歴> 19Dec.2022公開

2022年(令和4年)12月16日に閣議決定された「防衛力整備計画」より、概ね2027年度までの用廃機関連の予定をピックアップしてみました。

用廃予定のある機種は真剣に撮って記録に残しましょうネ!

※「防衛力整備計画」って何ですかー?という方はこちらも参照くださいな。

政策(安保3文書)を読もう - 用廃機ハンターが行く!

 

陸上自衛隊

(1) 一部を除き師団・旅団の飛行隊を廃止し、各方面隊にヘリコプター機能を集約。

現在の所属コードはしっかりと撮影しておきましょう。

(2) 「対戦車・戦闘ヘリコプター(AH)及び観測ヘリコプター(OH)の機能を多用途/攻撃用無人機(UAV)及び偵察用無人機(UAV)等に移管し、今後、用途廃止を進める。」

→減耗の進むAH-1S、E型への改修を行わないAH-64D、エンジン改修が進まないOH-1は用廃となりますネ。新規にUAVを一括購入して一気に機体を用廃にするとコスト的には安く上がりそうだけれど、パイロットや整備員の受け入れ先調整もありそうですので、やはり5年後ぐらいが完全用廃の目安になるでしょうか。

(3) 上記(2)を行う際には既存ヘリコプターの武装化等により最低限必要な機能を保持する方針ですので、UH-60JAあたりには武装強化するかな。おっと、これは用廃機の話題では無かった。失礼。

写真1 頑張って九州のイベントに通わないとAH-64Dの記録は残せない。(2017年1月8日、習志野演習場)

 

写真2 すでに九州では見られなくなったAH-1S。(2012年10月13日、木更津駐屯地

 

写真3 今も飛べない機体が多いOH-1。エンジン直してから用廃にするんですか?それともこのまま終わりにするんですか?(2022年7月24日、丘珠駐屯地)

 

写真4 UH-1Jは順当に用廃機が発生しているが、それより部隊コードを記録せねば!(2010年6月6日、防府北基地

 

海上自衛隊

(1) U-36Aの用途廃止を進めると明記されました。本機も40年近く飛んでますので、まぁ妥当なトコロかな。更新取得の話は記載されていないので、UAVなど他の手段で代替するのでしょう。

(2) P-1やSH-60K(能力更新型、すなわちSH-60L)の配備機数の見直しがあるようですが、用廃にはならないので本Blog的には関係なし。

写真5 用廃時期が迫るU-36A。吊るし物のあるお姿を見たいのですが、岩国に通わないとダメかな。(2022年10月1日、徳島航空基地

 

航空自衛隊

(1) 航空宇宙自衛隊へと名称変更。本Blog的にはど~でもイイが、各記事の名称修正が大変だな~とぼんやり考えている。

(2) 2035年頃よりF-2A/Bの退役開始。おおむね初飛行から30年間使用する、というコトですね。CFRP廃棄物処理はどうするのだろうw?

(3) 「近代化改修に適さない戦闘機(F-15)について、戦闘機(F-35A及びF-35B)への代替ペースを加速させる。」とのことですのでいわゆるpre-MSIP機に用廃機が生ずるかもしれません。ただF-35A/Bの調達ペースは遅いので、2027年までに用廃は出るかな?

(4) UH-60Jを更新する。旧型が無くなり、JIIになっていくということですかな。

(5) E-2Dを増勢する。すなわちE-2Cは用廃ですね。すでに30~40年間飛んでますので妥当なところかと。

(6) T-7とT-4の後継機をどうするかが明確に。むこう5年間では”まだ”問題になるほどは減らないけれど、次はど~する?という話が本格化します。

(7) 「救難捜索機(U-125A)等の用途廃止を進める。」大事なのは「U-125Aの用途廃止」ではなく「U-125A"等"の用途廃止を進める」と書かれていること。”等”が付いているのでU-125A以外にも用途廃止させる機種があるよ、というコトだ。YS-11EA/EB、C-1/C-1FTB/ EC-1あたりが用廃候補でしょう。

写真6 E-2CはE-2Dへと更新される。三沢で撮るか、那覇で撮るか?(2022年12月11日、那覇基地

 

写真7 U-125A等は用廃へ。「等」って何だ?(2022年12月11日、那覇基地

 

写真8 恐らくはスタンドオフ電子戦機の開発終了と共に引退するであろうEC-1。(2019年2月7日、入間基地)

 

以上