用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【山口県】空自 防府北基地

<編集履歴> 08May.2021公開、30Aug.2022見直し更新(第4回目、T-34A#0372号機の経緯見直し、リンク切れ修正)

<場所 Place> 〒747-8567 山口県防府市田島無番地

防府北基地 | [JASDF] 航空自衛隊

<座標 Location>  34.0309N, 131.5410E 

<訪問日Visit> 06Jun.2010, 05Jun.2022ほか

<行き方 Access> 

JR山陽本線防府駅南口より次の交通手段で行く;

1) 南口⑤より防長バス中浦」行きで約20分、「北側」で下車し、 徒歩約10分。運行頻度は1~2時間に1本程度。

2) 南口⑥より防長バス 「(晒石)小茅」行きに乗車し約25分、「北基地前」で下車し 、徒歩約2分。ただし日中は8時、11時、15時台の3本しかない。

3) タクシーで約15分

4) 正門までは道なりに最短で約6.2km、徒歩で約1時間半。

※基地祭時にはシャトルバスが運行される。 

<解説General>

(1) 航空自衛隊パイロット養成基地で第12飛行教育団に練習機T-7が配備されている。また陸上自衛隊第12飛行隊も同居している。用廃展示機は屋外に8機がある。展示機のうち6機は正門奥に並んでいるが、F-104JとOH-6Dは直線で300mほど離れたグラウンド脇に展示されている。例年6~10月の間に航空祭を開催している(2020年度、2021年度はコロナのため中止、2022年度は事前応募・抽選にて入場者1万人程度の規模で開催)。

(2) 少し離れた所に防府南基地があり、こちらにも展示機がある。北基地正門から南基地正門まで道なりに約1.3kmだ。詳細は防府南基地の記事に記載する。

【展示機 Dislayed aircrafts】(記載した日付は原則としてヒコーキ雲さん掲載文書より)

1. T-34A (51-0372) 元は防衛大学校の教材機"防大0782”号機で2018年度中に防大から防府北基地に移設され、2019年3月に設置された。なお本機の設置に伴い、同じ場所のポールの上にあった先代の展示機T-34A (41-0309号機)は廃棄された(後述)。

写真1 このT-34Aは防衛大学の教材機を2018年度中に移設して展示した。(2022年6月5日撮影)

 

2. T-3 (81-5506) 2001年7月22日には特別塗装でフライトを行っていた機体だが2003年7月20日公開時には現在の場所で展示機となっていた。

写真2 展示機となってから約20年が経過したT-3。(2022年6月5日撮影)

 

3. T-33A (51-5632) ヒコーキ雲さんによると本機は1965年10月11日に用途廃止となり、1978年8月6日公開時には展示されていた。

f:id:Unikun:20210508221106j:plain

写真3 T-33Aとポール上のT-34A。(2010年6月6日撮影)

 

写真4 浜松基地第一航空団の黄色と黒のチェッカーを描いたT-33A。(2022年6月5日撮影)

 

4. T-1A (15-5816) 2001年2月1日用廃、2001年7月22日公開時には展示されていた。

写真5 T-1Aの展示機は国内に6機が存在する(機体半分だけを含む)。(2022年6月5日撮影)

 

5. F-86D (04-8203) 1968年9月13日に用廃となり、その後に展示された。

写真6 防府北基地で半世紀以上も展示されているF-86D。(2022年6月5日撮影)

 

6. F-1 (10-8256) 2005年に用廃となり、その後に展示された。GE-Proでは2005年4月13日取得画像で確認できる。設置後初めて一般公開されたのは2005年7月17日の航空祭だ。

写真7 機体右側は作例の通り植樹が邪魔になり、綺麗には撮影できない。(2022年6月5日撮影)

 

7. F-104J (36-8537) 上記の機体とは直線で300mほど離れたグランド(34.0320N, 131.5375E)に展示されている。基地祭時にはお見逃しの無いよう注意されたい。本機は1972年10月14日に新田原基地で事故を起こして用廃となり、その後各地で展示されたのちに防府北基地に運ばれた。1997年7月21日の公開時には展示されていた。

写真8 航空祭の朝、入場して一番に撮影したF-104J。この後は見学者が増え、綺麗な機体写真は撮りづらくなる。(2022年6月5日撮影)

 

8. OH-6D (31313) 2021年3月26日付の防府北基地公式twitterにて展示されたことが発表された陸上自衛隊機。OH-6Dの最終号機でIRライトとFLIRターレット基部の残る機体だ。陸上自衛隊格納庫の脇(34.0340N, 131.5367E)に展示されている。ヒコーキ雲さんに投稿された2021年4月18日付の写真は仮置き状態であり、その後、数メートルほど後退した場所に展示場所を整備して展示したようだ(スキッドの下が整地されていることに注目)。

写真9 2022年6月の航空祭が一般初公開となったOH-6D。(2022年6月5日撮影)

 

【展示後廃棄された機体】

1. T-34A (41-0296) 1976年1月17日に用廃、小野田市会館に展示された後、基地に移設された。1994年7月24日から2001年7月22日の公開時には機体が存在していた写真が残る。撤去日は不明。

 

2. T-34A (41-0309) 1973年6月3日に第12飛行教育団で初めて用廃となった機体。当初は地上にあった(1995年7月22日には格納庫内でコクピット見学用展示機になっていた写真が残る)が、2003年7月20日公開時にはポールの上に据え付けられていた。2018年6月3日の防府北基地航空祭開催時には存在していたが、翌2019年3月末までに防大から移設された51-0372号機と入れ替えられてポールごと無くなった。

写真10 ポール上のT-34A。2018年度中に撤去された。(2010年6月6日撮影)

 

3. T-34A (61-0398) 1976年2月17日に用廃後、展示された。1994年7月24日の公開時に存在していた写真が残る。撤去日は不明。

 

【余談】

 当初の予定では2020年の航空祭を訪問して展示機をデジカメでキチンと撮影してくるハズだった(計画立案した当時、OH-6Dはまだ展示されていない)。しかしコロナの影響で2年続けて航空祭が中止となってしまった。1万人の入場者制限をかけて事前応募制として公開した2022年年度航空祭の当選通知が来たのは5月20日のこと。基地祭前日4日は入間基地ランウエイウォークに当選するかもしれないという期待と、LCCのセール日程の都合から前日の防府南基地の公開訪問はあきらめて予約をいれた。だがランウエイウォークは落選し、南基地公開(こちらも事前応募)は応募者が少なかったためか、直前になって先着千名の入場を可能とする旨のアナウンスを行った。さらに土曜日の天候は晴れたものの日曜日は小雨の吹き降りとなり、F-15のデモは中止となり、ブルーインパルスは三種目のみ実施(ワイドデルタパス、ソロナイフエッジパス、レベルキューピット)して終わった。さらに米軍F-16Cのデモはガンアクセスドアを開いたままで実施し、最後にはドアをどこかに落としてくるとというハプニング。”散々な結果”と言えなくもないが、なに、また行くさ。次回は土日で南基地祭の機体も撮るぞ!

以上