用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【滋賀県】陸自 大津駐屯地の展示機

<編集履歴> 05Apr.2022公開、30Apr.2023見直し更新(第2回目、駐屯地祭訪問により写真追加、記載内容見直し実施)

 

<場所 Place> 〒520-0002 滋賀県大津市際川1-1-1 陸上自衛隊大津駐屯地

陸上自衛隊 中部方面混成団 大津駐屯地

<訪問日Visit> 03Apr.2022(外周訪問), 29Apr.2023(駐屯地祭)

<行き方 Access> 

(1) JR湖西線大津京駅から県道558号線脇のUH-1Hまで約1.7km、徒歩約25分。ここから正門まではさらに約500m、徒歩約7分。

(2) JR湖西線唐崎駅から正門まで約1.9km、徒歩約25分。

(3) 京阪電鉄石山坂本線南滋賀駅から道なりに正門まで約1.0km、徒歩約23分。

(4) 駐屯地の公開イベント時にはJR湖西線唐崎駅から無料シャトルバスが運行されることがある。

<解説General>

(1) 陸上自衛隊中部方面混成団の駐屯地。県道558号線からグランドを挟んだ湖岸側に2機の航空自衛隊機がある。また県道脇にはUH-1Hの初号機が訓練用に置かれている。

(2) イベント公開時には機体のすぐ脇まで観客が入れるので「人のいない写真」を撮影するのは大変に困難だ。しかし観閲行進や模擬戦の際にはほとんど人がいなくなるので、用廃機(用廃戦車を含む)を撮る場合にはイベント見学を捨てて、こちらの撮影に専念しよう(笑)!

【展示機と座標 Aircrafts and Locations】

(1) UH-1H (41701, 35.0342N / 135.8661E) GE-Pro画像より2007年2月1日以降2011年3月28日までの間に設置された。S/Nを見て「初号機だっ!」としばらく思っていたのだが、じつはUH-1HのS/Nは"41601"から始まるので「101号機」だ。道路わきに置いてあるので外柵から標準ズームレンズ程度で全景を収めることができるが、植樹や体育用具などが手前にあり、キレイな全景は撮ることができない。

f:id:Unikun:20220405174007j:plain

写真1 道路から見たUH-1H。植樹や体育用具などがあり、キレイな全景写真は撮影不能。春から秋にかけては手前に植樹や灌木が生い茂り、このような写真すら撮ることはできなくなる。(2022年4月3日外周より撮影)

 

(2) F-1 (90-8232, 35.0363N / 135.8673E) GE-Pro画像を確認すると2007年2月1日取得画像に機影は確認できないが、ヒコーキ雲さんに掲載された同年5月20日の公開日の写真には存在していたため、この間に設置されたのだろう。年度末に移設や設置工事を行うことが多いので、2006年度末(2007年3月頃)に設置されたものと考えている。なお本機はかつては築城基地の広報展示機エリアにて第6飛行隊創立40周年記念のスペシャルマーキングを施して展示されていた機体だ。このスペシャルマーキングは"00-8240"号機と同じパターンを常設の広報展示機に対して施したものであって、232号機がこの記念塗装を施して飛んだことはない。移設に際して通常塗装に塗り直されている。県道から柵越しに見られるが、道路からは最短距離でも約190m離れているうえ、桜の樹が邪魔になってほとんど見えない。落葉している11月頃から3月頃に訪問するともう少し見えると思う。なお機体左前に74式戦車が置かれているので、やや後方から狙うしかないが、そうすると機体は桜の樹の影にかかる。基本は駐屯地公開日に訪問して撮影する機体だ。

f:id:Unikun:20220405164843j:plain

写真2 満開の桜が「邪魔になって」機体が見えない。葉の落ちた冬季に訪問しよう(爆)。 (2022年4月3日外周より撮影)

 

写真3-1, 3-2 駐屯地公開イベント時に撮影したF-1。細かな注意書きなどは既に消えている。フルサイズ24mm程度のレンズが必要だ。(2023年4月29日撮影)

 

(3) F-86D (14-8222, 35.0363N / 135.8673E) 航空自衛隊F-86Dの最終号機。かつては基地内の35.0372N, 135.8686Eに置かれていたが、F-1設置と同時期に現在の場所に移設されたものと思われる(2007年5月20日の公開日に現在の場所に設置されている機体の写真がヒコーキ雲さんに掲載されている)。いつの頃からか機首周辺と主翼前縁が黄色に塗られている(ヒコーキ雲さんには1980年5月に撮影された写真が掲載されているが、この時点ですでに機首と主翼前縁が黄色く塗られている)。かつてはロケットパッケージの左右側面に”154”というNo.が記されていた。ロケットパッケージ側面には機体番号の下3桁が記入されていた例が確認されているため、機体番号は本当は”84-8154”ではないかという説もあるが、2022年4月の公開イベント時には既に消されており、真偽のほどは分からない。ちなみにロケットパッケージだけを別の機体のものと交換することは可能なので、他の機体から程度の良いものを取り付けた可能性もある。県道からはF-1の影になるため、垂直尾翼や翼下タンク程度しか確認することができない。

f:id:Unikun:20220406110517j:plain

写真4-1, 4-2, 4-3 機首、主翼前縁、垂直尾翼前縁を黄色に塗ったF-86D。下はF-1のコクピット見学用台座の上から撮影したもの。(上:大路 聡 氏撮影、中/下:2023年4月29日撮影)

 

【展示後廃棄】

(1) H-13(30141) ヒコーキ雲さんへの投稿写真から1980年5月には存在していた。いつ頃から展示され、いつ頃撤去されたのかは不明。

 

【その他】

(1) 61式戦車

写真5 F-86Dの隣に置かれた61式戦車。下がることができないのであまり良いアングルは狙えない。2023年4月イベント時には反対側に回ることができなかった。(2023年4月29日撮影)

 

(2) 74式戦車

写真6 F-1の隣に置かれた74式戦車。基地内道路に面しているため、記念撮影をする観客が絶えない。観閲行進や模擬戦などの人気イベントをやっている最中が狙い目だ。2023年4月イベント時には反対側に回ることができなかった。(2023年4月29日撮影)

 

【余談】

 大津駐屯地の南東部(琵琶湖側)には旧軍時代に水上機の訓練を行っていた際に利用してたスベリ(水上機揚陸用傾斜地)が残されている。「歴史派」な方は一度は確認しておこう(私自身はあんまり興味が無い)。水上機の訓練に関する写真等は広報館にいくつか展示されている。霞ヶ浦にも残されているとか取り壊されてしまったとか・・・。確認はしていないので興味ある方は個別に調べてみてください。

写真7 旧軍時代のスベリの遺構。念のために書いておくがPS-1やUS-1が利用したことは無い。(2023年4月29日撮影)

 以上