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【短報】岐阜かかみがはら航空宇宙博物館にファントム431号機とBK117を展示

<編集履歴> 03Mar.2022公開、19Feb.2023見直し更新(第2回目、ファントム搬入によりタイトル変更、内容を大幅に書き換え)

【はじめに】

本文書は岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の運営に関する予算の話を紹介し、その関係書類から2022年度内に展示されるファントムは431号機であろうと予測した記事を全面的に書き直したものです。さらに後日には予算の話と体験搭乗の文書を切り離して、それぞれ独立した意見記事とするつもりでいます。今は下書き程度とお考え下さい。

 

以下、本文。

【岐阜かかみかはら航空宇宙博物館の運営に関する金額を知ろう】

 2023年2月18日午後3時ごろにF-4EJ改07-8431号機が岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に搬入されました。また来る3月25日にはお披露目記念イベントが行われますが、その時までには「体験搭乗」用のBK117も屋外に設置されるものと思われます。

 ここではこれらの展示にかかる費用の確認と確認の方法をまとめておきましょう。

 

1. お金の出所は岐阜県各務ヶ原

 まず岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の運営に際しては岐阜県各務原市がそれぞれお金を出しています。このため「岐阜県の予算・決算に関する情報」と「各務原市の予算・決算に関する情報」の二つを確認する必要があります。ここでいう「情報」には予算案、予算要求書(審議用を含む)、決算書、決算報告などの「お金の動き」だけではなく、県議会や市議会での審議記録(議会議事録)も含まれますので忘れずにチェックしておきましょう。まぁ、大抵は事前に根回しをしておくので議会審議で揉めることはなく、予算請求部門担当者が「来年度〇〇する予定です」と発言し、議会の最終日に議長が「来年度予算承認について決を採ります。・・・賛成多数で本予算案は可決されました」でお終いかと思いますが。

 

2. 岐阜県の令和4年度予算要求資料

 さて情報公開の程度が進んでいるのは喜ばしいことですが、岐阜県の令和4年度予算要求資料は結構ややこしい場所にあります。読者の皆様ご自身で、一度は県のホームページから進み、財政情報の公開に至る構造を理解できるようにしておきましょう(社会生活で応用可能な場面は多いと思いますよ)。

 では、次のように進んでください;

岐阜県公式HP> 県政情報> 財政・予算・決算> 予算(注1)> 「予算情報公開について」の中の「予算編成過程の公開」> 令和4年度> 令和4年度当初予算の要求状況(注2)>商工労働部>航空宇宙産業課のNo.12

注1 最終的にいくらかかったのかという情報を確認する場合にはここで「決算」を選択して下さい。ただし令和4年度の決算は年度が終わった後にまとめられ、令和5年の晩秋頃に掲載されるハズです。

注2 予算審議が終わった後の決定予算を確認する場合にはここで「令和4年度当初予算案の決定内容」に進みます。あとは上記とほぼ同様です。

岐阜県の令和4年度予算要求資料;

https://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11105/yosan-hensei/R4koukai-3/07/110017.pdf

 

3. 各務ヶ原市の令和4年度予算案

次に各務ヶ原市の場合について確認しよう。市のHPから予算案のページへと進んでください;

https://www.city.kakamigahara.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/014/059/r4syuyou2.pdf

 この28ページ(PDF表示の30/49ページ)には「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館新規展示機導入事業」として23,396千円が計上されています。事業の概要を見ると「地元ゆかりの航空機や搭乗体験用ヘリコプターを新たに導入し、博物館の更なる魅力向上を図る。」とされています。

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写真1 各種文書から予算の段階で431号機が展示されると予想できた。(2009年10月12日岐阜基地航空祭にて撮影)

 

【余談】

搭乗体験用のヘリコプターも導入されるとのこと。

これは良いことだなと思いますよ。

 歴史的価値のある機体を一般(特にお子様)に開放してオリジナルの計器を破損されるより、一般に入手しやすい小型民間機やヘリコプターのコクピット部分を並べて「存分に遊んでもらう」方がはるかにマシだと思います。

(例えば東京・立川に展示されたR-HMを見てみよう。国内に一機しかない特異な機体だが、子供のおもちゃになってしまっている。ただし現在はコロナのおかげで操縦席へ入ることができなくなっているが。)

【東京都】GREEN SPRINGS(JR立川駅近く)のR-HM - 用廃機ハンターが行く!

 

 2022年3月初旬の時点では残されたファントムは廃棄される予定でしたが、2機分についてはコクピットの計器部分を取り出して「体験搭乗用」の模擬コクピットを作成するに至りました。一台は岐阜駅前の岐阜地方協力本部にあり、開館時間内であれば見学・登場可能です。もう一台は2023年2月19日時点では「完成報告」がありませんが、もうじき完成しそうな雰囲気です。関係者のご尽力に御礼申し上げます。

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写真2 日本では浜松広報館以外では気軽に見ることができないファントムのコクピット。ユニット化してC-1やC-2に乗せて運び、各基地祭で展示ことができれば広報効果も上がると思う。(2019年3月2日オーストラリアエアショー、Avalon空港にて)

以上