用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【群馬県】桐生市桐生が岡公園の展示機

<編集履歴> 31Aug.2021公開、11Apr.2023見直し更新(第2回目、現地再訪により写真追加と文書見直し実施)

<場所 Place> 〒376-0056 群馬県 桐生市宮本町二、三、四丁目、
桐生市西久方町二丁目地内 桐生が岡公園

<座標 Location> 36.4190N,139.3395E

<訪問日Visit>   03Aug.2019, 23Mar.2022, 27Mar.2023

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写真1 公園の片隅に2機並んで展示されている。(2019年8月3日撮影)

 

<行き方 Access> 

(1) JR両毛線桐生駅から北東に直線で約1.0km、道なりに約1.4km、徒歩約18分。なお途中で上毛電気鉄道西桐生駅の脇を通過する。

(2) 上毛電気鉄道西桐生駅から道なりに約1.1km、徒歩約15分。なお西桐生駅はJR桐生駅とは約300m離れている。

<解説General> 

(1) 桐生が岡公園桐生市営公園で遊園地と動物園に隣接している。公園の行政区分上の住所は「桐生市宮本町二、三、四丁目、西久方町二丁目」にまたがっているが、機体の置いてある位置は「宮本町二丁目1番地」に相当する。ちなみに管理事務所(動物園管理事務所となるが)は宮本町三丁目にある。さらに言うならば機体のある場所は公園内「女神像前広場」の一角だ。遊園地や動物園には休園日があるが、機体のある場所はいつでも入って撮影することができる。

(2) 機体は機首を北北東に向けて置いてある。

 

【展示機 Aircrafts】  

(1) T-6G (72-0142) 機体前に設置された説明版には1966年12月26日に”貸与を受けて引き取った”と記載されている。1965年4月に防衛庁(当時)は全国55か所にT-6Gを貸与することを発表したが、この状況から本機は間違いなくそのうちの1機だ。一方でJW誌2021年8月号別冊付録「全国保存機・展示機ガイド2021」を作成した際に空幕広報室から入手した資料には本機を含む全国の公園等にあるT-6Gは記載されておらず、これらは「空自の無償貸付機」ではない。どうやら1965-66年に放出した機体は通常の「(広報用の)無償貸付機」とは別次元の管理がなされているか、あるいは全く管理されていない「放出品」扱いの機体となっている可能性がある。さて2019年8月に訪問した際には機体はボロボロだったが2022年3月に再訪した際には外観はきれい再塗装されていた。キャノピーは2019年訪問時点ですでに透明プラスチックですらなくなり、パンチングメタルで代用されていた。機体右脇に桜の樹があり、春は良い感じで機体と絡めることが出来そうだと思っていたが、2020~2021年度の間に切り倒されてトイレが造られてしまった。

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写真2,3 2019年訪問時には機体はボロボロだったが、2022年3月に再訪した際には再塗装されていた。再訪時には機体右前から右脇にあった桜の樹を含む大きな樹木が数本切り倒され、その場所にトイレが建設されたために公園の様相が少し変わっていた。(上:2019年8月3日、下:2022年3月23日16時30分ごろフルサイズ換算18mm程度で撮影)

 

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写真4 T-6Gのキャノピーはパンチングメタルで代用されている。(2022年3月23日16時30分ごろフルサイズ換算32mm程度で撮影)

 

(2) OH-6D (31195, ただしテイルブームは31218号機のもの)このOH-6Dは2009年10月11日に撮影された写真がヒコーキ雲さんに掲載されている。展示されたのは恐らく2008-2009年度ごろなのだろう。OH-6Dの展示機にはよくあることだが、本機もテイルブームを他機のものと交換したうえで展示機として貸与されている。エンジンマウント部には”31195”、テイルブーム左側には”JG-1218”と記入されているのでチェックしておこう。テイルブームの右側は一応”JG-1195”と読めるが、継ぎ目部分での数字が若干おかしな記入状態になっているので、こちら側も要チェックだ。機体右側の方が撮りやすい。T-6Gの状況と合わせると午前中に訪問した方がベターな場所、ということになる。

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写真5-1, 5-2 色褪せてきたOH-6D。春は脇の枝垂れ桜と絡めることができる。(上:2019年8月3日、下:2023年3月27日撮影)

 

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写真6 エンジンマウント部とテイルブームのナンバーが異なっている。用廃後に”まだ使える”テイルブームを取り外して現役機に譲り、不要となったテイルブーム(交換した相手機の物とは限らない)を取り付けるとこういうコトになる。(2019年8月3日撮影)

 

【余談】

近くを走る上毛電気鉄道では1928年製のデハ101を動態保存しており、年2回ほどのイベント時に一往復程度を走らせている。運行予定は上毛電気鉄道のHPや鉄道マニアのイベント情報サイトで確認しよう。

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写真7 上毛電気鉄道ではイベント時に車齢100歳近いデハ101が走る。(2015年1月3日撮影)

以上