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【台湾】台湾空軍 F-5シリーズの展示機

<編集履歴> 09Feb.2021公開、13Mar.2023見直し更新(第7回目、見直し実施)

 

 台湾のF-5系列に関する説明はコチラへ(開き直りの他力本願モード)。

F-5戰鬥機 - Wikiwand

ROCAF Northrop F-5E/F

現在、台湾内に残る機体はF-5Aが8機、B型が7機、E型が49機、F型が5機の合計69機だ。練習機としてアメリカからリースしたT-38は返却あるいは墜落して台湾内には残っていないが、航空教育展示館での展示用にわざわざAT-38Bを一機購入して展示している。

*印は民國108年度三軍陳展装備列表に記載された展示機を示す。

【F-5Aの展示機】

(1) F-5A (1224 / 66-9183) 旧桃園大園基地、かつての航空科学館展示機

(2) F-5A (1235 / 66-9201) 空軍航空技術學院 巨輪校區

(3) F-5A (1270 / 69-7098) 航空教育展示館

(4) F-5A (1272 / 69-7102) AIDC沙鹿

(5) F-5A (1276 / 69-7111) 空軍航空技術學院 巨輪校區

(6) F-5A (1280 / 69-7115) AIDC沙鹿

(7) F-5A (1281 / 69-7116) 台東志航基地

(8) F-5A (1288 / 69-7122) 中華民國國防部 公共藝術區

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写真1 桃園国際空港航空科学館(閉鎖・解体済)に展示されていたF-5A。(2006年8月6日撮影)

 

【F-5Bの展示機】

(1) F-5B (1104 / 66-9237) 岡山の軍史館軍機展示場 

(2) F-5B (1105 / 66-9239) 台東志航基地

(3) F-5B (1106 / 67-2272) 花蓮基地、”1101”と記載

(4) F-5B (1113*/ 73-1612) 金門國家公園管理處乳山遊客中心

(5) F-5B (1116 / 74-0776) 花蓮縣上騰高級工商職業學校

(6) F-5B (1121 / 74-0784) 中華民國國防部 公共藝術區

(7) F-5B (1122 / 74-0785) 台中の成功嶺

※ 2013-2014年ごろに澎湖縣軍人忠靈祠に置かれてた1112号機(73-1611、”2111”と書かれていた)は廃棄された。

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写真2 軍史館前の軍機展示場にあるF-5B。(2017年11月26日撮影)

 

【F-5Eの展示機】

(1) F-5E (5101 / 74-0958) 岡山の軍史館軍機展示場

(2) F-5E (5102 / 74-0959) 台中のCCK基地

(3) F-5E (5109*/ 74-0966) 台中市私立慈明高中

(4) F-5E (5119 / 74-0976) 台東縣國軍退除役官兵輔導委員會馬蘭榮譽國民之家

(5) F-5E (5121 / 74-0978) 台南市麻豆區軍史公園

(6) F-5E (5123 / 74-0980) 花蓮縣上騰高級工商職業學校

(7) F-5E (5125*/ 74-0982) 彰化縣八卦山風景區

(8) F-5E (5128*/ 74-0985) 台南市南化水庫

(9) F-5E (5137 / 74-0994) 高雄市私立大榮高級中學

(10) F-5E (5138*/ 74-0995) 雲林縣二崙運動公園(二崙軍史公園)

(11) F-5E (5140*/ 74-0997) 彰化縣溪湖鎮軍機公園

(12) F-5E (5145*/ 75-0318) 新竹の中華科技大學

(13) F-5E (5149 / 75-0322) 高雄市大寮の中山高級工商職業學校

(14) F-5E (5154*/ 75-0327) 新北市樹林區軍人忠靈祠 新北市樹林區軍人忠靈祠

(15) F-5E (5157 / 75-0330) 台南基地

(16) F-5E (5167 / 75-0340) 中華民國國防部 公共藝術區 

(17) F-5E (5182*/ 75-0355) 嘉義縣梅山鄉梅山公園

(18) F-5E (5183 / 75-0356)  台南の大恩公園

(19) F-5E (5184*/ 75-0357) 屏東縣里港鄉公所朧祥河濱公園

(20) F-5E (5185 / 75-0358) 花蓮基地

(21) F-5E (5186 / 75-0359) 桃園縣國軍退除役官兵輔導委員會桃園榮譽國民之家

(22) F-5E (5187*/ 75-0360) 新北市樹林區軍人忠靈祠 新北市樹林區軍人忠靈祠

(23) F-5E (5195*/ 75-0368) 桃園縣大園鄉圳頭軍史公園

(24) F-5E (5196*/ 75-0369) 新北市土城區頂新公園

(25) F-5E (5197 / 75-0370) 台北市の國防醫學院

(26) F-5E (5198 / 75-0371) 台中の成功嶺

(27) F-5E (5207*/ 76-0477) 彰化縣二水鄉火車

(28) F-5E (5215 / 76-0485) 桃園市私立方曙高級商工職業學校

(29) F-5E (5218 / 76-0489) 南投縣廣成社區公園

(30) F-5E (5220 / 76-0490) 中華科技大學 雲林校區

(31) F-5E (5223 / 76-1618) 台東志航基地

(32) F-5E (5229*/ 76-1624) 臺南市水交社文化園區、かつて嘉義縣竹崎鄉親水公園展示機

(33) F-5E (5230*/ 76-1625) 桃園龍潭軍史公園

(34) F-5E (5241 / 76-1636) 嘉義基地

(35) F-5E (5246* / 77-0329) 高雄市杉林鄉立杉林國民中學

(36) F-5E (5250 / 77-0333)  航空教育展示館、機首部分のみ

(37) F-5E (5251*/ 77-0334) 嘉義縣水上鄉南靖糖廠

(38) F-5E (5253*/ 78-0028) 花蓮縣六期重劃區東大門夜市 

(39) F-5E (5262*/ 78-0037) 台中市雅潭神綠公園

(40) F-5E (5282 / 80-0303) 新北市白雲國民小學

(41) F-5E (5283*/ 80-0304) 台中市台中823戰役紀念公園

(42) F-5E (5293*/ 80-0314) 宜蘭縣員山、七賢休閒公園

(43) F-5E (5304 / 81-0011) 台中のCCK基地

(44) F-5E (5305 / 83-0092) 空軍航空技術學院 巨輪校區、5305が本当なら81-0012、また83-0092が本当であれば5322となる。

(45) F-5E (5308 / 81-0015) AIDC沙鹿、Tiger2000改修機

(46) F-5E (5311 / 81-0018) 南投縣草屯鎮碧峰里戰鬥機、戰車展示園區

(47) F-5E (5312 / 81-0019) 屏東の空軍第一後勤指揮部

(48) F-5E (5326 / 83-0096) 高雄市私立華德高級工業家事職業學校

(49) F-5E (5341* / 83-0111) 新竹市凌雲公園(大鵬新城(団地)脇)

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写真3 精糖工場前の敷地にあるF-5E。(2019年10月20日撮影)

 

【F-5Fの展示機】

(1) F-5F (5353 / 76-1642) 航空教育展示館

(2) F-5F (5358*/ 77-0340) 桃園市桃園龜山第一河濱公園

(3) F-5F (5360*/ 77-0342) 桃園市桃園龜山第一河濱公園 

(4) F-5F (5365 / 77-0347) 空軍航空技術學院 介壽校區

(5) F-5F (5386 / 80-0298) 航空教育展示館、機首部分のみ

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写真4 桃園龜山第一河濱公園のF-5F。(2019年10月17日撮影)

 

【AT-38Bの展示機】

台湾空軍では1960年代末期ごろから28機のT-38を運用していたが、これらはそ1975年にアメリカへ返却した。1990年代になり、F-16やIDF、Mirage-2000の導入に際してパイロットを増員する必要が生じたため、40機のT-38をアメリカからリースし、台湾空軍のS/N3801~3840を付与したうえで1995年5月24日に花蓮基地第8連隊14中隊および15中隊を編成して使用した。リース中に1~2機程度が墜落して失われたが、残りの機体は1998年に返却している。

 現在、岡山の航空教育展示館に展示してある機体はアメリカから展示用に新たに購入したものだ。この機体はアメリカでAT-38Bに改装されたのちにAMARCで保管され、2000年4月24日に引き出されて台湾に運ばれた。本機には実在しなかった"3842"というS/Nを描いている。

(1) AT-38B (3842 / 61-0804) 航空教育展示館、”3842”は偽番号

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写真5 航空教育展示館のAT-38B。(2017年11月26日撮影)

 

【余談】

北京郊外の中国航空博物館には台湾から亡命したF-5EとF-5Fが展示されている。

(1) F-5E (5120 / 74-0977)  1989年2月11日亡命時に燃料切れとなったため、パイロット林賢順は脱出・落下傘降下しており機体は大破した。焼け焦げた残骸の一部と青天白日旗が2/3程度見える主翼の破片が中国航空博物館に存在していた。この残骸の様子は「中国名机珍蔵 Aircraft Treasures of China」(中国民航出版社1998年11月出版、p.114)に掲載されている。現在も公開されているかどうは不明だ。ネット上の写真はは見つけていない。「中国名机珍蔵 Aircraft Treasures of China」は東京新橋の航空図書館の蔵書となっており閲覧可能だ。

(2) F-5F (5361 / 77-0343) 1981年8月8日亡命。前席教官、後席は計器飛行訓練の学生でキャノピー内に覆いをした状態で大陸に向かうも、学生は亡命を希望しなかったため、射出座席で「落として」から前席教官だけが亡命したという逸話が残る。どこまでホントか確認はしていない。

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写真6 中国航空博物館のトンネル内に展示されていたF-5F亡命機。F-5Eは亡命時に墜落して失われているが、その残骸の一部(小さな破片)が博物館内にあるハズだ。(2011年11月5日撮影)

以上