<編集履歴> 26Nov.2020公開、11Nov.2022見直し更新(第5回目、字句修正等)
<場所 Place> 〒294-0033 千葉県館山市宮城無番地
<座標 Location> 34.9855N, 139.8408E
<訪問日Visit> 31May.2009, 26Jul.2015, 30Jul.2015, 24-25Nov.2020, 18Jul.2022ほか
写真1 正門詰所脇の外周から撮影した展示機群。(2020年11月24日撮影)
<行き方 Access>
(1) JR内房線館山駅東口前から航空隊行バスで10分程度、終点「航空隊」下車目前。駅西口から海岸沿いを歩いて約2.7km、約35分、
※沖ノ島はゲート前からさらに約2km先だ。徒歩で約30分かかる。
<解説General>
(1) 海上自衛隊館山航空基地には第21航空群第21航空隊がありSH-60Kが配備されている。
(2) 基地正門脇には5機の用廃展示機がある。この展示機数は海上自衛隊基地の中では鹿屋航空基地に次ぐ全国第二位の規模を誇る。ちなみに山口県の小月航空基地にも4機種5機(T-5, KM-2が2機, T-34A, SNJ)が存在するので同位とする。ただし小月基地の場合には屋内展示と屋外展示のKM-2が重複しているので「格」としてはチョイと下がるのだが・・・。第四位は下総航空基地の4機(B-65, JRB-4, SNJ, V-107A)、第5位には2機のヘリコプター(HSS-2B, SH-60J)を展示する大湊航空基地と小松島航空基地が続く。八戸航空基地、厚木航空基地、岩国航空基地、那覇航空基地には海上自衛隊としての展示機は存在しない(注:海自と同じ敷地の米軍厚木基地および航空自衛隊那覇基地には展示機がある。岩国基地のPS-1とB-65の敷地は日米どちらの管轄下にあるのか不明だ)。
さて正門に行って撮影の可否について伺ったところ、コロナ対応のため”基地内見学”は出来ないが、”外周からなら撮影は構わない”という現実的な回答をいただいた。そこでゲートの詰所の脇(受付窓口の前)の外周(質問した場所から数メートル離れた場所)から撮影させてもらった例が写真1だ。ここからだと奥にあるB-65とKM-2は少々撮りづらい。やはり基地公開の際に訪問して撮影するのが最も効率が良いだろう。
【展示機 Displayed aircrafts】
1. B-65 (6726/オ)
写真2 垂直尾翼に大村を示す「オ」を記載したB-65(6726)。私自身は本機を大村で運用していた頃の写真記録を見つけていない。(2015年7月26日撮影)
2. KM-2 (6259, 201ATS)
写真3 小月基地第201教育航空隊で使用されていたKM-2(6259)。(2015年7月26日撮影)
3. HSS-2B (8085, 124FS)
写真4 HSS-2B型の2号機にあたる8085機。初号機である8084号機は小牧空港脇の三菱重工に展示されている。(2015年7月26日撮影)
4. S-61A (8185, 21FS)
写真5 南極観測支援に使われたS-61A-1(8185)。現存するA-1型は本機のみだ。(2009年5月31日撮影)
5. SH-60J (8221, 124FS) 国内で一番初めに展示機となったSH-60Jだ。
写真6 用廃後に展示機となったSH-60Jはこの8221号機が全国初のケース。もっともその後でも大湊、小松島、島原にしか展示されていないのだが。(2016年7月30日撮影)
【余談】
GE-Pro画像を見ると2020年3月24日取得画像以降には34.9902N, 139.8310Eに用廃機3機が並んでいる。8月に訪問した際には基地北側を走る沖ノ島に通じる道路はコロナ対応のために閉鎖されていたのだが、10月ごろから再び通れるようになり、Twitterなどに用廃機の写真がUpされるようになった。これは面白そうだと2020年11月25日に現地を訪問した。この時点で用廃機の数はさらに2機増えており、限定的ながら次の機体を金網越しに見ることができる。作例で使用したレンズは70-200mmの中望遠ズームだ。
写真7 基地外周から金網越しに撮影した用廃機 (SH-60J 8287/21FS , UH-60J 8967/73FS)。いずれも2019年7月27日の公開時にハンガー内で部品を取られていた機体だ。(2020年11月25日撮影)
写真8 基地外周から金網越しに撮影した用廃機。2020年3月24日取得のGE-PRo画像に手前のUH-60J(8966/73FS)は写っているが、後方のSH-60J(8283/21FS)と8969/21FS)は写っていなかった。8966号機と8283号機は2019年7月27日の公開時にハンガー内で部品を取られていた機体だ。(2020年11月25日撮影)
【余談その2】
第21飛行隊はとっくの昔にSH-60Kに機種更新をしていたものと思っていた。ところが2020年11月25日に訪問したところ、8270号機が離着陸訓練を繰り返していた!月刊誌「航空ファン」2020年4月号p.57の海上自衛隊部隊編成表(2020年2月1日現在)をよく見たトコロ、第21航空群(館山)第21航空隊第212飛行隊にはSH-60J/Kが配備されていることになっていた。なお令和2年度防衛白書資料5によると2020年3月末時点のSH-60J保有機数は18機。館山の第212飛行隊のほか、第22航空群(大村)第22航空隊(大村)の第223飛行隊、鹿屋航空分遣隊(鹿屋)、第24航空隊(小松島)の第241飛行隊および厚木の第51航空隊第513飛行隊が運用している。一飛行隊あたり2~4機が配備されていることになる。
第21航空群の公式Twtterによると2021年4月1日に館山基地に所属していたSH-60Jの最後の1機が配置換えとなり、第22航空群(大村)に向けて飛び立っていったとのこと。これが館山で見た最後のSH-60Jとなってしまった。
写真9 離発着訓練を繰り返すSH-60J(8270)。沖ノ島からR/W09へのアプローチを撮影する場合、順光側は立入禁止エリアなので行くことが出来ないのだ。夏のナイト訓練の際にはかろうじて光が回る時期・時間帯がある。(2020年11月25日撮影)
以上