用廃機ハンターが行く!

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【忠清北道】清州の韓国空軍士官学校(空軍博物館)と周辺の展示機

<編集履歴> 25Jul.2020公開、30Apr.2024見直し更新(第4回目、写真追加)

<場所 Place>    韓国空軍士官学校

http://www.afa.ac.kr/user/indexMain.action?handle=1&siteId=museum

<訪問日Visit> 24oct.2005, 12Mar.2006 and 6Jul.2013

<行き方 Access>

(1) 清州市外バスターミナルより311, 311-3, 313, 313-1,315,315-1バスで約50分。ナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)下車し、モニュメントのある山方面(東側)への道路を約450m進むと第一ゲート(36.5747N, 127.5168E)となる。

※1 ナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)の敷地内にT-33Aがある(後述)。

※2 星武公園のC-54とC-123を見るには第一ゲートの北側の入口から公園(グラウンド)に入る。

※3 空軍博物館見学の場合には第一ゲート脇の面会室で手続きを行う。(ここで見学用バスに乗り込む)

※4 カサン・ソンム基地を訪れる場合には下車後に歩く。

写真1 清州市内から25号線を南下し、このモニュメント (36.5748N, 127.5117E)から東に進むと空軍士官学校だ。(2006年3月12日14時ごろ撮影)

 

<解説General> 

(1) 本記事では韓国空軍士官学校敷地内にある博物館と航空機展示場および周辺の機体を紹介する。紹介するのは次の場所だ。

1) 空軍博物館入口周辺にある機体

2) 空軍士官学校の屋外展示場にある機体

3) 空軍士官学校敷地内にある機体(3か所)

4) 隣接する星武公園の機体

5) ナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)の敷地内にあるT-33A

6) カサン・ソンム基地について

(2) 空軍博物館は毎週水曜日を除き、10時からと14時からの2回、無料の見学ツアーが催行されている。空軍士官学校のサイトからネットにて事前予約が必要とされているが、現時点では探し方が悪いのか、それともコロナ対策で休館中のためか、予約ページが見つからない。航空ファン誌2019年3月号p.62「韓国空軍博物館と清州の展示機」(大路聡氏)によると予約は2週間前まで。第一ゲート脇の面会室(後述する星武公園入口)で手続きを行い、バスで敷地内見学ツアーを行うとのこと。

(3) 見学ツアーの内容は博物館見学と映画鑑賞で50分、天文台(36.5785N, 127.5192E) での講義に50分、展示機見学は15分ほどだとのこと。15分程度で約20機を撮影するのは大変だ。なお博物館前の道路にある機体は博物館見学のためにバスを降りた直後にしか撮影チャンスはないというので注意されたい。

(4) 空軍士官学校敷地内の機体は時々動かされているようだ。本記事では2022年5月13日に閲覧したGE-Proの衛星画像の取得日を元に話を進める。ただし現地訪問者のBlog記事などで日付が確認できるものについては適宜日付を修正し、不明な期間の”幅”を狭くするようにしている。

(5) 私自身が最後に訪問してから10年近くが経過している。航空ファン誌2019年3月号(No.795)p.62-69には大路聡氏の「韓国空軍博物館と清州の展示機」という記事が現時点での最新邦文レポートだが、記事に紹介されているT-6が無くなるなど、すでに変化が生じている。本記事はあくまで「行くための参考」とし、最新情報を確認してから現地を訪問して欲しい。

写真2 韓国空軍博物館の入口。現在は向かって右手にF-51D、左手にT-6が置かれているが、訪問した当時は2機とも移設前で屋外展示場にあった。(2006年3月12日11時ごろ撮影)

 

【空軍博物館前の展示機】

 空軍博物館 (36.5822N, 127.5250E)の入口向かって右側にTF-51Dが展示されている。また屋外展示場と博物館を結ぶ道路の西側に機体が置かれている。見学ツアーに参加すると屋外展示場側(基地内モニュメントのある交差点付近)でツアーバスを下車し、歩いては博物館に移動するが、この時が唯一の撮影機会だ。博物館見学後にはツアーバスが博物館前に駐車して乗せられてしまうので撮影する機会は無いとのことだ。

(1) TF-51D (18, 36.5820N, 127.5253E) 博物館玄関、向かって右側に2015年3月24日から10月28日までの間に設置されているが、2021年9月以降の衛星画像では機体の写り方が少々おかしいので、もしかしたら撤去されているかもしれない(移転先不明)。元は屋外展示場にあった機体(36.5782N, 127.5239E)でキャノピーは破損したものを代替品に取り換えたのだろう、2012年以降は直線的なラインのものになっている。

 

(2) F-86F (63937, 36.5810N, 127.5252E) 屋外展示場(36.5782N, 127.3237E))にあった”64928”号機を2015年10月28日~2017年2月21日の間に移設した。いつの頃からか尾翼のナンバーが"63937"に書き換えられている。

写真3 屋外展示場に置かれていた頃のF-86F”64928”号機。(2005年10月24日撮影)

 

(4) F-5A (70529) 本当のS/Nは”10529”。屋外展示場から移設した。

写真4 屋外展示場に置かれていた頃のF-5A”10529”号機。(2006年3月12日撮影)

 

(5) F-4E (80310, 68-0310)。屋外展示場から移設した。

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写真5 屋外展示場に置かれていた頃のF-4E。今も爆装している。(2006年3月12日撮影)

 

(6) A-37B (934)  2007年10月のソウルエアショーでブラックイーグルスNo.2だった機体。展示に際してポジションナンバーをNo.1に変更している。当初は屋外展示場の北端部分に置かれていたが移設した。

 

注1  T-6 (106) 元は屋外展示場にあった機体。「建国機」として2016年10月20日登録文化財第667号に指定された。2018年2月7日~1019年4月4日の間は博物館玄関前の向かって左側(36.5820N, 127.5249E)に置かれていたが、2020年6月9日~2020年11月28日の間には博物館前の道路わき(36.5815N, 127.5252E)に移設され、その後、撤去された。移設先は分かっていない。

 

注2 T-102 (05007)は2018年11月20日~2019年4月4日の間は博物館前の道路脇(36.5815N, 127.5252E))に展示されていたが、2020年6月9日以降は第一ゲート脇(見学手続きを行う休憩室前、36.5750N, 127.5170E)に移転された。T-102の置いてあった跡には上記注1で記したT-6が置かれたが、この機体も2020年11月28日以降は行方不明となっている。

 

【屋外展示場の展示機】

 空軍博物館の手前に屋外展示場(36.5784N, 127.5243E周辺)がある。

(1) A-37B(40905) 垂直尾翼に”40905”と書かれているが本当のS/Nは”10905”。訪問時にはT-37C同様の銀地に赤の警戒色の訓練機塗装だったが、現在は三色迷彩となっている。

写真6 現在は三色迷彩となっているA-37B。背後にはHAWKミサイルの弾体とT-33Aが見える。(2005年10月24日撮影)

 

(2) F-86D F-86Fの移設に伴い2015年10月28日~2017年2月21日の間に36.5782N, 127.5236Eから元F-86Fのあった場所(20mほど隣の36.5782N, 127.3237E)に移設した。

(3) F-5B

(4) RF-5A

(5) RF-4C

(6) T-6

写真7 屋外展示場のT-6。(2006年3月12日撮影)

 

(7) T-28

(8) T-33A(023、のちに73665) 2005年秋には垂直尾翼に”023”と描かれていたが、2006年訪問時には"73665"となっていた。

写真8-1, 8-2 T-33A。垂直尾翼に描かれた番号が時期により異なっている。(上:2005年10月24日、下:2006年3月12日撮影)

 

(9) T-37C

(10) T-41B

(11) T-59 (Hawk Mk.67) 私が訪問した際には、まだ展示されていなかった。

(12) T-102 私が訪問した際には、まだ展示されていなかった。

(13) 復活号

(14) C-46 (78053)

写真9-1, 9-2, 9-3 C-46三景。(2005年10月24日撮影)

 

(15) H-19

写真10 H-19。(2005年10月24日撮影)

 

(16) UH-1B (40905)

写真11 UH-1B。(2005年10月24日撮影)

 

<亡命機>

亡命機であるJ-6、J-7、H-5の3機が展示されている。こちらの記事に詳細を紹介する。

【特集】行こう、逝こう!韓国へ!!(亡命機一覧) - 用廃機ハンターが行く!

 

(1) J-6 (053、飛来時の機体番号は83053、中国製のMiG-19) 1986年10月24日に中国煙台より、清州基地に飛来した。KF誌2019年3月号p.68では本機のことを「8”2”053号機」と記載しているが、これは間違いで「8”3”053号機」が正しい。

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写真12 中国から亡命してきたJ-6(053/手前)とJ-7(045/奥)。(2006年3月12日撮影)

 

(2) J-7 (045 / 中国製のMig-21) 1983年08月07日に中国大連から飛来して、城南基地(ソウル基地)に着陸した。

写真13 中国から亡命してきたJ-7(045)。(2006年3月12日撮影)

 

(3) H-5 (038 / 中国製のIL-28) 1985年08月25日に中国山東省膠州(青島の西側にあるエリア、市)から飛来した。しかし、燃料切れのためにイクサン(益山)の水田に不時着して機体は大破し、搭乗員1名と地上の韓国人1名が死亡した。生存した二名の搭乗員のうち一名は、死亡した搭乗員の遺灰と共に中国に戻り、亡命首謀者の1名は同年9月20日に台湾に渡った。三つに折れた機体は修復されて展示されている。

写真14 中国から亡命してきたH-5(038)。不時着時に大破したが、修復された。(2006年3月12日撮影)

 

【敷地内の展示機】

 空軍士官学校の敷地内には上記の他に4機の展示機があるが、いずれも撮影は禁止。しかしネットで丹念に探すといくつかの写真が見つかる。

(1) F-86F (36.5722N, 127.5237E) 第二ゲートを入って直ぐに台座の上に設置された2機のF-86Fが見えるが撮影禁止だ。

(2) F-4D  (50-786 / 65-0786, 36.5824N, 127.5306E) 敷地内に機首を南東に向けて置かれている。この場所に落ち着くまでに敷地内を数回動かされている。2014年10月19日にはBlackEagles塗装となっていた。見学ツアーで見ることはできない。

(3) F-4E  (80-392 / 68-0392, 36.5700N, 127.5306E)  本機は2013年10月4日に清州基地からトレーラーで搬入されたが、この移動の際にはすでにBlack Eagles塗装となっていた。その移動の様子はネット上にある現地報道写真で見ることができる。現在は第二ゲート右手(東側)奥のゴルフコース手前に機首を北東に向けて台座の上に据えられている。見学ツアーバスは近寄らないので見ることはできない。

 

【星武公園】

 空軍士官学校に隣接する星武公園にはC-54とC-123が展示されている。こちらは士官学校の制限エリア外にあるため、見学ツアーとは関係なく近寄って撮影することができるハズだが、「隣接する」という微妙なエリアなので制限規則は都度変更されるものと思われる。現地に行って見て近づけないようなら潔く諦めよう。なお機体に近づくためには第一ゲート脇(36.5750N, 127.5170E)から駐車場を経てグラウンドに入る。空軍士官学校の第二ゲート付近からは”行けない”ので注意する。

(1) C-54 (36.5767N, 127.5209E)

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写真15 星武公園のC-54。(2013年7月6日撮影)

 

(2) C-123K (54-0662, 36.5770N, 127.5204E)

写真16 星武公園のC-123K。(2013年7月6日撮影)

 

(3) T-102 (05007, 36.5750N, 127.5170E) 本機は2018年11月20日~2019年4月4日の間は博物館前の道路脇(36.5815N, 127.5252E)に置かれていたが、2020年6月9日以降は第一ゲート脇(見学手続きを行う休憩室前、星武公園の入口脇)に移転されている。

 

【ナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)のT-33A】

<場所 Place>    ナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)

<座標 Location> 36.5760N, 127.5095E

<機体 Aircraft>  T-33A (TR-656)

<訪問日Visit> 未訪問

<解説>

 航空ファン誌2019年3月号p.69にて紹介された機体だが、2006年10月28日以降には機首を東に向けて設置されていることが衛星画像で確認できる。小学校の敷地の奥、校舎の裏手にあるためフラリと中に入る訳にも行かず、現地との交渉が必須なので撮影難易度は高い。事前連絡して訪問するのが順当だが、行き当たりばったりで訪問した場合、見学を断られたら素直にあきらめよう。建物の影にならなければ機体右側はいつでも順光で撮れそうだ。

 

【カサン・ソンム基地】

<場所 Place>  カサンにあるソンムSeongmu基地 (RKTE, K-60)

<座標 Location> 36.5680N, 127.4989E付近

<機体 Aircraft>  第212飛行隊所属のT-11(An-2)、第55教育飛行隊のKT-100

<訪問日Visit> 未訪問

<行き方 Access>  上述したナムイルチョトンハッキョ(南一初等学校)のバス停で下車し、地図を参照しながら適当に歩く。

<解説General> 

 空軍特殊部隊のHLナンバーのついた怪しげなT-11(An-2)が駐留していた1200m級の滑走路(R/W16-34)を有する基地。このAn-2は退役したが、怪しげな場所なので周辺での行動は自己責任にて。 柿谷哲也氏による航空情報誌2019年1月号No.904p.72-73「民間登録記号と空軍国籍マークを付けた韓国の特殊任務機T-11」とJウイング誌2022年3月号No.283p.68-69「このヒコーキに、会いたい 第3回 韓国空軍のT-11を知っているか?」という記事が参考になる。同一人物が執筆した同一ネタなので、どちらか一方を読めば十分だろう。

以上