<編集履歴> 20Dec.2019公開、02Jan.2022見直し更新(第4回目、タイトルを変更し、見直し実施、写真追加)
<場所 Place> 321号線(Malaiman Rd.)沿いのオープンマーケット脇
102 Wang Taku, เมือง Nakhon Pathom 73000
<訪問日 Visit> 11 Jan.2019
<行き方 Access>
(1) バンコクより鉄道でSnam Chandra Palace駅(無人駅)下車後、西に約550m進み、321号線を北上する。駅から約3.9km、徒歩で約50分だ。321号線を1時間に1-2本程度走るカンペーンセン方面に行くソンテウが来れば、これに乗れば良い。ただし後ろから追い越していくので、歩きながら捕まえるのは困難だ。
(2) バンコクよりバスもしくは鉄道でNakhonpathom駅前に行く。正確には駅前からワットプラパトムチュディーに向かって1ブロック進んだChedi Bucha川沿いだ(13.8234N,100.0596E)。ここからPhra Prathon, AH2(4号線)、321号線を経由してカンペーセン方面に行くソンテウに乗り、15分程度。
(3) 321号線には路線バスも走っているが運行時間や間隔は不明。悩んで待つより歩いて行ったほうが絶対早い。
<解説General>
(1) 週末にはマーケットとなるらしい広場の周辺にアイキャッチャーとして機体や軍用車両(放出品)などが並べられている。機体を見るだけなら無料、24時間いつでも近寄ることができる。 広場の奥まったエリアは整備され、2021年9月には”Niagara N Garden”というカフェスペースとなった。2019年1月に私が訪問した際には翼を外され転がっていたYS-11やL-1011が組立てられ、L-1011の中にコーヒーショップができた。個人的な予想だが、この場所は決して人通りや交通量が多い場所ではなく、設備の維持費などを考えると1年程度で潰れるものと思っている。早めに訪問して写真を残しておきたい場所だ。
(2) Nakhonpathom駅前のソンテウ乗り場およびバス停には数系統の路線のソンテウやバスが30分に一本程度の割合で発着していた。行先表示のある掲示板があるような場所ではく、駅前の通りに車が集まったような停留所なので、タイ語で目的地を示せるように準備して、ドライバーに行くかどうかを尋ねる形で現地に行くかどうかを確認しよう。(3) 私自身は往路はSnam Chandra Palace駅より歩いて行き、帰りはマーケット前からソンテウに乗ってNakhonpathom駅前に戻るルートを取った。
(4) Nakhonpathom駅前のワットプラパトムチュディーは観光地として有名だ。2019年の時点では撮影に適した時間帯にNakhonpathom駅に到着する列車は数本しかないが、数年後にはバンコク郊外線として本数が増加するハズである。タイのハナシなので、実際いつのことになるかは判らないが、訪問前にはアクセスの変更の有無をよく確認してほしい。なおバスはバンコク南ターミナルから1時間に1本以上の頻度で便がある。Nakhonpathom駅前には行かず、ワットプラパトムチュディーの周りをぐるりと回ってバンコクに戻るようだ。このためワット周辺では一方通行ルートとなる模様。GPS連動の地図アプリやワットプラパトムチュディーとの位置関係で自分の現在位置を確認して乗降しよう。
【機体と座標 Aircrafts and Locations】 (位置情報はGE-Proの2021年2月5日取得画像より求めた。撮影時の位置関係と現在の位置は異なるので注意すること)
(1) MD-87(N880TH, 13.8488N / 100.0204E) MD-80シリーズの短胴型。以前はJA8280 (JAS→JAL)だった機体。
写真1 321号線沿いに設置されたMD-87。(2019年1月11日撮影)
写真2 MD-87を側方から見る。尾翼脇にはファントレーナーが置かれていた。(2019年1月11日撮影)
(2) Fantrainer 600 (F18k-6/30, 40216, 13.8474N / 100.0194E) 垂直尾翼に"40216"を塗りつぶした跡が確認できた。また胴体側面にはタイ語で”F18k-6/30”と書かれていた機体。エリア内にもう1機ある初期型Fantrainer 400のエンジンをパワーアップ型に換装したタイプで400との識別はインテイクが背部に向けてやや大きくなり、エンジン搭載部から排気口までの外形ラインが若干膨らんだ形になっていること。これによりファン前方上部の前部胴体と後部胴体をつなぐ部分の切り欠きの形状が変わっている(ただし見比べてもあまりよく分からない)。ネット上には本機を400とする投稿が非常に多い。
写真3 MD-87の尾翼脇にあったファントレーナー600(2019年1月11日撮影)
(3) L-39ZA/ART (KhF1-1/37, "40101", c/n.385404, 13.8467N / 100.0194E) 元はタイ空軍401飛行隊所属機だ。後席の左隔壁部分に銘板がありc/n."385404"が確認できるが、自分の撮影した写真ではキャノピーのゆがみと甘い打刻から"385604"もしくは”385606”のように見える。
写真4 タイ空軍機の用廃機L-39。(2019年1月11日撮影)
写真5 L-39とMD-87、ファントレーナーの位置関係が分かるように撮影した一枚。(2019年1月11日撮影)
(4) YS-11A-513 (HS-KVA, 13.8465N / 100.0191E) 元はJA8761。2021年9月の現状報告では垂直尾翼は取付けられていなかった。
写真6 訪問時に撮影したYS-11の胴体部分。左右の主翼は外されて脇に置かれていた。(2019年1月11日撮影)
写真7 主翼に描かれたS/N"HS-KVA"の下から元のS/Nである"JA8761"が浮かび上がっていた。(2019年1月11日撮影)
(5) L-1011 (HS-AXA, 13.8470N /100.0189E) 2020年1月度の衛星画像では写真の通りバラバラであったが、1年後に撮影した2021年2月度の衛星画像ではキレイに組立てられていた。
写真8 訪問時には上半分も無かったL-1011。(2019年1月11日撮影)
(6) Socata TB.20 Trinidad (HS-TCZ) 2020年1月8日以降のGE-Pro画像では見えなくなっている。所在不明だ。
写真9 HS-TCZの後ろにはL-1011の胴体が転がっていた。(2019年1月11日撮影)
(7) Fantrainer 400 (F18-03/32, c/n. 027, 13.8475N / 100.0188E) Fantrainerの基本型。600に比べるとエンジン出力がやや小さく、このためインテイクがやや小さい。またコクピット後部からファンに至る機体ラインが滑らかに絞られている。(600は出力の大きいエンジンを搭載しているためか、胴体の太い部分がやや後方まで続く)
写真10 もう一機のファントレーナーが「青い米空軍機」に塗られていた。(2019年1月11日撮影)
(8) RTAF-4 Chantra (S/N ?, 13.8473N / 100.0186E) タイ空軍がDHC-1チップマンクをベースに開発した単発複座練習機で12機が造られた。数年前には道路わきの鉄塔の上に飾られていた。
写真11 数年前には道路わきの鉄塔の上に置かれていた機体だ。(2019年1月11日撮影)
(9) 双発小型機 Niagara N Gardenのオープン前に新たに運び込まれたフェアチャイルドメトロライナーのような細長い胴体の双発機。2019年3月21日以降、2020年1月8日以前に胴体部分と主翼を外して搬入されている。詳細不明。
以上