<編集履歴> 09Oct.2019公開、06Mar.2022見直し更新(第3回目、体裁見直し写真追加)
ソウルから1時間ほどの江原道新鉄原周辺は朝鮮戦争当時「鉄の三角地」と呼ばれた激戦地の一つだ。本記事ではソウルからの日帰り個人旅行で訪問可能な”観光名所(?)”として用廃機の展示されている孤石亭を中心として周辺の様子を紹介する。
<日帰り観光モデルコース>
東ソウルBTー新鉄原BTー孤石亭(戦跡記念館)-東松BT-労働党舎ー白馬高地駅ー逍遥山駅ー平和守護自由博物館(逍遥山)ー逍遥山駅-ソウル市内(バスターミナルをBTと略す。逆コースも可能だが、地上展示機に対する光線状態がやや悪くなる。)
【1.孤石亭】
<場所 Place> ゴソッジョン(ゴソクジョン、孤石亭)のチョルウォン サンガクチ チョンチョクガン(鉄原三角地戦績館)
<座標 Location> 38.1875N, 127.2889E
<訪問日Visit> 15Oct.2006 and 24Sep.2019
<行き方 Access>
(1) 東ソウルBTから新鉄原BT(38.1453N, 127.3082E)まで約130分、10,800W。バスの運行頻度は45~90分に1本程度。
(2) 新鉄原BTで東松行きの郡内バス(No.1-3、1,280W)に乗換える。郡内バスのバス停(始発場所)は新鉄原BTから100mほど離れている(38.1455N,127.3099E)うえ、新鉄原BTには停車しないので注意する。運行頻度は30~120分程度に1本。バス停には新鉄原発の時刻が貼られているので参考にする。
(3) 15分ほどで孤石亭の鉄源三角地戦績館前を通過する。車内放送もあるが、進行方向左手に記念館と機体や車両が見えてきたら降車ボタンを押す。バスはかなりの速度で走るので、通過しないように注意。バス停の名称は「孤石亭」だが、東松方面に行くバスの場合にはバス停も待合わせ場所も無いコンビニ前に停車する。乗車時もここで待つことになる。新鉄原方面に行く場合にはバス停がある。
<解説General>
(1) 2006年以前より存在している戦績記念館。入場無料だが記念館は火曜日休館。休館日でも屋外展示の機体や戦車野砲などはいつでも見学可能だ。
(2) 機体と車両等は記念館の左右両側に展示されている。機首は北東あるいは北西を向いており、午前中から午後2時頃までの光線がベター。
【展示機 Aircrafts】
(1) F-86F (14-751)
写真1,2 F-86F(14-751)。(上:2019年9月24日10時30分ごろ、下:2006年10月15日撮影)
(2) F-86F (25-075)
写真3,4 F-86F (25-075)。(上:2019年9月24日10時30分ごろ、下:2006年10月15日撮影)
(3) O-1G (12-295)
写真5,6 O-1。(上:2019年9月24日10時30分ごろ、下:2006年10月15日撮影)
(4) T-28A (17-643)
写真7,8 T-28A。機体脇の街灯が邪魔。(上:2019年9月24日10時30分ごろ、下:2006年10月15日撮影)
写真9,10 鉄原三角地戦績館前の展示機。(2019年9月24日10時30分ごろ撮影)
【2.労働党舎とその周辺】
<場所 Place> ノドンタンサ(労働党舎)とその周辺
<座標 Location>
(1) 労働党舎 38.2552N, 127.2017E
(2) 統制ゲート 38.2561N, 127.2012E(労働党舎から約120m)
(3) 道路遮断ブロック 38.2561N, 127.1998E(労働党舎から約200m)
(4) 道路脇の地雷注意エリア 上記3)の300mほど先。
<機体 Aircrafts> 存在しない。
<訪問日Visit> 15Oct.2006 and 23Sep.2019
写真11 労働党舎。午前11時過ぎから順光となる。(2019年9月23日撮影)
<行き方 Access>
(1) 孤石亭前のバス停から東松BTまで10分、1,280W。バスの運行頻度は30~120分おき程度。反対側にあるバス停に張られている。バス時刻表にはハングルのみで新鉄原発の時間が貼られているので、その時間プラス10分を目途にバス停付近でバスを待つ。やってきたら手を振るなど、全身で乗車する意思を運転手に伝えよう。
(2) 東松BTの手前(BTの北側)約100m北側(ロッテリアとコンビニがある)がバス降車場所となる。
(3) 道路の反対側が白馬高地駅方面および新鉄原方面へのバス停(始発場所)だ。「イピョンリ」というらしい。白馬高地駅には30分に1本程度の頻度でNo.13のバスが運行されている。
(4) No.13のバスに乗車して8分ほどで労働党舎前に到着する(1,250W)。なお2019年10月時点においてもGoogle Mapでは労働党舎前のバス停が表示されないが、実際にはバス停が存在する。私自身が訪問した際には事前調査時に不明であったため、確実を期すために一つ手前で下車して徒歩で向かった。乗車時に運転手に労働党舎前で降りることを告げておこう。車内放送もあるが、バスはかなりの速度で通り過ぎるので通り過ぎないように。通り過ぎてしまうと次のバス停は後述する道路遮断ブロックの約2km先となる。
(5) バスは白馬高地駅周辺の集落を回ってから白馬高地駅に到着する。労働党舎からの所要時間は10分程度だ。
写真12 労働党舎脇の統制ゲート。白馬高地駅(および道路封鎖用ブロック)に行くにはこのゲートの直前で左折する。(2019年9月23日撮影)
<解説General>
(1) このエリアは一時期北朝鮮領であったことから、北朝鮮労働党舎(跡)が存在する。現在は外壁部分のみが残されており、いつでも見学は可能(無料)。午前11時ごろから正面側が順光となる。すぐ脇に休憩所があり、軽食や飲料を購入可能。トイレもある。
(2) 党舎前の直線道路の先には統制ゲートがあり、一般人はそこから北に行くことはできない。ゲートの北側には道路封鎖用のコンクリートブロックがある(写真4)。
(3) 白馬高地駅に行くにはゲート直前の道路を左折する。100mほど先には道路封鎖用のコンクリートブロックがある(写真5)。
(4) ブロックからさらに300mほど西に進むと道路の両側に有刺鉄線が張り巡らされ、「地雷注意」の札が掲げられている。写真素材として撮影しておくとよいだろう。私自身がこれに気づいたのは白馬高地駅に向かうNo.13のバスの車窓からだったので撮影はしていない。
写真13 非常時にはブロックの足元の支柱を爆破するとブロックが道路に崩れ落ちて道路を遮断する。38度線近くの道路や鉄道ではよく見られる施設だ。このブロックの先には地雷原がある。(2019年9月23日撮影)
【3. 白馬高地駅とその周辺】
<場所 Place> 白馬高地駅とその周辺
<座標 Location>
(1) 白馬高地駅 38.2576N, 127.1663E (労働党舎から徒歩3.8km)
(2) 白馬高地戦績記念館 38.2712N, 127.1657E(白馬高地駅から徒歩2.0km)
<機体 Aircrafts> 存在しない。
<訪問日Visit> 15Oct.2006 and 23Sep.2019
<行き方 Access>
(1) 東松BTの手前(BTの北側)約100m北側(ロッテリアとコンビニがある)のバス停「イピョンリ」と白馬高地駅の間をNo.13のバスが30分に1本程度の頻度で結んでいる。所要約20分、1,250Wだ。
(2)ソウル地下鉄1号線「東豆川」から地下鉄1号線の終点「ソヨサン(逍遥山)」駅前を経由し、白馬高地駅を結ぶバスが30~45分に1本程度の頻度で走っている。直行便は60~90分に一便、緩行は60~90分に一便が交互に発車する。「直行」でも各駅前には停車する。東松BTからソヨサンまではカード乗継割引で(1,250W)プラス500W程度だ。
<解説General>
(1) 2019年9月末の時点ではソウル地下鉄1号線ソヨサン駅と白馬高地駅の間を結ぶ鉄道は運休となっており、東豆川駅からのバスが代行便を兼ねている。東松BTと白馬高地駅を結ぶバスとの接続時間は10~20分程度なので、周辺を散策するには接続便の次のバスを利用する。ただし駅舎は閉鎖されており、周辺には民家すらなく、線路末端以外に見るものは無い。
(2) 白馬高地戦績記念館に展示機は無いことから訪問はしていないが、訪問する場合には駅前にタクシーは無いので片道約30分を歩いて行く。
(3) ソヨサン駅の近くには自由守護平和博物館があり、C-123, T-33A, O-1や戦車野砲が展示されている。詳細は別記事を参照願います。
【京畿道】ソヨサン(逍遥山)の自由守護平和博物館 - 用廃機ハンターが行く!
以上