用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【Jakarta】軍事博物館 Museum Satria Mandala

<編集履歴> 24May.2019公開、12Jul.2023見直し更新(第4回目、写真追加)

 

 <場所 Place>          軍事博物館(Museum Satria Mandala)敷地内

<座標 Location>      6.2316S, 106.7226E

<訪問日Visit>   21 Sep.2013, 02 Sep.2018

<行き方 Access>

(1) Trans Jakarta 9-13 Gatot Subrot下車後、約300m北上する。

(2) 一般バスやアンコタも周辺を走っているが、TransJkarta路線が出来てからは本数・路線とも激減したため、我々観光客が利用するには少々不便だ。

(3) もちろんタクシーも利用可能。

<解説General> 

(1) 1970年代から展示物が存在する博物館。2021年12月時点では15機ほどの機体が展示されている。Jakarta内環通り(JL.Jakarta Inner Ring Road)脇にありアクセスは良好だ。開館時間は火~日の0900-1430、月曜休館。入場料は1,500~5,000IDR(国民)、4,000IDR(外国人2018年)。この国ではありがちな話だが「2018年以降」のネット情報でも記載された入場料にかなりの幅がある。

(2) 2018年初めに外国人の入場に際しては事前許可を受ける旨のお達しが発令され「館内見学」は困難になっている。2018年3月頃にはこのルールが厳格に適用されていたようだが、10月頃には5万から10万IDR(国民料金の10倍以上)を窓口に払うと入れるようになっちゃったようだ。もちろん「正規」の入場許可ではなく、入口担当者の「お目こぼし」なのだが・・・。下手な規制を設けた結果、不正を増長させる事態となっているようだ。旅行サイトの口コミ情報(2018年秋以降のもの)を確認したうえで、訪問していただきたい。私の訪問時には「屋外」の航空機等の展示物を見る分には制限は無く、「無料」で機体の撮影を行うことができたが、屋外撮影に時間を取られて屋内に入場可能だったのかかどうかは確認していない。なお1430は館内閉館時間であり、それ以後も正門を閉鎖されるまで30分から1時間程度は屋外展示の写真を撮ることができる。

(3) 別項に記すCawanのC-47とは5kmほど離れているが、続けて訪問することが可能。さらにHalim空港周辺の機体へとTransJakartaの路線は続くので、一挙に回る計画を立てると良いだろう。 

【機体 Aircraft】

(1) Dougas A-4E (TT-0438, Bu.151079) 2017年後半ごろに搬入された2021年12月時点で最も新しい展示機。排気口を改修した元イスラエル空軍機だ。

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写真1 2017年後半ごろに搬入されたA-4スカイホーク。排気口を改修した元イスラエル空軍機。(2018年9月2日撮影)

 

(2) MiG-21F-13 (F2164) 1970年代後半、目の前の大通りが未舗装の頃から展示されている機体だ。

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写真2 1970年代後半から展示されているMiG-21。(2018年9月2日撮影)

 

(3) North American B-25J (M-458)

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写真3 この機体も1980年代から設置されている。(2018年9月2日撮影)

 

(4) DC-3A-456 (RI-001) 機体番号”RI-001”は偽番号だが本当の番号は不明だ。ちなみにTMIIにあるDC-3にも”RI-001”と書かれているが、こちらも偽番号だ。

写真4 胴体に”RI-001”と書かれているが本当の機体番号は不明。(2018年9月2日撮影)

 

(5) Mi-4 (HA-5007)

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写真5 インドネシア国内でMi-4が展示されることは珍しい。(2018年9月2日撮影)

 

(6)  Agsta-Bell 204B (H-2068) かなり以前から展示されている機体。過去の記録を調べるとずっと迷彩色だったが、2018年9月に訪問した際には白色系の塗装となっており、垂直尾翼に描かれたSNも”H-268”になっていた。塗り直しの際によく生ずる誤記の一つだが、今後どのようになっていくのか楽しみでもある。

写真6-1, 6-2 展示されているAB204B。永らく迷彩塗装だったが2018年訪問時には白色系塗装に変更されていた。(上:2013年9月21日、下:2018年9月2日撮影)

 

(7) 九三式中間練習機(TJ-62、レプリカ) 旧日本海軍の練習機(K5Y)で日本では塗色から”赤とんぼ”の名称で有名な機体。戦後にインドネシア空軍で使用されていた。19年からは世界で唯一残る実機が展示されていたが2017年7月中旬ごろにジョグジャカルタの空軍博物館に移設された。その後、空軍博物館に展示されていたレプリカがこちらに戻されて展示されている。この機体交換の話はWikipedia日本語版(2021年12月17日閲覧)には反映されていない。

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写真 旧日本軍機のレプリカ。かつてあったオリジナル機は2017年7月ごろにジョグジャの空軍博物館に移設された。(2018年9月2日撮影)

 

(8) 満州飛行機二式高等練習機乙型

 

(9) North Amrican F-51D (F347)

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写真 (2018年9月2日撮影)

 

(10) Fairey Gannet AS.4 AS-00)

写真 (2018年9月2日撮影)

 

(11) Piper J-3C-65 (R-344)  パイパーカブとかL-4Jと言った方が通じが良いだろうか。

 

(12) LIPNUR Gelatik 32 (ST-1410)

 

(13) Noorduyn Harvard IIB (B-416)

写真 ハーバードIIB。(2018年9月2日撮影)

 

(14)その他(気が向いたら更新していきます)

 

【参考】

(1) 「零戦、隼もある インドネシアの航空博物館」写真:青木潤、文:石川潤一、 航空情報1997年3月

(2) 「インドネシアの展示機」山本晋介、航空情報2015年6月号p.68-69

(3) 「インドネシア国軍博物館」大路聡、航空ファン2017年12月号p.76-81。p.76下の93式中練の写真は私が撮影したものだ。クレジットが「普介」になっているが「晋介」が正しい。

以上