用廃機ハンターが行く!

アジア各地に転がる用廃機を見に行くためのガイド(?)

【Vientiane】ラオス軍事歴史博物館

<編集履歴> 30Jan.2019公開、30Dec.2023見直し更新(第4回目、リニューアルオープン)

 

<場所 Place>          ラオス軍事歴史博物館 (Vientiane)

<座標 Location>      17.9823N, 102.6313E

<訪問日 Visit>   10Jan.2016

<行き方 Access>

(1) Vientian のバスターミナルから北西に約3km。利用できる交通機関は・・・見つけられなかったので歩いて行った。一般的にはバイクタクシーかタクシーを利用する。レンタサイクルで行くもよし。市バスは本数が少ないうえ、事前調査不足で路線が判らず利用できなかった。

<解説General> 

(1) この博物館は2005年12月にオープンしたが、建替えのため2017年9月より2023年12月まで閉鎖されていた。2023年12月13日よりリニューアルオープンした。リニューアル後には3機の展示機の位置はそのままだが、2022年11月頃から屋根が造られたため、以下に紹介するような日差しの下での写真は撮ることができなくなっている。屋内展示物の様子は2023年12月30日時点では不明だが、そのうちSNSなどで写真が公開されていくことだろう。本記事の内容は原則として建替え前に訪問した際の記事であるが、記録として残し、情報が入り次第Updateしたいと思う。(2023年12月30日記)

(2) 以前の開館時間は月~金の0800-1100と1300-1600。リニューアル後の情報は十分にリリースされていないので、開館時間などは良く確認してから訪問すること。リニューアル以前には、昼休みの閉館時に敷地から追出された人と、追出されずに屋外展示を見続けることが出来た人がいたようだ。これは担当者次第だとは思うが・・・。

(3) やろうと思えばバンコクからの日帰り訪問は可能だが、博物館訪問と同時にVientiane周辺の用廃機を訪問しようとすると、少々時間が足りないかもしれない。

【展示機 Aircrafts】

(1) MiG-21 (725) MiG-21はGE-Pro画像によると2015年4月16日以降10月25日以前に搬入された。写真のように台座の上に据え付けられたのは11月5日以降12月22日以前のことだ。 航空ファン誌2016年2月号p.80には台座の脇に置かれたMiG-21の写真が掲載されている。前述の通り2022年11月頃から屋根が設けられたため、写真のような陽の光の下での撮影は、もうできない。

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写真1,2 2015年頃に搬入されたMiG-21。(2016年1月10日撮影)

 

(2) An-2 (074) GE-Proで確認可能な最初の画像(2008年1月19日取得)に存在している。前述の通り2022年11月頃から屋根が設けられたため、写真のような陽の光の下での撮影は、もうできない。

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写真3,4 展示されているAn-2。(2016年1月10日撮影)

 

(3) Mi-8 (RDPL-34043) こちらもAn-2と同様にGE-Proで確認可能な最初の画像(2008年1月19日取得)に存在している。前述の通り2022年11月頃からは屋根が設けられたため、写真のような陽の光の下での撮影は、もうできない。

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写真5,6 比較的良好な状態で展示されていたMi-8。(2016年1月10日撮影)

 

(4) その他、裏庭に残骸がいくつかあったが、時間の都合で見ることができなかった。残念ではあるが、当時の行動の結果としては見ないで戻ってきたのはベストチョイスだったと思っている。時には諦めも肝心だ。この裏庭の展示物も前述の通り2022年秋ごろから屋根が設けられたため、陽の光の下での撮影はできなくなっているようだ。

 

(5) 館内には撃墜した米軍機の破片がいくつかある。これは唯一S/Nが判別できた機体の例。”0-17746”と書かれており、1974年7月24日に失われたT-28Aの番号だが、説明板(写真に見える金色の説明板)には1965年に撃墜したF4Hと記されていた。だが航空ファン誌2016年2月号の記事をよく読むと、この記述はF-4Cのキャノピー前に置かれていた説明板の内容と一致する。つまりF-4のキャノピー前にあった説明板をT-28の残骸前に持ってきたということだ。こういう事例もあると覚えておこう。

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写真7 撃墜したAT-28Dの破片。金色の説明板は別途展示されているF-4Cのキャノピーに関する説明だ。(2016年1月10日撮影)

 

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写真8 撃墜(?)したタイ空軍のUAV(BAe Systems, R4E-30 Sky-Eye)。外翼は外されている。マトモな姿をした機体はバンコクのタイ空軍博物館のハンガー内に展示されているが、こちらにはカメラは付いていない。(2016年1月10日撮影)

 

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写真9 こちらはバンコクのタイ空軍博物館にある"まともな姿"のR4E-30 Sky-Eye。参考として張り付けておく。繰り返すがカメラは付いていない。(2017年7月16日撮影)

 

【参考文献(日本語)】

ラオス人民軍歴史博物館とビエンチャンの展示機」大路聡、航空ファン2016

年2月号p.80-85

以上